2009年08月04日

【展】伊勢神宮と神々の美術

上野の東京国立博物館、夏の企画展は“第62回式年遷宮記念”と銘打たれた「伊勢神宮と神々の美術」展。
通常の企画展であれば、平成館の2階の会場をまるまるひとつの展覧会にあてるのだが、今回は同時開催の「染付」展と半分ずつ……出品された展示品も、記録文書などが多く、いまいち興が乗らない。面白かったのは「伊勢参詣曼荼羅」くらいだったか。神道が、仏教ほどに信仰の対象としての“モノ”が具象化(たとえば仏像や経典)されたものではなく、森羅万象に神が宿ると考え、自然信仰(山とか木とか岩とか)の性格が強いことを鑑みれば、こうした性格の展覧会になるのは致し方のないところか。
会場も、いつもの企画展の混雑ぶりには遠く及ばない、閑散とした人の流れであり、昨年の夏の企画展が「対決 巨匠たちの日本美術」で熱かったことを思うと、なんとも寂しげな夏の企画展だった。
そんなことをぼんやり考えながら会場を一周、一昨年、伊勢神宮に行ったことなどが思い出されました。また、お伊勢参りをしたいものです。

それでは、気を取り直して、いつもどおり本館の平常展へ!



京都・浄瑠璃寺伝来の四天王像より広目天。国宝。
めらめらと燃え上がるような光背も含めて、彩色もよく残っており、きれいな保存状態の一品。
こちらは和歌山の道成寺伝来の毘沙門天立像。
厚みのある体躯、独特の顔立ち、これは見た瞬間に、あまりないタイプの仏像だと分かります。
顔は、どことなく、元横綱の武蔵丸関を思い出させますね。異色の一品。



毘沙門天立像の足元に目を向ければ……鋭く、深く、荒々しい彫り口です。

こちらは、以前に紹介した、浄瑠璃寺伝来とされる十二神将立像「巳神」の仲間の「辰神」と「未神」。



こちらが未神で、



こちらが辰神。この十二神将立像シリーズは、動きを止めた一瞬のポーズが緊迫感にあふれていて、僕のお気に入りです。



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