2009年12月14日

酒田(1)旧鐙屋

港町。かつての繁栄の跡。



玄関を入り……



帳場をのぞくと……んん、何やら商談の最中のようで。



最上川の河口にある酒田は、江戸時代は海路で大坂や江戸とつながり、全国の廻船が出入りして海運で栄えた湊町だった。酒田湊からは、米や大豆といった、主に農作物が積み出され、上方や江戸からは塩、衣料、鉄、陶器などが運び込まれたという。また、最上川で東北の内陸ともつながっていたので、これほど舟運業に向いた町もなかったのだろう。
この「鐙屋」は大廻船問屋として大いに繁盛し、井原西鶴の『日本永代蔵』にその賑やかさが描かれたほど。
中の間から台所へとつづく土間を行くと……



食事の盛り付けや配膳で、何やら忙しそうな様子。



この日の天気は、曇り時々雨。曇天模様の下、強風が吹きつける。
時々、ぱらぱらと雨が落ちてくるのだが、傘をさそうとすると、風にあおられて傘の骨がひっくり返ってしまい、傘はもはや役には立たない。
日本海側のこうした天気は、人を陰鬱にさせるものがある。



やっと思いでこの「鐙屋」に駆け込んで、雨で濡れた袖を払う。
酒田の町の人が言うには、ここでは1年のうちの3分の1くらいは風速が10メートルを超える日があるという。



しばらくすると雲が切れて、石置杉皮葺の屋根の上には青空がのぞいた。

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