2011年01月06日

【展】植田正治写真展

昨年末に訪れた埼玉県立近代美術館の「植田正治写真展 写真とボク」
植田正治というと、すぐに思い出すのは砂丘の上の人物像を撮った写真。砂丘と空と雲の作り出すモノクロの世界に、オブジェのように並べられた人物たちは、超現実的な比類なき世界を見せてくれる。
リアリズムを離れ、演出がかった世界は、ちょっとオシャレな魅力にもあふれているのだが、植田正治の写真が面白いと感じるのは、多くの写真が彼の故郷である鳥取を舞台にしており、また、人物像には自身の家族を登場させているという点だ。写真の中で繰り広げられる目まいのするような超現実世界は、実はとても土着的なルーツに根ざしているということが、植田正治の写真をいっそう引き立てているように感じる。
会場には、子どもたちを題材にした《童暦》(1971年)や、ヨーロッパの街を撮影した《音のない記憶》(1974年)といったシリーズも展示。
植田正治はヨーロッパでの撮影によほど夢中になったらしく、ヨーロッパ訪問の後で「振り返れば《童暦》は悔やまれる」と語ったらしいけれど、やはり写真家自身の土着性とは切っても切り離せないという意味で、僕には《童暦》の方が魅力的に映ったのだった。


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この記事へのコメント
昨年、京都で植田正治写真展行きました。
砂丘の写真が印象深かったです。
鳥取に行きたくなりますよね。

新年のご挨拶が遅れてしまいました。
今年もよろしくお願いします!
Posted by 一休 at 2011年01月10日 19:53
>一休さん
実は、一休さんのブログで京都の植田正治写真展を知って、
調べてみたら埼玉に巡回してくるということだったので、
年末のサッカー遠征のついでに行ってきたんですよ〜。
鳥取砂丘は一度行ったことがあるのですが…それはもう夏の暑い日でツラかった…
Posted by 石庭 at 2011年01月10日 21:50