2023年01月
ミルク
予報から「最強寒波」と名付けられるほど、極寒が予想された1月24日(火)。
京都市内もお昼頃には雹が降り、風も強かったが、雪が予測されるだろう夕方まではゆるやかに時間は流れた。
そして予報通り、夕刻からは天気が一変し大雪と化した天候は、街を一気に雪景色へと誘い、喜ぶ人もいれば、困惑した人もいて、いろんな表情が覗えた。
店内の時間はというと、予定が崩れたり、行き場を失った人達が足を向け、普段とは違うゆったりとした空間が漂った。
雨宿りならぬ、雪宿りに暖を取る人達は、いつもの時間のいつもの顔ぶれとは違い、何だか少し緊張の糸が解けたような緩やかな雰囲気に包まれ、日常とは違う時間軸で時が流れていたように思う。
何よりも「ホットミルク」なんて優しい飲み物が多く注文され、各々の気持ちや心のよりどころが“あたたかさ”を求めているのが感じれて感慨深かった。
まさに喫茶店の役割を実感し、担えたような夜は、僕自身は勿論、お客様にもきっと、居心地を感じてもらえたのではないだろうか。
悪天候という現実から離れ、異空間とされる喫茶という場所に身を置く事で、その時間を如何様にも“良いモノコト”に変えてもらえたのかもしれない。
そんな一日に終わりを告げ、危険すぎる道を帰りながら現実を受け止めて夜は明け、訪れた朝の景色は雪の反射を受けてより一層眩しかった。
京都市内もお昼頃には雹が降り、風も強かったが、雪が予測されるだろう夕方まではゆるやかに時間は流れた。
そして予報通り、夕刻からは天気が一変し大雪と化した天候は、街を一気に雪景色へと誘い、喜ぶ人もいれば、困惑した人もいて、いろんな表情が覗えた。
店内の時間はというと、予定が崩れたり、行き場を失った人達が足を向け、普段とは違うゆったりとした空間が漂った。
雨宿りならぬ、雪宿りに暖を取る人達は、いつもの時間のいつもの顔ぶれとは違い、何だか少し緊張の糸が解けたような緩やかな雰囲気に包まれ、日常とは違う時間軸で時が流れていたように思う。
何よりも「ホットミルク」なんて優しい飲み物が多く注文され、各々の気持ちや心のよりどころが“あたたかさ”を求めているのが感じれて感慨深かった。
まさに喫茶店の役割を実感し、担えたような夜は、僕自身は勿論、お客様にもきっと、居心地を感じてもらえたのではないだろうか。
悪天候という現実から離れ、異空間とされる喫茶という場所に身を置く事で、その時間を如何様にも“良いモノコト”に変えてもらえたのかもしれない。
そんな一日に終わりを告げ、危険すぎる道を帰りながら現実を受け止めて夜は明け、訪れた朝の景色は雪の反射を受けてより一層眩しかった。
『COFFEE HOLIC #3』
★2022.2.1(wed)~3.12(sun)
※各店舗営業&提供時間が違います。
詳細は専用ページをご覧下さい↓
https://www.instagram.com/coffeeholic_2021/
★「1日限定・飲み比べイベント」
2023.2.26(sun) / 11:00~18:00
・京都市京セラ美術館/本館
※購入方法などは専用ページをご覧下さい。
詳細はホームページをご覧下さい↓
https://coffeeholic.jp/
各店がそれぞれの思考を元に焙煎&抽出を通して、その技術やイメージを披露した提供を行います。
今回は“ミャンマー ガペ村 ホーンビルコーヒー レッドハニー”を用いて各店のおりなす味わいを是非ともお楽しみ下さい。
・COFFEE HOLIC/Twitter↓
https://mobile.twitter.com/coffeeholic2021
・COFFEE HOLIC/Facebook↓
https://m.facebook.com/100066804338584/
★当店は抽出方法(オペレーション)の都合により、提供時間が限定されています。
ご理解ご了承頂き、要確認で宜しくお願い致します。
☆19:00~23:00(1階店・地下店/両店にて提供)
─STORY─
ミャンマーで主な産地は、中心部周辺に位置するユアンガン。そこから車で10時間ほど移動したところにあるバングラデッシュ国境近くの新しい産地ガペのコーヒーです。2022年1月に現地の農家さんがウエットミルを建設し、収穫したクロップをドライパーチメントまで仕上げています。
生物多様性を守る活動ユアンガンの産地と違い、ガペは山岳地帯。山々が織りなすスロープにコーヒーが植えられています。自然林が多く、動植物が豊かな地域で、絶滅危惧種のホーンビルやテナガザルも生息する地域でもあります。この周辺の農家さんは、陸稲と呼ばれる稲を山の斜面に植えるのですが、そのために焼畑を行なっています。適度な焼畑であれば良いのですが、必要以上に焼畑を行ってしまうことが多く、それが動植物の生態系を狂わせる結果を生んでしまっています。
