2011年02月03日

【展】仏教伝来の道+トーハク総合文化展

仏教伝来の道先日、東京国立博物館の年間パスポートが切れる直前だったので、特別展の優待観覧もまだ残っていてもったいないということもあり、「仏教伝来の道 平山郁夫と文化財保護」を観覧。……自分でお金を払えと言われたら、まず足を運ばないだろうけど。
この特別展は、アジアにおける平山郁夫の文化財の保護活動や調査活動の紹介が主で、また、奈良薬師寺に奉納された《大唐西域壁画》を一挙に展示。
申し訳ないけれど、どうも平山郁夫という人には、前々から、画を見ても何も感じるところがない。残念ながら趣向が合わないのかもしれない。ささっと観覧を終えて、総合文化展へ足を向けてしまった。

こちらは唐から伝来した《十一面観音菩薩立像》(7世紀)



白檀(ビャクダン)の木から彫られた仏像。日本にはない白檀の木は、香木としても用いられ、こうして仏像製作にもよく使われた。
やわらかそうな肌合いの印象を受ける素材の木だ。
平安時代の《聖観音菩薩立像》は、推定9~10世紀の作。
こちらはカヤの木で作ったもの。日本では白檀の代わりにカヤの木を用いた。



身にまとった衣のひらひらの彫りは、布が複雑に折り重なった様子を表現。技巧派の仏師だったのだろうか。
カヤの木は、硬質で彫りがシャープな印象。白檀とカヤ、木によって異なる彫りの印象を比較するのも面白い。



《不動明王立像》は鎌倉時代。13世紀。いい表情。



また、季節にちなんで、工芸品や絵画作品には、梅の花をテーマにしたものが目に付いた。
《梅樹据文三味線》は1798年の作。



手前から、彭城百川、佐竹義躬、池大雅が描く梅の花。こうして、展示室の中で季節の風物を探すのも楽しい。



今回のツボに入った作品は、これ。津山藩のお抱え絵師であった鍬形恵斎(北尾政美)の《近世職人尽絵詞》。
これはどういう状況?水を入れた桶と線香を持たされたまま、机に座らされて涙。
どうやら習字教室でのひとこまを描いたもののようであるが、悪さでもしてお仕置きされているのだろうか。



活気のある魚市場では、魚を買うように強要しているのだろうか。カツアゲってことはないだろうけれど。



他にも、仏像製作の工房や、旗を作る人々など、職人さんたちの生き生きとした姿が描かれた絵巻物。

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この記事へのコメント
いや 石庭さん…
平山氏は 端倪すべからざる画家ですよ!
自分も 彼の画をみて なにか感じたことはただのいちどもありませんが 名声と実力がこれほどまでに乖離した画家は 海外にも類をみないでしょうしおそらく絶後でしょう>_<
Posted by dendoroubik at 2011年02月07日 18:23
>dendoroubikさん
そ、そ、そうですね(汗)
薬師寺の壁画は、そりゃあもう雄大で、物語性がある大作でした。おおっ、と。
あと、高松塚古墳壁画の飛鳥美人などの模写は良かったです。おお、っと。
なんというか、画家というより、アカデミックな感じの漂う人ですよね。まぁ、芸大の学長さんも務めた実力者ですから…。
乖離といえば、たしかに、日本で評価されるほどに海外で評価されていないというのも、不思議な感じですね。
Posted by 石庭 at 2011年02月07日 23:14