2010年04月14日

京都断章6-4 釘抜地蔵

釘がいっぱい。



「釘抜地蔵」の通称で地元の人に親しまれる石像寺。



現世の苦しみから人を救い出す「苦抜地蔵」が転訛して「釘抜地蔵」という呼び名が広まったとも言われている。
京都には、他にもこういった転訛の類いのお寺がある。南座のやや東、四条通にある目疾地蔵(めやみじぞう・仲源寺)。鴨川の氾濫を防ぐための「雨止み地蔵」から頭の「あ」が落ちて「目疾地蔵」になったとか。
こうした転訛がきっかけとなり、人々の現世の願いと結びついて、長い歴史の中で脈々と信仰されてきているというのも、また面白い。



お堂の四周をびっしりと埋め尽くすのは、釘と釘抜きの絵馬。願いごとが叶うと、この珍しい絵馬を奉納する。
香炉にも釘抜き。



これも釘抜き。あちこちに釘抜き。



絵馬の文字が判別しにくくなっているけれど、明治廿八(28)年奉納の立派な絵馬。もはや文化財の雰囲気だ。
少年の病気の快癒を祝っての絵馬だろうか。これだけ大きくて立派な絵馬だとすると、少年はお坊ちゃんだったのかもしれない。



お寺の歴史を紐解けば、弘法大師空海が819年に創建したとも伝えられ、



本尊の地蔵尊には、弘法大師が留学先の唐から持ち帰った石に、自らの手で地蔵菩薩を刻んだもという言い伝えが残る。



現在は、地元の人の生活に密着した小さなお寺。
僕が訪れたこの日も、境内の休憩所に座って、長いこと話し込んでいる年配の方たちの姿があった。



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