ディグアウト!

おもちゃ大好きウッチーです!

現在千値練さんの、4インチネル「ロール・キャスケット」の発売が決定し
各ショップさんで予約を受け付けておりますが、
皆さん大丈夫ですか?

 
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さて以前、4インチネルのロックマンシリーズを通して
原型を担当されているイクリエの木下貴雄さんにお話を伺いました。

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【特別インタビュー企画】4インチネル原型担当「イクリエ 木下 貴雄」さんに迫る!

その1 その2 その3 その4

 

このインタビューが個人的にも非常に面白く、
また反響もあったので今回はフィギュア製作において
ポイントになる
「監修」についてであります。

 

これを担当するのがカプコン側、インタビューにも登場した日暮竜二さんなのですが、実際「監修ってどういうことをしているの?」「どんな事をしているの?」

と言うワタクシの様な「買う側」には分からない所を、聞いてみました。



日暮さん(シガラキー)
▲日暮さん近影


4インチネル「ロール・キャスケット」発売決定記念!


題して

フィギュア「4インチネルのつくりかた。」~監修編~です。

 

原型師さんと二人三脚ともいえる監修作業とは?

ではいってみよー!




ウッチー(以下「ウ」):まず一言で「完全監修」とかワタクシも世の中的にも使っていますが

日暮さんはどのような「監修」をしているんでしょうか?

 

日暮さん(以下青文字は日暮さんの発言です):基本的には「間違っている箇所の指摘」と、「原作者にしかわからない拘りを伝えること」ですね。あと自分が意識しているのは、「正解に辿り着くための手順を示すこと」

 

僕は画像を修正して説明コメントをつけるというやり方をするのですが、これは原型師さんを無駄に悩ませないためのものです。

 

ウ:この戻しがすごいんですよね。

最近は3DCGで原型を製作するパターンが多いですが、書き出したCGイラストに入った修正に気付かず「元々この形だったんじゃないか?」みたいな感じになってるんですよ!

そしてワタクシこの画像を見るのが大好きであります。

 

もうかなり前の話ですが、赤線と文章だけで説明していたこともあったんです。でも、なかなか上手くいかなくて…。

いつしか、ある事に気付いたのですが、原型師さんはイラストレーターではないので、線で作られる立体感や細かいニュアンスは解らないのかなと。もしかすると「デッサンのように陰影で形を捉えている」のではないかと思い、試しに「本当にそこにあるような画像」というのを作ってみたんです。そうしたら、それまでよりも断然伝わるようになりました。

 

ウ:へえ~最初は文章だけだったんですね。(でも試しに画像を作れちゃうあたりが凄いと思いますが・・・。)

 

考えてみたら、ある意味当然なんですよね。2D3Dは違うものですから、同じ文法で通じるはずがなかった。言語が違うというか。なので、できる限り原型師さん側のフィールドに立って伝えなければ…というのが始まりです。

 

よく意思疎通ができずに揉めている人がいますけど、「まずは相手の目線に立ってみる」というのをオススメします(笑)。

自分も凄く勉強になりました。

 

ウ:これは全ての事に言えますね。相手の目線に立った上で「その人が何を見ているのか」まで考えると色々スムーズに行くなと思います。

 

あと、修正画像を作るのはもう一つ理由があって、仮に頭身バランスがおかしいフィギュア原型があったとして、頭を大きくすれば良いのか、それとも他の箇所を調整するべきなのか?どう修正すれば最も効率良く正解に近づけるのかを、画像を弄って試行錯誤するんですね。

 

ウ:ふむふむ

 

例えば「頭を大きくしてください」という言葉だけでは「どのくらい大きくすれば良いのか」が解らないですよね?

 

ウ:たしかに!人によって「大きく」のモノサシが違いますから。

 

最悪の場合、修正後に「もっと大きく」だとか「今度は大きすぎるので小さくしてください」という状況になってしまいます。

原型自体を直すのは大変ですから、この画像が無いとかなり厳しい。

 

ウ:これ地獄ループパターンですよね。怖い・・・

 

過去に他の人、しかもイラストレーターでもない人が監修をしていたフィギュアがあって、その無駄なやりとりで半年も使ってしまったものがあったんですよ。しかもそれで発売が遅れたという(苦笑)。で、「全然良くならないんです」と泣きついて来られて、僕が画像を修正して送ったら1週間で直った(笑)。

 

そういった無駄な時間と無駄なコストを省くために、原型師さんが悩む時間をこちらで受け持つわけです。それが正解を持っている原作者側の責任だろうと思います。

 

ウ:さらっと言われてますが、これが出来るのは元のキャラクターに対する知識はもちろん、立体に対してのスキルが必要ですから、凄いことだと思います。

この画像があるのと無いのでは全然効率が違いますね。

イクリエの木下さんが「導いてくれる存在、羅針盤」と表現されていたのがよく分かります。

 

では、監修作業をする上で苦労する点や、逆に楽しい部分などは?

