メットール!

『ロックマンⅩアニバーサリー コレクション』が発売されて
早くも数ヶ月が過ぎました、
皆さん様々な形で楽しんでいただいているかと思います。

 

【小】ワンツーパックPS40316

今回は特別企画として、『ロックマンⅩアニバーサリー コレクション』
開発スタッフや当時エックスシリーズに
関わっていた方にお話を聞いてみました。


 

大ボリュームでお送りしますので、
お時間あるときに読んでいただければと思います。



と言う事で第一回目は、Xアニコレの野中プロデューサー、田中ディレクター

そしてオリジナルスタッフとして加治勇人さんにお話を伺いました!

【加治さんパート】CIMG7917
▲左から:野中P、田中D、加治さん

 


プロデューサー:野中大三(文中では野中)

ディレクター:田中誠(文中では田中)

オリジナルスタッフ:加治勇人(文中では加治)

聞き手:ロックマン ユニティ ウッチー(文中では――)



――『ロックマンX アニバーサリー コレクション』の発売を記念して、
オリジナル作品に携わったレジェンドスタッフの方々にお話を伺っていきたいと思います。
今回は『ロックマンX』のデザイナー・加治勇人さんと、『アニバーサリー コレクション』の野中大三プロデューサー、田中誠ディレクターのお三方にお集まりいただきました。

まず、皆さんに『ロックマンX』への想いをお聞きしたいのですが、シリーズへの印象というと、どんなものを抱かれていますか?


野中 ひたすら懐かしいですね。


――発売から25年ですからね。


野中 いい時代だったなと思います。
今となっては横スクロールアクションのゲームは少なくなってはいるかもしれませんが、
当時のスーパーファミコンでは花形のジャンルでしたね。
毎月何本も横スクロールのゲームが出ているような時代で。調べたら、『ロックマンX』同日(1993年12月17日)に他のメーカーさんからベルトスクロールアクションが発売されたりしていました。



【野中さん】CIMG7867

▲野中 大三(のなか だいぞう):『ロックマンX アニバーサリー コレクション』プロデューサー

過去には『ロックマン クラシックスコレクション 2』も担当



――なるほどー!


野中 世間では名作がいっぱい出ている時代です。
そんな中、『ロックマンX』が出たわけですけど、その当時は“無印”の『ロックマン』シリーズは『6』まで出ていたんですよね。

そこで築いた確固たる地位がありつつも、今度はハードもパワーアップ、作品性も変えてカッコイイ大人向けの『ロックマン』で……と、そんなコンセプトで作られたのが『ロックマンX』だと思うんです。その頃子供だった僕も「これはカッコイイな」と思っていました。

難しそうだなとも思いましたが、プレイしてみたら世界観もかっこよくて。
今思えば、25年間愛されるにふさわしい、シリーズの先駆けとなった作品だなと実感します。



――新たなシリーズを打ち立てた1本だったと。同世代である田中さんとしてはいかがですか?



田中 今回、『アニバーサリー コレクション』に携わることになり、なぜずっとプレイヤーさんから愛されているのかを理解するために、『ロックマンX』シリーズを改めてプレイしたみたんです。
そこで感じたのは、このゲームの独自性でした。

ハイスピードの展開の中にも、豊かなアクション性がある。
現在、横スクロールアクションゲームはインディーズでもさまざまな作品がリリースされていますが、その中でも『ロックマンX』は独特で、いいゲーム性を持っているなと改めて思いました。
それとやっぱり『ロックマンX』は、そのストーリー性ですよね。
物語にも愛されている理由があると痛感しました。



【田中さん】CIMG7862

▲田中 誠(たなか まこと):『ロックマンX アニバーサリー コレクション』ディレクター



――そんな『ロックマンX』に携わられた加治さんは、『ロックマン4』からシリーズに参加されているとのことですが、当時は『ロックマン5』の制作と並行しながら『ロックマンX』を作られていたとか?


pac005


加治 タイミングはちょっと覚えていないのですが、並行作業と言うよりは、両方のプロジェクトを行ったり来たりという感じでしょうか。
『ロックマン4』の制作が終わってから、『ロックマンX』に移ったんですが、『ロックマン5』の開発状況があまり進んでいないということで、お声が掛かってというような感じでした(笑)。



【加治さん】CIMG7860

▲加治 勇人(かじ はやと):無印「ロックマン」シリーズでドット絵を担当

「ロックマン エグゼ」ではキャラクターデザインやドットでも参加



野中 あの当時は、1年で1本リリースするというスケジュールだったんですか?


