カメラを手にしていると、華やかな山や鉾にレンズを向けてしまいがちですが、今回は、巡行に携わる人たちの背中や足元に勝手に注目。
鶏鉾の巡行の列にいた少年の背中。すごく格好良かった。

綾傘鉾は、赤熊(しゃぐま)と呼ばれる鬼面をかぶった「棒振り囃し」の演じ手を巡行の列に加える。
棒振り囃しは江戸時代の頃の屏風絵にも描かれているが、当時、どのような芸能集団が綾傘鉾に随行して演じていたのかは不明。
その装いと異形は、巡行の列の中でも、ひときわ目を惹く。

鉾が止まっているあいだは、こうして車輪にストッパーを。

山や鉾の露払い的な役割として、旗持ちの後ろに錫杖を持つ人たちがつづく。山や鉾によって「チャリン棒」「チリン棒」と呼び名が微妙に異なる。

こちらは「ばらん竹」と呼ばれ、やはり露払い的な役割を果たす。

さぁ、囃子の音色と、人々の掛け声とともに、鉾がやって来た。

山や鉾はたくさんの人たちの手によって守られ、たくさんの人たちの手によって曳かれ、それから、毎年の巡行を楽しみにしている人たちがいて……こうして山鉾巡行は祇園祭におけるピークを見せるのでした。