そこで小農家さん・国際NGO・等が協力して、保全活動プロジェクトを開始しました。焼畑をしなくとも、森の中で育つコーヒーで収入源を得て、自然環境を守ることができます。また、売上の一部を農家さんとNGOさんに寄付を行います。
───────────────────────────
ハニープロセスで精製加工されている今回の豆は、その特徴により、私が得意とする極深煎りでも甘味や個性を放つポテンシャルは持っていました。
しかしながら、液体(抽出)にした際の東アジア豆特有の舌触りのざらつき(荒さ)がこの豆にも残ったタメ、今回はカップ上でも少しアレンジを加えたドリンクメニューとして提供したいと考えております。
極深煎りに焙煎した豆は、コクのある苦味とほのかな甘味を感じられる液体になりながら、余韻は浅くクリアでも舌触りが残るタメ、抽出時にバターを加えて風味と口当たりのまろやかさを与えています。
また、ミャンマーはイギリスの統治にあった背景があるため、コーヒーよりも紅茶が飲まれている文化があり、コーヒーにもレモンを加える飲み方や、アジア圏で親しまれているコンデンスミルク(練乳)を入れた飲み方が主流で、ブラックでの飲み方は好まれていません。
その点の観点も用いて、今回はブラックと共に、より上質な飲み方の提案として、アングレーズソース(カスタード風味のソース)を付けてご提供し、ミャンマーの深煎りの味わいと、ミャンマーで親しまれている飲み方のアレンジドリンクとしてお楽しみ頂ければ嬉しいなと思っております。
カップ一杯でも、かなり満腹感を来すコーヒーとはなっていますが、どうぞその芳醇な味わいと共に満足感を抱いて下さいませ。
宜しくお願い致します。
映画『キャンバス』
観るのも大好きで、京都の大学生活を映画と共に歩んできた
「寺尾 都麦」
2021年春に公開された自主制作映画『ブルートピア』に続く2作目も、クラウドファンディング等様々な仲間や協力者により制作された。
彼の学生生活の集大成はおそらく卒論ではなく、この映画に注ぎ込まれているのだろう。
そんな京都の生活の中で、度々利用してくれた当店も登場する『キャンバス』は、2023年冬春公開です。
“——それでも、つくる”
創作という生き方を通し、つくるとは、そして生きるとは誰のためなのかを描いた、たった2人の小さな変化の物語。
2022年4月に制作チームを結成し、油絵アーティストへの取材やクラウドファンディングなどを通し、合計270人の協力を経て完成した映画『キャンバス』。
ついに東京・京都・大阪3拠点での上映が決定いたしました。
下記日程で全9回の上映を行います。
ぜひ劇場でご覧ください✨
【上映情報】
映画『キャンバス』(78分)
○東京会場
日時:2023年2月21日
①10:00 ②12:20
③14:40 ④17:00 ⑤19:20
場所: #下北沢トリウッド
料金:全席自由 1,000円
○京都会場(完売御礼)
日時:2023年3月4日
①14:15
場所: #アップリンク京都
料金:全席自由 1,000円
○大阪会場
日時:2023年3月11日
①16:00 ②18:05 ③20:10
場所: #シアターセブン
料金:全席自由 1,000円
★申し込み方法
・ストーリーズハイライトのGoogleフォーム↓
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSd-h7Qjh688Z62X5PweZj-n1gPB_NDHEEEAma5MKeO2G_be1A/viewform?usp=sf_link
・キャンパス公式Instagram/DMにて↓
https://www.instagram.com/canvas_.film/
「寺尾 都麦」
2021年春に公開された自主制作映画『ブルートピア』に続く2作目も、クラウドファンディング等様々な仲間や協力者により制作された。
彼の学生生活の集大成はおそらく卒論ではなく、この映画に注ぎ込まれているのだろう。
そんな京都の生活の中で、度々利用してくれた当店も登場する『キャンバス』は、2023年冬春公開です。
“——それでも、つくる”
創作という生き方を通し、つくるとは、そして生きるとは誰のためなのかを描いた、たった2人の小さな変化の物語。
2022年4月に制作チームを結成し、油絵アーティストへの取材やクラウドファンディングなどを通し、合計270人の協力を経て完成した映画『キャンバス』。
ついに東京・京都・大阪3拠点での上映が決定いたしました。
下記日程で全9回の上映を行います。
ぜひ劇場でご覧ください✨
【上映情報】
映画『キャンバス』(78分)
○東京会場
日時:2023年2月21日
①10:00 ②12:20
③14:40 ④17:00 ⑤19:20
場所: #下北沢トリウッド
