潮岬でのイベントが終わりました・・・

イベントの企画、立案から約4ヶ月。正直ほっとしています(笑)

9月30日。イベント開催の日でした。

しかし台風17号の影響で延期を余儀なくされ、ようやく10月14日に開催となりました。

集まってくれたロックショアゲームの同士は関西、中部圏を中心に48名。

実は30日には80名以上のエントリーがありましたが、キャンセルが30名以上・・・

30日に有給を取ったり、日程調整をしてくれたアングラーが多かったことの裏返しで、参加出来なかったアングラーの為にもキチンとした状態でイベントを作り上げなければと思いました。

第一部として潮岬周辺の清掃活動をしました。

出来るだけ地磯歩きをしているメリットが出るエリアでと考え、少し勾配のきついエリアでの清掃活動をしてもらいました。
PA140017

先日の台風が来る前は、この砂利の部分に帯び状に大量のゴミがありましたが、台風の波によって、さらに奥に打ち上げられ参加者の手を煩わせました。


しかし、談笑しながら一所懸命ピックアップしていただきました。

今回は空き缶・空き瓶(資源ゴミ)、埋立ゴミ(プラスチック等の不燃ごみ)、ペットボトルの3種類に分別をして収拾しました。

やはり漂流ゴミのペットボトルのゴミは多いのですが、名古屋での清掃活動ともっとも違う点は船舶関連のゴミが多いこと。台風等で海が荒れたときに切れたりして流れ着いたブイやロープなどは特に目立ちました。

約一時間ほどゴミ拾いをし、急勾配の坂をゴミ袋を持って上がります。何往復もされたアングラーもいらっしゃいました。ほんとお疲れ様です。
PA140020

そんな訳で、約150袋ぐらいでしょうか。皆さんの頑張りによってゴミを収拾することが出来ました。

これらのゴミは役所との打合せで決めた場所で保管し、後日回収という経緯で処分されます。

清掃場所から潮岬タワーへ戻り、第二部のディスカッションへ。

ボクがこのイベントを企画しようと思った経緯なのですが、清掃活動はもちろんですが、ロックショアゲームを楽しく、長く楽しむ為に、そして、この楽しい遊びを未来のアングラーに残す為にはどうしたらよいかと。

「毎年のように、海難事故で命を落とされるアングラーがいる。
釣場での釣り人同士、近隣住民とのトラブルの話しもよく耳にする。
資源は枯渇しやしないか・・・」

ボクらが始めた頃というのは、今とは少し違っていて現場主義と言いますか、釣場に通ってトライ&エラーを繰り返し、少しづつスキルアップするアングラーが多かったような気がします。また、釣場で先輩アングラーから教えてもらうことも少なくありませんでした。(といっても、釣ることに関しては中々教えてもらえませんでしたが)
今はネットが普及していることもあり、魚を釣る技術に関しては上がっていると感じられます。
しかし、マナーや安全に関するリスクマネージメントに関してはどうでしょうか・・・

近年このゲームを始めたアングラーにとって先輩アングラーにあたるボク達が、伝えられることがあるのではないかと思った訳なんです。

イベント主旨に賛同してもらった6名ゲストアングラー(当日は4名)にも協力いただきディスカッションとなりました。
PA140030

安全面に関しては、ありきたりですが、装備は万全にすることが前提。その中で、ウエットが良いのか、ウェーダーが良いのか、またはニーブーツスタイルが良いのかという話しがありました。釣り場や、自分のスタイル、運動能力、性格など、アングラーに合わせたスタイルを見つけることが大事ではないかと。例えば、ウエットを着たら、無茶に泳いでしまうようなアングラーはウエットは避けたほうが良いというように。
一言で言えば、臆病に釣りが出来るようなスタイルでしょうか。

使用するロッドについても、キャスタビリティーを上げる為に、レングスが短くなってきているという指摘もあり、13ft基準の頃から考えれば、なるほどと思えました。その為に水際近くでの釣りを強いられることで危険度が上がるということです。

また、面白いところでは、根掛りを回収する為にラインシステムをPE6号+リーダー80lbにしているといった意見もありました。例えば、磯際の貝にラインを食われてしまったとき、これだけ太いシステムであれば、強引に引っ張れば貝ごと剥がれてくるということです。すなわちルアー回収に磯際まで行かなくてもよいとうことです。

マナーに関しては、アングラー同士の声掛け(あいさつ)でトラブルは少なくなるのではという意見が多かったです。
ヒラスズキ釣りに関しては、ランガンしながら釣りをしていくスタイルが多いので、後から入ったアングラーは先行者を追い越していくようなことは避けるのが一つのルールかと思います。ただし、追い越されたらといってトラブルを起こすようなことは避けたいですね。