加治 そうですね……。
でも『ロックマンX』は開発期間が長かったかな。
今に比べたら短いですけど、『ロックマン』シリーズは1年に1本、ファミコンのときは1年以内に、というのが絶対でした。


田中 ファミコンとはいえ、開発期間が1年以内ってすごいですね!


野中 『ロックマンX』はスーパーファミコンが登場してから少し経ってから発売されていますよね。ということは、1年以上かけて開発されていたわけですか?


加治 ええ、それくらいかかっているかもしれませんね。


田中 スーパーファミコンのスペックをギリギリまで使っていたとか……。


野中 ノウハウが蓄積されるハードの後期タイトルならまだしも、早い段階でそこまで使うってすごいですね。



――『ロックマンX』の開発はいつ頃からスタートしたのですか?



加治 スーパーファミコンが出てちょっとしてから、でしょうか。
カプコンがスーパーファミコンで最初に出したのは『ファイナルファイト』でしたし。
その後『超魔界村』とかも出ましたね。


Screenshot 1
▲アーケード版は『カプコン ベルトアクション コレクション』に収録!


野中 『ストリートファイターII』も出ていましたね。


加治 その当時はファミコンからスーパーファミコンに移っていくというタイミングでした。


――『ロックマンX』の立ち上げ時のエピソードなどはありますか?


加治 当初から決まっていたコンセプトとしては、ファミコンでの『ロックマン』シリーズから、少し対象年齢を上げましょうということでした。
そこでロックマンの等身も上がったり。
スーパーファミコンになってスペックが上がったぶん、色数も増やして、デザインも細かくなりました。




――1キャラクターに16色使えるようになったわけですか?


加治 16……15色かな。1色はブランク色(透明色)なので。

ファミコン時代のロックマンは、このブランク色を除く5色で描かれていて、通常よりも色数が多いんですよ。というのも、ファミコンには色数の制限があって、1キャラクターに使える色は透明を含む4色まで。実質、使える色は3色なんですね。

使用する色の組み合わせをパレットと呼ぶんですが、
ロックマンにはもっと色が使えるように、もう1人分のパレットを重ねて使っていたんですよ。



――ロックマンは体で1パレット、顔でもう1パレット分の色が使われていたそうですね。
最大で4パレットしか使えないという制限があるため、顔のパレットは、ボスキャラクターも共有していたとか……?



加治 ええ。だからキャラクターが横並びで重なったりしたときに、
ロックマンの顔がチラチラ点滅するんです(笑)。

これは、ロックマンと敵の顔を短い間隔で交互に表示させていたからなんですよ。



――キャラクターが重なることで起きる色の取り合いを、残像のような視覚効果で解決していたのですね。その当時、加治さんはドットを担当されていたわけですが、デザイン面でも参加されていたのでしょうか?



加治 はい、デザインもやっていました。
『ロックマンX』のときは、プレイヤーキャラクターとボスを3体ほどデザインしました。あと、ザコキャラもやったかな。



野中 どのボスか気になります!



加治 ボスは、タコ(ランチャー・オクトパルド)と、マンドリル(スパーク・マンドリラー)とカメレオン(スティング・カメリーオ)……。
HomingTorpedo
ThunderSlimer
StingChameleon

全部変なキャラクターばっかりなんですけど(笑)。



――加治さんは主人公・エックスをデザインされていたとのことですが、当時を振り返られて思い出されることはありますか?



加治 エックスのデザインは全然決まらなかったですね。
プロデューサーがチェックをされていたので、なかなかOKが出なかったです(笑)。
僕が会社に入ってそんなに経っていない頃でしたね。


――加治さんは1990年にカプコン入社、そして『ロックマンX』は1993年発売ですものね。


野中 開発は1991年くらいからですか?