 

ただ「正解はこうです」と指摘するだけでは済まなくて、それなりに商品への知識も必要で。フィギュアやプラモデルのように金型を使って作るものは「金型の抜き方向によってはディテールを再現できない」とか、可動フィギュアなら「どういう構造で動くのか」を知っていないと、理不尽な監修をしてしまいかねません。

「見た目は設定通りに。でも可動させろ」とか(笑)。

 

ウ:わははは!ムチャ振り!でも日暮さんのフィギュア全般に対する知識が膨大ですからね(各メーカーさんも驚くくらい)

 

おもちゃ好きな事が、この仕事で初めて役に立った(笑)。

 

以前、(4インチネルの原型師の)木下さんのインタビューの中でDASHのロックに触れられていましたが、まさにそういうところで。

 

ロックの関節はボールジョイントのような見た目になっているので、普段あまりプラモデル等を作らない人には「もともとのデザインが動くように考えられている、可動フィギュアに向いている」と勘違いされてしまっていて。

 

ウ:自分もそうだと思っていました・・・(汗)

 

下の図のA(ロックの腕を横から見たもの)を見ていただくと解ると思うのですが、ロックの関節構造は一軸なので、そこを中心に回転することになるわけですが、それだと二の腕と前腕の隙間の分だけしか動かないんです。

 


ロック可動検証

▲「A」の部分に注目

 

ウ:あ!ホントだ!(分かりやすい)

 

見た目通りに一軸関節で作ってしまうと実質20度程度しか動かない。かといって隙間を広げると見栄えが悪くなるうえに、それでもせいぜい90度程度しか動かない。なので、可動範囲を広げるにはBのように回転軸を2箇所設けることになります。脚も同様ですね。

 

他の部分も、ロックマンやエグゼのようなタイツ的なデザインであれば、可動の都合に合わせてどこででも分割できますが、ロックはそうはいきません。

肩の可動範囲が他のキャラと比べて狭いのもデザインのせいです。

胸パーツをこれ以上分割するとデザインが崩れますし、肩パーツも同様です。

 

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首回りが装甲で覆われているのも厄介で、顔を上に向けたいと思っても後ろ髪が干渉する。かといってロックマンと違ってヘルメットではなく人の頭のような見た目なので、分割はしたくない。下を向くにも顎がぶつかる…と、とにかく大変(笑)

 

ウ:はーなるほどー

 

見た目を重視する場合、最も可動フィギュアに向いていないのは「一番可動フィギュアに向いていると思われている」ロックなんです。

これを知らずに、メーカー様に対して「見た目は設定通りに。でも可動させろ」と言ってしまうわけはいかない。

 

ウ:そこでインタビューにもあったとおり日暮さんが木下さんに

最初に「そもそも動かないじゃないですか」と伝えるくだりにつながるワケですね。「日暮さんが分かってくれているので助かった」と。

 

4インチネルは、もともと「主役ロックマンを並べる」ことを最終目標にスタートしていましたから。第一弾のロックマンとエグゼを作った段階で、もう自分の中でロックの構想も練っていたんです。

 
【小】4inch_rockman_web1


で、「こりゃあ厳しいぞ」というのは分かっていました。

 

ウ:スタート時点でそんな先まで見据えてたんですね。

 

可動フィギュア以外でも、プラモデルやソフビ、ぬいぐるみ…と色々ありますが、それぞれ特性が違いますよね。何ができて何ができないのか把握していないと、先方に迷惑をかけてしまう。

 

詳しくない分野の商品だと担当者さんに質問しまくって、気がついたら2〜3時間くらい話してたりします(笑)。

そこは楽しい部分でもありますね。

 

ウ:うははは、でもカプコンの中で日暮さんにフィギュアの知識で勝てる人いないと思います。可動部分はもちろん、素材や金型の抜き方向まで把握してますから。

 

いや、カプコンには変態(笑)が多いですから、上には上がいると思います。

「作ってました!」なんていう人もいるんじゃないでしょうか(笑)。

 

ウ:ぶはははは、ありそうで怖い。

 

それはさておき、監修で一番難しいのは、「正解を伝えるのが原作者側の責任」と言っておきながら、僕は原作者じゃないということです。

僕はエグゼからロックマンシリーズに関わっていますけど、それまではただのファンだったわけですし、エグゼ以降もデザインしたわけでもなく。

毎回資料とにらめっこして、分析して、どうフィギュアとして落とし込むかを必死で考えるのが大変で…。

 

ウ:(そこまで考えている人はどのくらいいるんだろう・・・)

 

とくに大変だったのが4インチネルのシューティングスター・ロックマン。

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三面図を起こすにしても、「僕、流星って一度も描いたことないんですけど!?」っていう

 

ウ:おお!

 

僕はスバル、ミソラ、ルナ、キザマロ、ゴン太しか描いた事がなく、主人公のロックマンを描いてなかった(笑)。

 

ウ:じゃあ委員長のフィギュアが出るとしたら完璧ですね!

 

ルナのフィギュア!?

めっちゃ欲しいですね!!できればミソラも!

