2010年10月13日

北陸妄想(6)永平寺(前編)

福井滞在の最後の朝。



福井市内のホテルをチェックアウトし、えちぜん鉄道の一日きっぷを購入し、朝7時4分の福井発の電車に乗った。
向かった先は永平寺。約30分ほど電車に揺られ、永平寺口で降車し、駅前に停車していたバスに乗り継いで、この寺へとやって来た。
休日の車内は、早朝とはいえ、意外にも多くの乗車客がいたけれども、永平寺口のホームに降り立ったのは、僕を含めてわずか5人だった。乗車客の多くは、そのまま終点の勝山を目指したようだった。
これが福井最後の旅程になる。そう考えると、緊張感を覚えずにはいられなかった。
北陸旅行に出たきり、行方の分からなくなった知人が残したブログを頼りに、彼の足跡をなぞるように辿ってきたわけだが、彼の消息に関する手掛かりは何も得ることができていなかった。いや、彼の消息とか以前に、僕は彼の何を知っていたのだろうか。
永平寺は、言わずと知れた、坐禅修行の道場。
道元禅師が宋から帰国後、仏教旧派からの迫害などの困難を乗り越え、ここ越前の山中に開いた寺院である。



朝の日差しが山の向こうから差し込んできても、木々におおわれた境内はなお仄暗く、



その雰囲気は、ここが厳格な修行の場であることを感じさせてくれる。



拝観の受付を済ませると、拝観者はまず広間に通され、そこで永平寺の沿革や、拝観の心得を聞く。
すなわち、左側通行で静かにお参りすること、写真はどこを撮影してもいいが修行僧だけにはカメラを向けないこと…といったことだ。



永平寺は、禅宗の建築様式に忠実に、立派な七堂伽藍が建ち並び、それらの伽藍群は回廊によって結ばれている。



伽藍の多くは、明治以降の近現代に再建された比較的新しいものがほとんどであり、最も古い建築物は18世紀半ばに再建された山門になる。



道元禅師の廟所(墓所)である承陽殿にて。
太陽の光も、ようやく本格的に活気づいてきた。初秋にふさわしくない、暑い一日の始まりだった。



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