2009年08月11日

南都の古寺から(2)新薬師寺

白毫寺から北へ歩き、新薬師寺へ。ここは奈良の古寺でもひときわ好きな場所です。
天平時代の建築と塑像が残っており、それらはすべて美しく、心がざわつくような感動を覚えずにはいられない。
そう、それは静かな感動ではない。心の芯をぐっと捉え、揺すぶられるような感動だ。
1200年という時間を隔てた、過去と現在。



現在の本堂は、創建当初から残る8世紀の建築物。
といっても、創建当初は食堂であったと考えられている建物で、創建から33年後には落雷がきっかけて伽藍のすべてが焼失。唯一残ったこの建物を本堂として、今に伝わる。2008年秋には、新薬師寺の発掘調査が話題になり、創建当初は壮麗な大伽藍が建ち並んでいたと推測されている。
東大寺の三月堂などもそうだが、天平時代の建物は外観がすっきりとしており、そのシンプルさがとても美しい。



本堂の中に入ると、本尊の薬師如来坐像と、天平の仏像である十二神将像(ただし一体は昭和の補作)に息を呑む。
薬師如来は、肉厚な肩や胸元は重厚感に満ちて、ぽってりとした顔立ちも独特、病苦を救う仏さまの名に違わず、悩む者や病む者をどーんと受け入れてくれそうな大らかさがある。
その薬師如来を守るように、ぐるりと周囲を取り囲むのが十二神将像。今もなお、何やら気を発しているかのような迫真に満ちた表情だ。


境内にある、そうめんのお店……先を急がない人は、ここで昼食を。庭園は、織田信長の弟の織田有楽斎が作ったとも言われている。



天平建築には青い空が良く似合う。白い壁とのコントラストが美しい。



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