2007年06月
2007年06月17日
御巣鷹の尾根に登ったよ。
先週、やっと御巣鷹の尾根に登った。
冬から、「隠された証言」「沈まぬ太陽」を読んでいたので、慰霊に行きたいとずっと思っていた。
下仁田ICから塩ノ沢峠のトンネルを抜けて、上野村に入り、どんどん山の中に入っていった。朝５時におきて、所沢から６時前に関越に乗って、登山口についたのは９時過ぎだった。途中上里で一休み入れただけだった。高速道路は早朝割引で半額の１４００円だ。
上野村から、上野ダムへ向かいさらに奥地へ進んでいく。上野ダムまではいい道だが、そこから先は、そこかしこを土砂が道を被い、落石が転がっている。結構注意が必要だ。が、全般的に走りやすい。舗装されてもいる。
登山口には乗用車５,６台とマイクロバス３，４台程度の駐車場がある。慰霊法網門者カード入れや、登山用の杖、ちょっとした休憩机椅子があった。
登山道は木々に覆われ、非常に快適だ。沢がすぐ横を流れており、非常に涼しい。しかし、道は急である。登山靴を用意してきて正解だった。スニーカーでは足首を痛める可能性が大きいほどである。比較するなら、夜又神峠と同じ程度か、こちらのほうが少々きつい程度だ。尾根上の慰霊碑まで８００Ｍだが３０分程度掛かるだろう。
墜落した日航１２３便は尾根上から見ると向かいの尾根にぶつかっているのがわかる。向かいの尾根が明らかにえぐられている。右主翼がぶつかったとされる場所だ。ぶつかるまえ機体は機種を下げ右主翼を下げた状態。すなわち、右旋回中だった。埼玉県側から侵入していた機体は明らかに目の前の高天原山を避けるために右へ舵をきった。速度は時速６００キロを超えていた。右翼を尾根にぶつけ、機体は崩壊を始める。胴体は大きく機首を下げた形で尾翼は空に高く持ち上がった状態になる。ひっくり返るように向かいの御巣鷹の尾根にはじけ飛んだ。このとき胴体の尾翼側はちぎれ御巣鷹の尾根にぶつからず、スゲノ沢に吹っ飛んだ。機首はひっくり返った状態で御巣鷹の尾根に激突。続いて胴体が御巣鷹の尾根に激突。
最初の尾根にぶつかったところで、前方に時速６００キロで進んでいた機体は一気に減速。機内でシートベルトをつけていた乗客は腰部のみのベルトで上半身を大きく前方へ投げ出された。シートベルトをつけていないものは前方へ吹っ飛ばされ、壁に激突して砕け散ったと思われる。多くの遺体に腰部、腹部での切断が認められている。
胴体から分離してしまった尾部の減速は胴体部より、マイナス加速度が低かったと想像される。生存者がいたことからだ。まさに尾部は吹っ飛んだのだろう。
尾根に対して東斜面に多くのお墓が設営されている。胴体は尾根東斜面にひっく返った状態で激突したのだろう。
東斜面のさらに奥、下方にスゲノ沢エリアがある。生存者がいたエリアだが、ここにも多くのお墓が設営されている。多くの方がなくなられている事実は変わらない。
そこかしこにお墓がある。いたたまれないものだ。沢に水芭蕉が植えられていた。
尾根上に小屋がある。在りし日の写真や、旅客にかかわる団体の千羽鶴がある。尾根上で鐘を鳴らした。持参した線香に火をつけ、捧げた。
いまだに機体残骸やお骨がでてくる地区だ。一歩一歩を丁寧に歩いた。
観音様があった。安らかに眠って欲しい気持ちだろう。
乗客の恐怖を今ここで安らかに、というのはおこがましい。ウェブサイトでボイスレコーダーと航路が連動したものを見せてくれるところあがる。ラストは耐え難いものだ。乗客乗員はさぞかし恐ろしかったろうと思う。私自身がこのボイスレコーダを聞きながら擬似的に乗客になったから、ここには来なくてはならなかった。
変な気もするが、ここに来て、私の乗客になった部分が消えた気がします。
下山すると脱帽一礼をもって、駐車場に入りました。
私の中で、何かが変わった気がします。
