2011年01月18日

【展】大正イマジュリィの世界

大正イマジュリィの世界展1月23日まで渋谷区の松濤美術館で開催中の「大正イマジュリィの世界 デザインとイラストレーションのモダーンズ」。
“イマジュリィ(imagerie)”とは聞きなれない言葉だが、フランス語で「イメージ図像」を意味するもので、広義には装丁・挿絵・ポスター・絵はがき…などなど、大衆のための複製される印刷物の総称としても使われるらしい。
こうして大量に消費される印刷文化が花開き、またそれが大衆に浸透していく時代の一端をかいま見るようで楽しい。大衆のための印刷物とひとくちに言っても、デザインの多彩さも実に豊かで、竹久夢二に代表されるような抒情的なものや、江戸趣味的なもの、童心を表現した世界、怪奇趣味のギョッとするものなどなど、その時代の作家のこだわりもまた、見逃せない。
大正時代というと、まず思いつくのは、歴史の教科書で習った“大正デモクラシー”という言葉。どこか明るく自由なイメージを連想するけれども、その後に来る昭和の戦争期の抑圧的なイメージとの対比で、よりそう感じるのかもしれない。
とはいえ、こうして並べられた多くの印刷物を眺めてみると、やはりイメージできるのは、大正時代の大らかさや明るさだ。それはまた、まだ戦争の足音が聞こえない時代の、大衆文化の自由な息遣いでもあったのだろう。


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