また、青物釣りに関しては早く磯に降りて場所取りをされているアングラーもいます。後から入るアングラーは先行者にどこに立ち位置を取るのかと聞いて、場所を決めるのが賢明です。

また、駐車スペースについてですが、細い路地の転回場所であったり、畑の駐車スペースに止めたりで近隣住民の方に迷惑を掛けるケースもあります。
また、早朝、もしくは深夜のエンジン音やしゃべり声にも注意を払うべきで、こういった苦情も少なくないようです。駐車スペースに関しては、駐車禁止とされてしまうケースもあるのでより注意をしようという話しでした。

資源に関してですが、まず参加されているアングラー、ゲストを含めてオールリリースのアングラーはかなり少なかったです。その中での意見交換ということが意味のあるものだったような気がします。

南紀のルアーでのヒラスズキ釣りに関しては、おそらく一番古くから釣られてであろう宇井さんに話しを聞きました。
30年以上前と比べてヒラスズキの数が減ったということもありますが、一番違うのはアベレージが小さくなったことだと言います。当時70cm以下がほとんど釣れなかったらしいのですが、今は40cmのヒラが釣れてしまう。
ヒラスズキに関しては、市場価値がない為に漁によるものではなく、釣り人のインパクトが強いと考えられるとのことでした。
そんな宇井さんですが、キープされます。他のゲストアングラーもキープされます。
しかし、皆さん最小限、家族分のみというスタンスでキープされているようです。
無駄なキープをしない、ということもありますが、資源を頂く。最良の状態でキープする、最良の状態で食すことが大切なんじゃないかと言うことです。美味しく食べることも楽しみの一つです。楽しく釣って、美味しく食べることが続けられるように、少しだけキープ量を制限していけば良いかと思います。



約2時間弱のディスカションとなりましたが、初めての司会進行ということで、上手く出来たかわかりませんが、少しでも伝わることがあったなら嬉しく思います。

この後、タワーの食堂でスペシャルランチ(すいません、写真取り忘れました(汗))を頂きながら、懇親会。

ちなみに、ネギトロ丼、マグロの天ぷら。梅そうめん、切干だいこんの煮物、味噌汁。これで800円でした。

タワーの料理長の大橋さんは、ボクと同じ愛知県出身でヒラスズキが大好きで移住したツワモノです(笑)
潮岬の寄られたアングラーは昼食がてらに寄って見ると良いと思います。

こんな感じで、「Rockshore Anglers Meeting」は無事終了となりました。

開催にあたり、清掃活動の行政との折衝をすべてして頂いた、宇井さん始め、参加を受け入れてくれたゲストアングラー、頼りない主催者をサポートしてくれたスタッフ、そして参加してくれた主役のアングラーの皆さん、全ての人に感謝したいと思います。

ありがとうございました。

また、次回・・・出来ると良いですね(笑)
PA140027
「Rockshore Anglers Meeting」代表:伊藤 正博

協賛:串本指定ゴミ袋:串本の海、守ろう会
    軍手       :マッドネス
    音響       :串本環境協会

取材協力:岳洋社、紀伊民報、熊野新聞社

ここ数年,南紀エリアではヒラスズキや青物を狙うアングラーが増加傾向にあります。この楽しい釣りの同士が増えることは大変嬉しく、刺激にもなりますが、一方マナーを始めとするいろんな問題が起きていることも事実です。

悲しい海難事故も起こっています。

ボク達がこの楽しい釣りを続けて行く為には、「自身が健常であること」、「釣場の環境が維持されること」、「資源が維持されること」。この大きな3つの柱が必要であると考えます。

今の経験の浅いアングラーというのはネット等を有効利用し、釣りの技術や情報は上手く取得していると思います。

しかし、マナーや安全面についての情報に関しては、あまり有効利用はされていないと感じることが少なくありません。

これは情報を発信する側の問題でもあると考え、イベント形式でアングラーの皆さんと一緒に考える機会を作れないかと思ったのが発端です。

南紀で一緒に楽しんできたアングラー、SHOPさん、メーカーさん、メディアアングラーさん・・・企画を持ちかけてみたところ、皆さんの思いは同じでした。

1アングラーでしかないボクに何が出来るかわかりませんが、アングラーの皆さんに集まってもらい安全に釣りが出来るような決起集会となれば良いかと思ってます。それが、次世代にこの釣りを継承していく切欠になれば幸いです。


                  Rockshore Anglers Meeting代表:伊藤 正博

↑このページのトップヘ