100年の歴史を刻んできた「平岡珈琲」この12月末で閉店と聞き、いてもたってもいられず先日の水曜日に足を運んだ。

実は、直接店を訪れたのは、これが最初で最後になってしまったのだ…。

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「六曜社」のドーナツは、この平岡珈琲さんがお手本となっていることは、父と母から聞いていた。
最近では定番になっている、年に一度秋頃に開催される「純喫茶ハンシン」の催事で、初めて小川さんと顔を合わせ挨拶も出来ていた。
若い世代が加わり、また次の100年に向かうものだと安心していた矢先、まさかの耐震問題、そして隣接するビルの解体の影響で閉店せざるを得ないなんて…。

現実とは、どこまで無常なのか、「大坊珈琲」と同じ衝撃が走った…。

こういった非情が起きてしまうからこそ、改めて“当たり前”の価値の尊さを知る。
常日頃、毎日とはいかずとも、やはり“普段”や“日常”という何気ないヒトトキでさえも、大事に過ごしていかないといけないんだということを、予期せぬ物事や事態が起きてしまった時に痛感するのもまたリアルなのだ。

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最後、こういった形で足を運ぶ事になったのは本望ではないけれど、小川さんにご挨拶出来たのは良かったか…。
そして、自身は引退の道を選ばれたが、きっとまた近いうちに、たむさんの手によって平岡珈琲の再開があるのだろう希望は、自然と小川さんの目に輝きを残していたように感じた。
あの場所で、あの店内で、百年珈琲と揚げドーナツを楽しむことはもう叶わないのだけれど、どのような形であれ、おそらく継承される未来と共に、たむさんにエールを送りたい。

おこがましい話しではあるが、それまでは、六曜社のコーヒーとドーナツが、平岡珈琲さんのファンの心のより所にはなれるのかもしれない。

それほどまでに、コーヒーとドーナツの味わいや相性、何よりも、家庭的で素朴な飾らない存在感の寄り添い方が、こんなにも幸せな気持ちにさせてくれるんだということを、普段当たり前になっている自分の店では感じ得れない感情を、最後気付かせて頂いた気がする。

この場をお借りして改めて感謝の意を込めて。
ありがとうございました。
ごちそうさまでした。