2012年02月21日

【展】荒木経惟 人・街

荒木経惟 人・街前期につづいて、宮本三郎記念美術館の荒木経惟展へ。
作品はすべて展示替えとなり、後期となる今回は、《動物園》(1966)、《地下鉄》(1966)、《東京物語》(1988)、《冬へ》(1990)、《東京日和》(1992)のシリーズより。
この中で、《動物園》と《地下鉄》はアラーキー自らの手によるスクラップブックの体裁で、写真はプロジェクター上映。
この1966年の2作品は、高度経済成長化にある1960年代日本の風景の一端をかいま見るようで、とても面白い。余暇を楽しむために家族が集まる場所としての《動物園》、サラリーマンやOLたちの群像を散りばめた《地下鉄》。どちらも、経済成長との関わりを密接に感じさせる日常の場面であるし、“1960年代の日本”のドキュメンタリー的でもあり、このあたりのテーマの選び方は、抜群に鋭い。
そして、愛妻の死後に東京の街を一人で歩いて撮ったという《東京日和》。写真の中に自らの心情を投影したかのように、何でもない街の風景に漂う喪失感といったら、何と痛々しく、切ないことか。

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