料金:全席自由 1,000円
○京都会場(完売御礼)
日時:2023年3月4日
①14:15
場所: #アップリンク京都
料金:全席自由 1,000円
○大阪会場
日時:2023年3月11日
①16:00 ②18:05 ③20:10
場所: #シアターセブン
料金:全席自由 1,000円
★申し込み方法
・ストーリーズハイライトのGoogleフォーム↓
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSd-h7Qjh688Z62X5PweZj-n1gPB_NDHEEEAma5MKeO2G_be1A/viewform?usp=sf_link
・キャンパス公式Instagram/DMにて↓
https://www.instagram.com/canvas_.film/
残り福際
年明けと共に。
昨日、無事に父(奥野 修)の手術が終わりました。
コロナ禍という事もあり、家族さえまだ誰も顔を合わせておりませんが、当日病院には1名滞在可能という事で、母親が在中し、術後に電話にて結果を確認しました。
まだ、合併症など他の影響が起こりうる可能性がある状況なので、経過観察という状態みたいですが、手術自体は成功を収めております。
ほんとに10年前、父親の心臓弁膜症の手術をきっかけに自身の店の継続よりも、家業への想いを強くし携わる事を決断した背景があります。
それからまた10年、歳を重ねると共に機能が弱くなり、今回は人工弁へと移し替える手術となりました。
ここまで多くを語らなかったのも、実は、祖父(マスター)もこの心臓の病気からペースメーカーを入れた体で長く生きていたのですが、月日が経ち部品の取り替えを行う手術にて、他の問題が生じてしまい、帰らぬ人となってしまった経緯があったからなのです。
大丈夫だろうと過ごしていても、付き纏うその不安は、やはり結果が出るまでは何も発する事が出来ず、信じる気持ちを胸の内に秘める事しか出来ませんでした。
それでも沢山のお客様や知人・友人と関係性の深い方々も多い父ですので、改めて無事手術が成功したこの時点で、ご報告をさせて頂きました。
ご存知の方も多いとは思いますので、ここまでご心配やご迷惑をおかけしている事をお詫びすると共に、地下店再開や音楽活動を楽しみにして頂いている方々には、ひとまず安心してもらえる良い報告となります。
「奥野 修はもういません。だけど今後は僕のコーヒーがあります。」
そんな日が来る事も少なからず想像し、自信と経験を得ながら、家業に携わる前から覚悟を持って『六曜社』という場所を守り続ける事に意思と志しを持ってはいました。
そして、それは今後やはり必ず起こりうる事でもあるのですが、家業に携わってのこの10年で、本当に様々な出来事が繰り返され、祖母・叔父が現役を退き、父親と中心に二人三脚でここ数年を過ごす私には、まだ今回の現実の直面には、一人で守り抜く力と体制、そして覚悟が付いてこない心境があり、復帰を想像するからこそ、今を皆で走り抜く事が出来ている感があるのが正直な所です。
父親も勿論、まだまだ地下店での日々を過ごしていく最中での出来事ではありましたが、自身も現実に直面したのだと思います。
手術前に衰えていた体には、今後どうなるか分からない不安を除かせていましたし、分からない事には「また戻ってくる」といった前向きも発さない人間なので、心中定かではありませんが、父のその語らないスタイルは“なんとかなる”“なるようになる”と欲を出さず、起こりうる現実の中で過ごしてきた生き様なのだと思います。
そしてそんな語らない背中に、皆様も様々な想像をして、修さんの胸の内を探る作業を楽しまれ、修さんという人間像を作り上げていってるのだと思います。
そして、それは本人のみぞ知り、本人の中でしか答え合わせをしないのかもしれません。
その点の価値観は、私の経営者も兼ねた価値観とは相違があるのは事実ですが、コーヒーが好きで、何よりも喫茶店やカフェという場所と時間の大切さは、お互いに存在意義を共有出来ていると思います。
もう少し、恵まれた今の従業員と共に六曜社を切り盛りして、おそらく2月になるのかな?そんな復帰を想像しながら、またいつもの六曜社がこれからも再開される事を目指したいと思います。
またこの先に、いつしか訪れる『修さん』が居なくなる日々に向けて、私もこれから益々何かを蓄えていかないといけない事実も痛感しましたが、今言えることは…
「もう少し、一緒に六曜社を続けてほしい」
そんな風にしかまだ思えない未熟者なのでした…。
コロナ禍という事もあり、家族さえまだ誰も顔を合わせておりませんが、当日病院には1名滞在可能という事で、母親が在中し、術後に電話にて結果を確認しました。
まだ、合併症など他の影響が起こりうる可能性がある状況なので、経過観察という状態みたいですが、手術自体は成功を収めております。
