中野にあるギャラリー冬青にて、6月1日まで開催されていた土田 ヒロミ 「俗神」展。
ギャラリー冬青は、出版社の冬青社さんに併設されているギャラリーで、出版物と同じように、ギャラリーでも写真作品を扱っている。
冬青社さんから出ている須田一政の『民謡 山河』や土田ヒロミの『俗神』は、ものすごく好きな写真集です。こうして、数十年前の貴重な写真作品を出版物として送り出してくれることに、ただもう、頭が下がるばかりです。
よくよく考えてみれば、須田一政の『民謡山河』や『風姿花伝』にしろ、土田ヒロミの『俗神』にしろ、切り込み方は違うにしても、日本のあちこちでの《ハレ》の舞台を主題としたものであり、自分が心を惹かれるものとして相通じるものがあるな…と思わないではいられない。
ところで、今年の秋には東京都写真美術館で須田一政展が行われるのだが、この展覧会の出版関係は冬青社さんが引き受ける…ということを、ギャラリーでの立ち話でうかがった。
展覧会図録も、図録というか“ちょっとした写真集”的なもので自信があるご様子だったので、ますます秋の展覧会が楽しみになりました。