2011年11月15日

【展】アート・スコープ2009-2011 インヴィジブル・メモリーズ

インヴィジブル・メモリーズドイツの現代美術その1。
偶然なのか、まさか申し合わせたわけではないだろうけれど、現代美術を扱う東京の美術館の2つが、ドイツ現代美術の企画展を開催中なのです。
東京都現代美術館では「ゼロ年代のベルリン」を、そして、ここ原美術館では「アート・スコープ2009-2011」を開催中。「アート・スコープ」は、日本とドイツの現代美術のアーティストを相互に派遣・招聘し、交流を図るための文化・芸術支援活動で、この企画展では、その活動の中から、日独2人ずつの4人のアーティストの作品を紹介。

ドイツのアーティスト2人、エヴァ・ベレンデスとヤン・シャレルマンは、素材にこだわったオブジェということで共通していた。
そして、なんだかんだで面白く見たのは、日本のアーティストの2人だった。
佐伯洋江は、余白を大きく使って、その中に淡く繊細な画を描き込む。図形にも記号にも見えてくる幾何学的な画。ある意味、日本画っぽくもあり、すなわちとても日本的な印象でもある。
小泉明郎はビデオインスタレーションで「若き侍の肖像」と「ビジョンの崩壊」の2作品。ともに神風特攻隊をモチーフにしているところに「なぜ、今あえて」と思いつつ、これまたある意味日本的な題材でもある。シリアスな中に、演出する側が映像に紛れ込んでくる(演技を指示する声や、セットを動かす人物などが混ざりこむ…)技法は、創作としてのフィクションを嘲笑うような滑稽さと異様さに満ちていた。
ドイツとの交流の中で生まれた日本人2人の作品が、無国籍風なものにならず、あえて日本的なものを感じさえてくれるのは、とても面白い体験だった。

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