吟遊詩人のすかしっぺ

ふーんなブログです。

世界の大喜利。【テトリス篇】

お題。


あっ、次長い棒が来たらテトリス達成なのに、次に何が落ちてきた?

【回答始め!】


行きます。


「内山くんと思われる人がはいたキティちゃん柄のパンツ」


【次っ!】


えっと、


「夜食を持ってきたおかん。」


【次っ!】


うーん。


「だみ声の阪神ファン。「こらぁ、アニキぃ、わしを角に入れんかいぃ!」」


【次っ!】


えっと、


「流しそうめんの最後の1本。」


【次っ!】


「丸まったヨネスケ。」


【そこまでっ!】


【判定!】


《END》


判定せんかいぃーー!

無言よりも静かな時の中で…。

携帯電話が鳴ったのは、ちょうどベッドに入りかけた午前3時過ぎの事だった。
どうせ悪戯だろう。先日から非通知のワン切りが何度もかかってきてうんざりしていた所だ。
しかし、コールは1度だけで切れるどころか、ずっと鳴り続けていた。
携帯電話を取って、発信者を確認する。非通知だった。
どうやら出るまでは切れそうにない。
僕は発信ボタンを押して、携帯電話を耳にあてた。
無言の時が流れていた。
僕はいつも携帯電話に出るときは何も言わない。
相手の出方を待って、一声をあげるようにしている。
これといった理由はない。単にめんどくさいだけだ。
無言の時はいつまで続いたのだろう。
いつもならめんどくさくなり、通話を切るのであるが、
何故かそれができなかった。
まるで時間が止まったように僕は身動きができなかった。
そして、何故か僕は胎内の中でじっと誕生を待つ生命の心地をこの沈黙から得ていた。
ぷちと通話が突然消えた。
そのまましばらく身動きをしなかった。
余韻が静かに波のように引いていくまでその体勢を愛しむように続けていた。
携帯電話を閉じながら時間を確認すると1分20秒の出来事だった。
充電器に携帯電話を差しこんで、僕は再び胎内に戻っていく願望を持ちながらベッドへもぐりこんだ。
眠りに着くまでは数秒もかからなかった。

しばらく、同じ生活が続いた。

数日後の週末の正午。
僕は近くの公園で買ってきたバーガーとアイスコーヒーをベンチに腰掛けて食べていた。
夏休みまっただ中の公園は子供たちが無邪気に戯れていた。
するとベンチにひとりの女性がやってきて、
「ここに座っていいですか?」
と尋ねてきた。
「どうぞ。」
僕は食べ終わったバーガーの袋を丸めて彼女が座った反対側に置いた。
何か僕に用があるのだろうか?
何度もちらりと僕の方を見て、もじもじとしていた。
「あの〜。」
「あの〜。」
僕が助け船を出すと同時に彼女も僕に話しかけてきた。
「ハモリましたね。」
僕がおどけて言うと、彼女はくすっと笑った。可愛い笑顔である。
「失礼ですが、僕に何か用事ですか?」
「あっ、はい。」
彼女は僕に何かを伝えようとしているのはわかった。
しかし、それを伝えることは何かのリスク何かもしれないと思った。
「はい。」
彼女は自分に納得させるように言うと、
僕に一枚の名刺を渡した。
そこには、
「えんまコールセンター」
と書かれていた。
「なんですかこれ?」
僕は名刺を見てから彼女に問いかけた。
僕が少し胡散臭い目で彼女を見ていたのだろう。
彼女は慌てて、
「あ、あのぉ。私、怪しいものではありません。」
と必死に言った。でもシチュエーションを考えると充分に怪しいのだが、
「ですよね。」
彼女は素直に認めた。
「わたし、このえんまコールセンターで交換手をしている絵里と言います。」
名刺に「コール」と記載されている時点で電話関係かなとは思った。
そして、その瞬間にいつもの無言電話が思い浮かんだ。
彼女は僕が察知したのを認識したのだろう。こくりとうなずくと。
「あの電話をかけたのは私です。」
「そうなのか。」
「でも正確に言うと、私じゃなくあなたの大切なひとですけど。」
「僕の大切な人?」
彼女はそれ以上は何も言わなかった。きっとそれ以上は言う事が出来ないのだろう。
彼女はすっと立ち上がると僕におじぎをして、
「今夜も電話します。もしよかったら話しかけてあげてください。あの人にとって大切な日でもあり、契約最後の日ですので…。」
そういうと、もういちどおじぎをすると早足で去って…、そして消えた。