冬から、「隠された証言」「沈まぬ太陽」を読んでいたので、慰霊に行きたいとずっと思っていた。
下仁田ICから塩ノ沢峠のトンネルを抜けて、上野村に入り、どんどん山の中に入っていった。朝５時におきて、所沢から６時前に関越に乗って、登山口についたのは９時過ぎだった。途中上里で一休み入れただけだった。高速道路は早朝割引で半額の１４００円だ。
上野村から、上野ダムへ向かいさらに奥地へ進んでいく。上野ダムまではいい道だが、そこから先は、そこかしこを土砂が道を被い、落石が転がっている。結構注意が必要だ。が、全般的に走りやすい。舗装されてもいる。
登山口には乗用車５,６台とマイクロバス３，４台程度の駐車場がある。慰霊法網門者カード入れや、登山用の杖、ちょっとした休憩机椅子があった。
登山道は木々に覆われ、非常に快適だ。沢がすぐ横を流れており、非常に涼しい。しかし、道は急である。登山靴を用意してきて正解だった。スニーカーでは足首を痛める可能性が大きいほどである。比較するなら、夜又神峠と同じ程度か、こちらのほうが少々きつい程度だ。尾根上の慰霊碑まで８００Ｍだが３０分程度掛かるだろう。
墜落した日航１２３便は尾根上から見ると向かいの尾根にぶつかっているのがわかる。向かいの尾根が明らかにえぐられている。右主翼がぶつかったとされる場所だ。ぶつかるまえ機体は機種を下げ右主翼を下げた状態。すなわち、右旋回中だった。埼玉県側から侵入していた機体は明らかに目の前の高天原山を避けるために右へ舵をきった。速度は時速６００キロを超えていた。右翼を尾根にぶつけ、機体は崩壊を始める。胴体は大きく機首を下げた形で尾翼は空に高く持ち上がった状態になる。ひっくり返るように向かいの御巣鷹の尾根にはじけ飛んだ。このとき胴体の尾翼側はちぎれ御巣鷹の尾根にぶつからず、スゲノ沢に吹っ飛んだ。機首はひっくり返った状態で御巣鷹の尾根に激突。続いて胴体が御巣鷹の尾根に激突。
最初の尾根にぶつかったところで、前方に時速６００キロで進んでいた機体は一気に減速。機内でシートベルトをつけていた乗客は腰部のみのベルトで上半身を大きく前方へ投げ出された。シートベルトをつけていないものは前方へ吹っ飛ばされ、壁に激突して砕け散ったと思われる。多くの遺体に腰部、腹部での切断が認められている。
胴体から分離してしまった尾部の減速は胴体部より、マイナス加速度が低かったと想像される。生存者がいたことからだ。まさに尾部は吹っ飛んだのだろう。
尾根に対して東斜面に多くのお墓が設営されている。胴体は尾根東斜面にひっく返った状態で激突したのだろう。
東斜面のさらに奥、下方にスゲノ沢エリアがある。生存者がいたエリアだが、ここにも多くのお墓が設営されている。多くの方がなくなられている事実は変わらない。
そこかしこにお墓がある。いたたまれないものだ。沢に水芭蕉が植えられていた。
尾根上に小屋がある。在りし日の写真や、旅客にかかわる団体の千羽鶴がある。尾根上で鐘を鳴らした。持参した線香に火をつけ、捧げた。
いまだに機体残骸やお骨がでてくる地区だ。一歩一歩を丁寧に歩いた。
観音様があった。安らかに眠って欲しい気持ちだろう。
乗客の恐怖を今ここで安らかに、というのはおこがましい。ウェブサイトでボイスレコーダーと航路が連動したものを見せてくれるところあがる。ラストは耐え難いものだ。乗客乗員はさぞかし恐ろしかったろうと思う。私自身がこのボイスレコーダを聞きながら擬似的に乗客になったから、ここには来なくてはならなかった。
変な気もするが、ここに来て、私の乗客になった部分が消えた気がします。
下山すると脱帽一礼をもって、駐車場に入りました。
私の中で、何かが変わった気がします。
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