加治 そうですね、それくらいかな。


田中 僕、『ロックマンX』をプレイしたときはまだ学生でしたよ。


野中 もう25周年経つんですねえ。



――先ほど、エックスのデザインがなかなか決まらなかったとおっしゃっていましたが、
どんなところに苦労されましたか?


X


加治 『ロックマン』から、どう変えるかというのでグルグル回っていたような気がします。
「青と水色は入れるのか」とか、「赤は入れていいのかしら」とか。


――なるほど。色と言えば、ボスキャラクターも原色を使ったパキッとした色使いですが、
これらのデザインはいかがでしたか?



加治 それぞれのボスは「赤っぽい」とか「緑っぽい」という方向は決まっていた気がします。パッと見てカラーリングからキャラクター性がわかるというように。



野中 ボスは『ロックマンX』からカラフルになりましたよね。
無印の『ロックマン』は「コイツは青いヤツ」というようなイメージカラーが印象的でしたけど。


加治 色がいっぱい使えるようになって喜んで使っていたんだと思います(笑)。
今見たら、全然まとまりがなくてゴチャゴチャしていますけど。
ファミコンのときはハードの制約のせいで“肌色ともう2色”という感じでしたから。



田中 パイプやタンクなどの細かなデザインがあっても、あまり色を使えませんものね。



加治 そのせいか、スーパーファミコンでは、いっぱい色を使おうとなりまして。



――ハードがスーパーファミコンに変わったことによって、色数はもちろん、他にもできることが増えたと思いますが、聞くところによると加治さんは、プログラム的にいろいろ無茶なお願いをされたそうですが……?



加治 敵に乗るとかのアクションのことですね。
よく「この敵の上に乗りたいな」なんてことをプログラマーに言っていたんです。
でも、ああいう動きは難しいですし、エラーになったりしますから。
あと、「敵に食べられたい」とか(笑)。

そうすると「プレイヤーの容量増えますよ」とか言われたり……。
それでも「乗りたい」って言い続けて(笑)


――オープニングステージでは、ロードアタッカーズの上のレプリロイドを倒せば、
クルマに乗れたりしますよね。
あの辺の自由度の高さにはビックリしました。



加治 あれも「乗れたほうがいいんじゃない」という話になりまして。



野中 残骸に乗れたりもしますもんね。



田中 壁蹴りのアイデアも当初からあったのですか?


X_壁はりつき_Type01



加治 そうですね、壁蹴りは最初からありましたね。
もう1アクション何か入れたいということで、ダッシュと壁蹴りを。
あとは、少しずつパーツを集めていくパワーアップのシステムも入れました。



――『ロックマンX』はアクションゲームですけど、RPGのような要素も入っていますよね。



加治 “ステージ変化”もそうですね。それはプロデューサーが出された案だったと思うんですが、「次に来たときはステージが変化している」というのを入れろというお達しがありました。行く順番が変わると、また違う遊びになるという。


――『ロックマンX』の時点ですでに、いろんな要素が入っていて完成されているなという印象がありました。



野中 壁蹴りのおかげで探索ゲームの要素もありますもんね。



加治 そうですね。あちこちで集めたり。



野中 「どこまで探させるねん」ってなりましたからね(笑)。



田中 確かに……。見つけるのが大変でした。でも、そこがおもしろかったですよね。



――サブタンク、ライフアップが見つからないーって(笑)。



野中 いろいろ探して試しましたよね。「ここから飛んだら行けるんじゃないか」とかね。


田中 そうそう。波動拳があるって聞いて必死に。


加治 波動拳とかは、後から遊びで入れましたね、裏技として。



――そういえば波動拳はボイスが入っていますが、その声の主は一体誰なのかという長年の謎があったんですよね。有名な声優さんが担当されているのではないかという噂が広まっていたのですが、実はスタッフさんだったというのが5年前のインタビューで判明しました。



加治 そうでしたね、覚えています。収録も見ていましたよ。
「尺が長いと容量を食うから、速く言って」とか指示されていましたね(笑)。


田中 それで「ハドケン!」みたいに早口なんですか(笑)。なるほど。



加治 ボイス収録では、ベテランのスタッフの方が選ばれて。
ちょっと悪ノリな感じでしたけど。最後の最後にボイスを入れることが決まったんです。
容量が無い無いっていうのにね(笑)。それに、「胴着を着たらおもしろいんじゃない」とか(笑)。



――そうなったら新たにドットも打たなくちゃいけなくなりますよね?