その夜。
僕はじっと携帯電話が鳴るのを待っていた。
充電をフルにして、その時間が近づくと僕はベッドの中へもぐりこんだ。
布団に包まれた闇の中で携帯電話の着信を告げるランプが赤くきわめて短いスタンスで点滅を続けた。
発信ボタンを押して、耳につける。
自分の呼吸するすべての機能が布団の中で振動をしている。
すぐに僕は沈黙を破った。
「お母さん。誕生日おめでとう。天国は素敵な所ですか。僕はまだまだそちらにはいけないけど。いつまでも元気でいてください。何かへんだね。」
僕とは違う呼吸が携帯電話から身体に伝わった。
そして、通話は終わった。
ひとすじの涙が敷布団に落ちた時。
僕はそのまま眠りについた。

時のかけらを拾ってみれば…。

「おじいさん。」

「おじいさんってば。」

「おじいさん。」

妻の声が微かに聞こえる。
返事をしたいが、もう私には声を発するだけの力がない。
口をぱくぱくとしていると、さらに妻が呼びかける声が大きくなった。

「おじいさん。しっかりしてください。」

「あ、あ、ありがとう。」
私が最後の力を振り絞って出した声に、
妻は耐えていたものがあふれ出たのであろう。
私の手を握ると声をあげて泣いた。

意識が少しづつ薄くなっていくなかで、
私は同じシチュエーションがあったなとふと思い出した。

いや、思い出したくない。いやだ。
あの思い出だけは…。
なんてことだ。私はあの嫌な夢を背負ったままこの世から旅立つのか…。

「あれ、おじいちゃんが微笑んだように見えるけど…。」
「安らかな笑顔ね。きっといい夢をみてるんだわ。」

ははは、そう思うか。

「おじいちゃん。」
「あなたぁ。」

どうやら、私の旅立つ時間が来たようだなぁ。
じゃ、少しだけ、待ってもらって、
この話を聞いてもらおうか。
きっと、あいつが待ってるだろうから…。

私は妻の名前を必死で叫んでいた。
「由実子しっかりしろぉ。由実子ぉ。」
由実子は前の妻だ。

2時間前に私は市民病院から電話を受けた。
「奥様が自動車に轢かれました。」と、
私は急いで病院へ向かった。
驚いたことに、今となってみればどうやって病院まで行ったか覚えていない。
無我夢中とはこのことだと思った。

しかし、駆け付けたとほぼ同時に妻は逝ってしまった。

葬式を終え、私は茫然とした日々を送っていた。
仕事場は来週まで休みをもらい、
どこへも行かず、私は家に籠って内容のないテレビを観ていた。

その時、呼び出しベルが鳴った。
私は無視を続けた。
そのうち、あきらめて帰るだろう。
しかし、呼び出しベルは止む気配がなかった。
5分ぐらい続いただろうか。
私はさすがに腹を立て、
玄関へ向かった。
「居ないと言ってるだろう!」
なんとも矛盾な言葉で怒鳴りながら、
ドアを開けると、亡くなったはずの由実子が居た。
「由実子…。」
私は叫んだ。そして、昂っていた感情が一気に噴き出した。
「待ってください。違います!」
「由実子ぉ。」私は叫び、そして…。

それが由実子の妹だと知ったのはすべてが終わった時であった。

泣き崩れる妹に、私は罪の深さを実感していた。
気がつけば、私は包丁を握りしめていた。
そして、その包丁を自分の首に当てようとすると、
妹が私が持っていた包丁を奪い捨て、抱きついた。
ごめんなさい。と泣き叫びながら…。

それが、今の妻だ。

それ以上の事は私は言うべきではないだろう。
ただ、由実子は知っているはずだ。
許してくれればいいのだが…。
いや、
その前に私は地獄へ行くことになるだろう。
由実子を轢いた妻と一緒に…。
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