2010年03月29日

桜を歩くの記(6)鹿王院でひと休み

車折神社の後は、近くまで来たついでに、久しぶりに鹿王院へ。ちょっと寄り道。
嵐電の駅でいうと、車折神社のひとつ隣り。歩いてもたいした距離ではない。



ここの参道はとても美しく、僕の中の“京都の美しい参道ベスト5”に入る。
じゃあ他の4つの参道はどこなんだ……というのは、とりあえず脇へのけておこう。



お堂に辿り着くまでのアプローチの距離、その距離が長ければ長いほどに胸が高鳴り、木々に覆われた緑の深さや、参道の脇の苔生したエメラルドの美しさなど、参道フェチであれば、その欲求は満たされるに違いないのである。



もちろん、臨済宗の禅寺らしい庫裏の造りも立派で美しいし、庭もとても素晴らしい。
遠く嵐山を借景とした空間は、景色を遮るものがなく、実際の広さ以上に奥行きに広がりが感じられ、とても伸びやかな、ゆったりとした気持ちにさせてくれる。
ちょうど今くらいの時期であれば、晴れた日には、日なたぼっこをしながら休憩をするにもちょうど良くて、柱に寄りかかっていると、まぶたがだんだん重たくなってきて、ついつい居眠り、すっかり長居をしてしまった。



嵐山の方角を眺めると、山の一部分が桜色に覆われているのが見えた。山の桜も、早いものはすでに花を付けているのだと知れた。


舎利殿から眺めた庭園。空の広さを感じる。



参道を引き返す。



初春の木漏れ日がとても気持ちの良い、午後の日差し。



鹿王院の駅も、のんびりとした時間が流れていた。



◆出町柳=(徒歩)=本満寺=(徒歩)=同志社前《京都御苑》=(市バス・220円)=上七軒=(徒歩)=平野神社=(徒歩)=北野白梅町=(嵐電・200円)=車折神社=(徒歩)=鹿王院(拝観料300円)

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