2010年06月09日

【展】東京国立博物館平常展〜画

琴棋書画図ふたつ。



江戸時代前期の狩野派の棟梁、探幽の「琴棋書画図」と、



海北友松の「琴棋書画図」。友松は、探幽の祖父である狩野永徳と同時代に活躍した絵師。
探幽は“余白の美”と称されるように、この「琴棋書画図」も大きく余白をとっている。
松の枝の表現に溌墨が用いられたり、



人物の前にアップになった梅の木の配置してみたり、なかなか面白い。
祖父・永徳の時代は、戦国から安土桃山へと、権力者の権勢を誇るような豪勢な大作が描かれたけれども、探幽はしだいに垢抜けた軽妙な作品を作り出していく。世の中は徳川政権下で安定し、こうした瀟洒な画風が求められたのも、時代の流れだったのだろう。



一方の友松の「琴棋書画図」は、いわゆる「琴棋書画図」とは様子が違う。
そこには琴棋書画の余技を楽しむ士大夫の姿ではなく、唐美人の姿が描かれている。



長谷川久蔵「大原御幸図屏風」。大原に庵を結んだ健礼門院を、後白河法皇がお忍びで訪ねるという、平家物語に取材した作品。
久蔵は長谷川等伯の息子。天才と謳われながら、智積院にある「桜図」を描いた後、26歳でこの世を去った。



日本の写実的肖像画の誕生か。渡辺崋山の描いた「鷹見泉石像」は、あまりに有名な国宝作品。



森川許六「列子・布袋図」。許六は俳人として芭蕉の門人でありながら、こうした軽妙な画をも描いた。
彦根の龍潭寺には56面の襖絵が残されている。



尾形光琳の八橋蒔絵螺鈿硯箱。
琳派の展覧会に出品でもされれば大人気の国宝作品も、こうしてゆっくりと鑑賞できるのも平常展ならでは。



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