2009年11月29日

東京の秋・湯島聖堂

万世(よろずよ)の 秋もかぎらじ もろともに もうでて祈る 道ぞかしこし



御茶ノ水駅を出て、聖橋を渡る途中、右手に見えてくるのが孔子を祀る「湯島聖堂」。



元禄3年(1690年)、孔子の儒教に傾倒した徳川5代将軍綱吉が孔子廟として創建したのが、この大成殿。



敷地内の多くの建物は江戸の大火や震災で焼失と再建を繰り返しましたが、この入徳門だけは、1704年に建てられた時の姿をそのままとどめています。



綱吉の母である桂昌院がこの地を訪れた時に詠んだのが、冒頭の「万世の秋もかぎらじ…」の歌でした。
杏壇門から神田駿河台方面を眺める…。
ところで、神田川をはさんだ向こう側には正教会の聖堂であるニコライ堂が立っています。御茶ノ水駅から湯島聖堂に至る「聖橋」という名前も、神田川両岸のふたつの聖堂を結ぶことから名付けられました。



のちに、この場所は幕府直轄の学問所「昌平坂学問所」となります。ちなみに「昌平坂」という名前は孔子の生地である「昌平郷」にちなんでいる。



そういった学問所としての歴史から、現在では合格祈願のために訪れる受験生が多い。



敷地内を歩いていると、葉が黄色く色付いた大きな木があるのが目に入る。



この楷の木(カイノキ)は、孔子の弟子の子貢が、山東省曲阜にある孔子の墓所「孔林」に植えたことから、孔子と由縁の深い木として、各地の孔子の廟所に植えられています。いわば、学問の聖木とされている、美しい木です。



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