2010年12月22日

【展】現代の人形

東京国立近代美術館の工芸館の所蔵作品展「現代の人形 珠玉の人形コレクション」へ。
ぶらっと入ったつもりが、思っていた以上に面白くて、ちょっと嬉しくなった展覧会。

川上南甫「凝視」(1966)。とてもコミカルで、笑みがこぼれてしまう。眉間がきゅっと寄っているのが可愛い。



まったく作風が変わって、こちらは吉田良の「すぐり」(1986)。



生なのか死なのか。少女でありながら、少女性を超越した表情。
なんだろう、あんまり長いこと直視することがためらわれるような、しかし目を釘付けにされてしまう、この胸のざわつき。不思議な作品だった。
手の先に目を落とすと、指が一本、ちょっと反っているのがリアル。



高浜かの子「騎馬戦」(1940)。



野口光彦「瓜と戯童」(1965)。



大林蘇乃「あね」(1951)。子守唄が聞こえてきそうな、詩情のある一品。



現代の作家からは、浜いさを「箱の男」(1999-2002)。



それから、四谷シモンの「解剖学の少年」(1983)。これまた、インパクトのある作品。



工芸館は、もともとは近衛師団司令部庁舎だった建物。明治43(1910)年建築の国重要文化財。



この記事へのトラックバックURL