2010年04月04日

東京の桜:豪徳寺

世田谷線の旅。



豪徳寺の境内は、静かに桜を眺めることができる場所で、散歩ついでにやってくる人たちの姿が見える程度。



桜の木が多いというわけではないけれど、それはそれは、小さな桜の名所と呼ぶにも十分な、印象深い景観。



2両編成の世田谷線は、ゆったりと街の中を運行する。
沿線には緑の濃い場所が点在し、のんびりとしたその雰囲気は、ふと、ここが都区内であることを忘れそうになるのです。
それから、豪徳寺といえば、誰もが知っている招き猫(招福猫児)。このお寺が発祥地という説もあります。



昔、貧しかったこの寺の住職は一匹の猫を可愛がっていた。
住職は「これだけ可愛がっているのだから何か恩返ししておくれ」と猫にぼやいてみたところ、ある日、鷹狩の武士の一行(井伊直孝ら)が門前の猫に招かれて寺で一休みし、おまけに突然の雷雨を避けることができた。



これが縁となって、井伊家は豪徳寺に寄進を行い、豪徳寺は再び盛り返したという。
住職は、この猫が死ぬと墓を立てて手厚く弔い、また、猫が片手を上げている姿をかたどった招福猫児(まねぎねこ)を作り、のちに招猫殿を建てたという。



というわけで、井伊家と縁の深くなった豪徳寺の境内には、井伊家の墓所があります。



その中には、桜田門外の変で凶刃に倒れた大老・井伊直弼の墓もあります。



桜田門で倒れた直弼は、今、小さな桜の名所に眠っています。

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