ほんとに10年前、父親の心臓弁膜症の手術をきっかけに自身の店の継続よりも、家業への想いを強くし携わる事を決断した背景があります。
それからまた10年、歳を重ねると共に機能が弱くなり、今回は人工弁へと移し替える手術となりました。
ここまで多くを語らなかったのも、実は、祖父(マスター)もこの心臓の病気からペースメーカーを入れた体で長く生きていたのですが、月日が経ち部品の取り替えを行う手術にて、他の問題が生じてしまい、帰らぬ人となってしまった経緯があったからなのです。
大丈夫だろうと過ごしていても、付き纏うその不安は、やはり結果が出るまでは何も発する事が出来ず、信じる気持ちを胸の内に秘める事しか出来ませんでした。
それでも沢山のお客様や知人・友人と関係性の深い方々も多い父ですので、改めて無事手術が成功したこの時点で、ご報告をさせて頂きました。
ご存知の方も多いとは思いますので、ここまでご心配やご迷惑をおかけしている事をお詫びすると共に、地下店再開や音楽活動を楽しみにして頂いている方々には、ひとまず安心してもらえる良い報告となります。
「奥野 修はもういません。だけど今後は僕のコーヒーがあります。」
そんな日が来る事も少なからず想像し、自信と経験を得ながら、家業に携わる前から覚悟を持って『六曜社』という場所を守り続ける事に意思と志しを持ってはいました。
そして、それは今後やはり必ず起こりうる事でもあるのですが、家業に携わってのこの10年で、本当に様々な出来事が繰り返され、祖母・叔父が現役を退き、父親と中心に二人三脚でここ数年を過ごす私には、まだ今回の現実の直面には、一人で守り抜く力と体制、そして覚悟が付いてこない心境があり、復帰を想像するからこそ、今を皆で走り抜く事が出来ている感があるのが正直な所です。
父親も勿論、まだまだ地下店での日々を過ごしていく最中での出来事ではありましたが、自身も現実に直面したのだと思います。
手術前に衰えていた体には、今後どうなるか分からない不安を除かせていましたし、分からない事には「また戻ってくる」といった前向きも発さない人間なので、心中定かではありませんが、父のその語らないスタイルは“なんとかなる”“なるようになる”と欲を出さず、起こりうる現実の中で過ごしてきた生き様なのだと思います。
そしてそんな語らない背中に、皆様も様々な想像をして、修さんの胸の内を探る作業を楽しまれ、修さんという人間像を作り上げていってるのだと思います。
そして、それは本人のみぞ知り、本人の中でしか答え合わせをしないのかもしれません。
その点の価値観は、私の経営者も兼ねた価値観とは相違があるのは事実ですが、コーヒーが好きで、何よりも喫茶店やカフェという場所と時間の大切さは、お互いに存在意義を共有出来ていると思います。
もう少し、恵まれた今の従業員と共に六曜社を切り盛りして、おそらく2月になるのかな?そんな復帰を想像しながら、またいつもの六曜社がこれからも再開される事を目指したいと思います。
またこの先に、いつしか訪れる『修さん』が居なくなる日々に向けて、私もこれから益々何かを蓄えていかないといけない事実も痛感しましたが、今言えることは…
「もう少し、一緒に六曜社を続けてほしい」
そんな風にしかまだ思えない未熟者なのでした…。
2023→
明けましておめでとうございます。
旧年中は大変お世話になりましたが、本年も何卒宜しくお願い申し上げます。
やはりどんな日々を年末までに過ごしても、新年を迎えると新たな気持ちになる事は、毎年のように新鮮に感じて不思議です。
心が洗い流されるというか、何気ない一日のページがめくられただけに過ぎないはずなのに、こうも気分がスッキリするのが、お正月という清さなのだろう。
それでも、今年は流し切れない何かが付随しているような気がする。
きっと父親の手術が目前に迫ってきているからかもしれない。
何も考えなければ、大丈夫なんだろうはずの予定でしかないんだけど、いつもの六曜社地下店の時間はしばらく止まっていて、いつもとは違う地下店の時間を皆で守っているここ最近の日々がもう少し続くんだと思うと、今年のスタートは晴れやかというよりかは、辛抱からの始まりで、力を合わせながらまた元の地下店を取り戻していくがタメの今を大事にして、一丸となっていくだけなのです。
母親も、暮らしとしては一人気楽でのびのびやっているのかもしれませんが(笑)一つ屋根の下一人になっている事には寂しさもあることでしょう。
勿論心配もしているだろうけど、全ては修さんを信じて、医師の力に頼って、2023年、また元の六曜社のカタチを早い内に蘇らせていく事が最初の課題にはなりそうです。
皆様も、今年1年のご健康とご多幸を心からお祈り申し上げると共に、引き続き何卒宜しくお願い申し上げます。