加治 そうですよね。なんでそんなことしていたんでしょうねえ(笑)。
でも、遊ぶならトコトンやろうというのはありましたね。


――ドットと言えば、以前『ロックマンエグゼ』の座談会で、加治さんのドットがすごいと話題に上っていました。ドットでデザインするときは、どのように作業されるのですか? スケッチブックに描いたりするのでしょうか?


加治 僕は紙に描いたりはあまりしなかったですね。



野中 もう、開発機材に直打ちですか?



加治 そうですね。『ロックマンX』以前の経験としては、スーパーファミコンに『ファイナルファイト』を移植したくらいなもので、まだ16色とか使ったことがなかったんです。
だから全然キレイに打てなかったですね。


――ファミコンでは4色ですものね。


加治 そうなんです。だから下手くそでかなり時間が掛かっていたと思います。
今だったら、担当から外されていたかもしれませんね。
当時は寛大にやらせてもらえていましたけど。
それでいつまでも触っていましたね(笑)。



――最初はトライ&エラーの繰り返しだったのですね。



加治 ロックマンって斜めを向いた顔があるんですけど、その斜めの向きが全然打てなくて。


野中 エックスは顔が横向きですよね。

X_待機


加治 ええ、横だと描けるんですけど、斜めは難しいんですよね。
目を2つ入れて、鼻もあって。それをあの狭い部分に入れなくちゃいけない。
だけどグラフィックのサイズは決まっていて、24ドット。

それで「24ドットじゃ無理です。ちょっとだけ大きくしたいので、32ドットまでいいですか?」ってお願いしたんですが、プランナーから「大きくしたら、建物の下をくぐれなくなるからダメ」と言われて。

ただ、僕としてはプレイヤーの分身でもあるから表情が見えないといけない、やっぱり顔は描き入れないと、と思っていましたね。



――ところで、『ロックマンX』のスタッフロールにある「RIPPA H.K」が加治さんのことでしょうか?



加治 全然記憶がないんですけど、イニシャルが入っているのでそうだと思います(笑)。
あの頃は、あまり本名を出すことってなかったですよね。
最近はフルネームで出ますけど。
当時は、適当って言ったらアレですけど、その時の気分で(笑)。

先輩に勝手に着けられるということもあったので。


田中 ああー。そういうこともあったらしいですね。


野中 「名前、入れといたで」と(笑)


――加治さんの中で、そのほか印象深いエピソードはありますか?


加治 一番最初の『ロックマンX』は、バグがあって回収になった覚えがありますね。


野中 移植にするに当たり、よく出る話ですね(笑)。
皆さんに当時のお話を伺うと、大体回収の話と、チップの話が出ます(笑)。


田中 避けて通れない話ですね(笑)。



――当時、社内ではどんな感じだったのでしょうか?



加治 あの時はビックリしました。「どうしよう……」、「とりあえずみんな落ち着こう」って。



田中 なかなか無いことですよね、回収って。



野中 年末商戦真っただ中ですよね。



加治 僕は下っ端なので、どういう調整をして落ち着いたのか全然知らなかったですけど……。ソフトを送ってもらって交換だったのかな。


田中 それでも人気出ましたよね。販売数もミリオン越えていますからね。



――普通、回収となったらタイトルが立ち消えてしまいそうですけど。



野中 それに当時のゲームソフトって高価でしたよね。『ロックマンX』も定価で9,975円でしたから。



――今だったらアップデートという方法もありますが、当時はそういう手段もないですからね。



加治 本当に、大事件でしたね。


CIMG7876


はい!今回はここまで!

次回は『ロックマンX アニバーサリー コレクション』についてお話をうががいます。




=オシラセ=

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