2012年03月21日

【展】藤牧義夫展

fujimaki_yoshio鎌倉にある神奈川県立近代美術館で開催の「生誕100年 藤牧義夫展 モダン都市の光と影」
こちらはもうすぐ会期終了、早く行こう早く行こう…と思っているうちに先延ばし、ようやく訪れることができた。
藤牧義夫は群馬県館林出身、上京後、震災の復興にわく昭和初期の東京で新たな版画表現を試み、活躍の基盤を作るものの、1935年(昭和10年)に突如失踪、その後、彼の姿を見たものは誰もいない…。
彼の名前は、この展覧会を通して初めて知ったのだが、そのミステリアスな経歴への興味とともに、図版で見た《赤陽》という作品に胸の中にさざめきを覚えて、どうしても実際にこの展覧会に足を運びたくなったのだ。

藤牧義夫の彫る版画は、とにかく鋭く、粗い。
けれども、それがちょうど、震災からの復興で鉄橋やビルなどの新たな建造物が建ち、急激に都市化されていく東京の風景にぴったりと嵌っている。藤牧義夫にとって、鉄やコンクリートを描くには、こうした鋭利な彫り口は必然であったのかもしれない。

一人の版画家の回顧展なんて、なかなか足を運ぶ機会がないので、とても新鮮な気分で楽しめました。

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