 

…話を戻しますと(笑)、「流星だけデキが悪い」なんてことになったらファンに対して申し訳が立たないので、それはもう必死で描いて、デザイナーの石原さんに見ていただいて、なんとか仕上げて…。

 



ウ:(ロックマン11チームなので)近くに石原さんがいらっしゃる環境がクオリティアップにつながったと。

 

そうですね。

でもそんな苦労もあってか、個人的には4インチネルシリーズで一番気に入ってるかもしれません。サンプルで頂いた分も含めて、5個持ってますね(笑)。

 

ウ:ワタクシもですが自分でも買う!大事です!

 

ところで今回のロールはDASHシリーズ開発スタッフの

上田さん(ロックマン11ではモデルを担当、詳しくは「ゲームのつくりかた。#02」をご覧ください。)も監修に参加されていると言う事ですが、そんな感じで石原さんや上田さんと一緒に進める場合って、どう言う感じなんですか?

 

やり方としては、普段イラストを描いているのと大差ないですね。まずは見せて、気になるところを言ってもらって、直して…の繰り返しです。

流星もロールちゃんもまずは僕の方で三面図を描いて、そこに「耳をもうちょっと寝かせて」とか「手をもうちょい大きく」とか細かい指示をもらって修正して、原型が上がってきたら僕の方で修正画像を作って、また見せて。

 

ウ:イラストの場合と違うのは、その間に「立体」を挟む所ですね、一回旅に出て帰ってくると。

 

時には「これ立体にするの無理があるんで、こうしても良いすか?」みたいな交渉したりとか(笑)。

 

ウ:わははは、日暮さんが交渉するんだ!

 

ただDASHキャラクターで一番問題なのは、設定画、ゲーム中モデル、公式イラスト全てデザインが違うんですよ。

 

公式イラストでも初期と後期で違っていたりします。

ホント勘弁してほしいんですけど(笑)。

 

ウ:そ・・そうなんですね(笑)、当時色々あったんだろうなと。

 

とくにわかりやすいのは、最初期のイラストではロックの足の甲が丸かった。

体験版イラスト
▲ロックマンDASH体験版イラストより


コブンも最初期のイラストでは手が角ばっていたり、黒目が動いていたり。トロンも設定画やモデルと公式イラストで色が違うし、ロールちゃんも初期は目が青かった。どれをチョイスしても、どこかが違ってしまう。

 

仕方ないので、「これが最新版のDASH1のロックとロールちゃんだよ」というものを作る事に。そういう部分でも、当時のスタッフの意見というのは必要でした。

僕の独断と偏見で決められる事ではないので。

 

ウ:その意見があると無いとでは、大きく違いますね!安心してベストを目指せると思います。

 

ちなみに悪事を働いて黒くなったロックの正式名称が無かったので、新たに「悪(わる)ロック」と決めたのですが、これも石原さんと、当時のディレクターだった河野さんにご協力いただいています。

 
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▲正式名称「悪ロック」

ウ:わー凄い!河野ディレクターも

 

流星も、ゲーム中のモデルを作った上田さんに相談したりしましたね。

バイザーの形とかはイラストだとどうしても嘘をついて、どの角度から見ても直線にしてしまったりするんですが、立体はそうはいかないので。

 

バイザー

 

ウ:なるほどー。3Dモデルを作成した上田さんの意見は貴重ですね。

ゲームのつくりかた#02」でロックマンの足首の付け根についての
お話を思い出しました。

 

 

ぬお!気がついたら凄い分量になっとる!

今回はここまで!急遽次回に続きます!



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商品名:インチネル ロックマンDASH ロール・キャスケット
2018年12月発売予定
価格:7,500円(税別)
サイズ:約100mm
素材:PVC、PP
付属品:表情パーツ(笑顔)、平手(左右)、スパナ持ち手(左)、専用台座
原型製作:木下 貴雄(イクリエ)



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商品名:4インチネル ロックマンDASH ロール・キャスケット ~あみあみ流通限定版~
2018年12月発売予定
価格:7,500円(税別)
サイズ:約100mm
素材:PVC、PP
付属:表情パーツ(ウインク)、平手(左右)、データ、専用台座
原型製作:木下 貴雄(イクリエ)



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4インチネル ロックマン30周年×千値練10周年 コラボロックマン
「ロックマン ユニティ×限値練 SPECIAL EDITION」
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2018年8月24日まで!
限値練限定販売アイテムとなりますので、お見逃しのないように!

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商品名:
4インチネル ロックマン30周年×千値練10周年 コラボロックマン
ロックマン ユニティ×限値練SPECIAL EDITION
2018年10月発売予定
受注期間:2018年7月23日から2018年8月24日まで
価格:9,000円(税別・送料別)
サイズ:約100mm
素材:PVC、PP、ABS
セット内容:4インチネル コラボロックマン
                 (付属品:表情パーツ、平手(左右)、ロックバスター、専用台座)
      ウッチーフェイス
      ロックマン ユニティ謹製 粗品タオル
      ウッチーセレクト・特製キラキラシール(全8種)
      ウッチーセレクト・特製ポストカード(全5種)

原型製作:木下 貴雄(イクリエ)
フィニッシャー:早川洋司(千値練)