2010年02月07日

【展】現代絵画の展望(前期)

現代絵画の展望 12人の地平線新橋の鉄道歴史展示室内にあるミニギャラリーの「現代絵画の展望 12人の地平線」を覗く。
12人のアーチストの過去の作品を「あの頃」、近作を「この頃」として、前期と後期に分けて紹介している。前期の「あの頃」は本日2月7日までだった。

この冊子の写真に使われている吉村芳生《SCENE 85-8》(1985年)は、ちょっとぶれた写真作品なのかと思っていたら、なんと、鉛筆によるものだった。遠めに見ると、雨の日の街角のスナップ写真にしか見えない。けれども、近づいて目を凝らすと、やはり鉛筆。超絶の技巧に唸ってしまった。
他に、夏目麻麦の《bitter-honey》(2003年)は、描かれた人物の輪郭はぼやけ、顔もにじんだ空間に埋没している。メロウな色調と湿った質感は、雨の日の濡れた窓越しに眺めているようだ。顔のない人物像は、声高な自己主張からは遠くの場所に置かれているようだが、そこに作者なりのアイデンティティとの対峙と考察を感じさせる。

「あの頃」を見ると「この頃」も気になってくる。無料で気軽に入れるので、後期も足を運んでみようか。

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