2010年07月

2010年07月31日 20:50

「アルル? えっと……これ、僕が食べちゃっていいの?」

「だから、わたしには関係ないって! そのバナナは落ちてるバナナだから、その、誰の物でもなくて、あえて言うならこの森の地面に落ちてるんだから森のものというか……い、言っておくけど、全然、施しとかそういうんじゃないから! 何かそれ黒いぶつぶつ浮いてて不味そうだから捨てただけだから! その黒いぶつぶつが実はシュガースポットって言って沢山出ていれば出ているほど甘みが増してるとか、そういうの全然知らないから!」

新感覚バナナ系ファンタジーバナデレ! (HJ文庫 た)
新感覚バナナ系ファンタジーバナデレ! (HJ文庫 た)
クチコミを見る

 全てのバナナ好きに送るバナナ礼讃型王道脱力ファンタジー。


 タイトルと設定は頭悪いですが結構普通ですなー。ちょっと前のファンタジア文庫辺りにありそうな感じ。話はどうっちゅうこたあねえですが会話系コメディとしては十分面白かったです。アルルのキャラクターも良い。ヘタレ主人公がちゃんと成長するところもベネ。作者自身がかなり若いので今後に期待したいです。

 3ヶ月連続リリースで来月に新作、再来月に本作の2巻が出るそうなんで結構楽しみ。


 というかリュージンに「髪」とか無いじゃん!? イラストだとハゲじゃん!?

戦うべき敵はいない。打ち倒すべき悪はない。乗り越えるべき試練もない。ただ、異能はそこにある。

おれと一乃のゲーム同好会活動日誌その1 ごく個人的な世界の終わり
おれと一乃のゲーム同好会活動日誌その1 ごく個人的な世界の終わり
クチコミを見る



 やっぱり完結してたらしい「天川天音」のコンビによる新作。妙に人気あるらしくて売り切れてる本屋も多かったです。

 この人のコメディパートはあまり好きじゃないんで一冊丸々それが続くとどうよ?という不安もありましたが思ったより楽しめました。

 天川天音のエッセンスを下敷きにしてバランスを調整した感じ。おかげでかなり読みやすい。まああのアンバランス感が個人的に魅力ではありましたが。

 前作のありえたかもしれない「可能性」の一つとして考えるとなかなか興味深い世界かなと思います。天音や雪道たちにとっては日常こそが非日常であり、それゆえに最終的にはその異常な状態が修正される形になりましたが(そして常に日常の側に在り続けた瑛子こそが最も特別な存在として描かれた)一乃たちは異能の力を持ちながらもそれを持て余したまま日々を過ごしている。そんな彼らの「日常」が今後どのように変化していくのが楽しみです。


 とりあえず一乃さんは葉村哲の精神が形になったようなヒロインで素晴らしかった。

2010年07月26日 21:58

「あんたが、本当に高畑の亡霊に取り憑かれていたとしても、あるいはとても親切な頭のおかしい女の子だろうと、俺にはどっちだっていい」

「最後に、あいつのために良い喧嘩ができた。俺達にはそれだけで十分だ」

テルミー きみがやろうとしている事は (集英社スーパーダッシュ文庫)
テルミー きみがやろうとしている事は (集英社スーパーダッシュ文庫)
クチコミを見る


 覆水盆に返らず。『取り返しがつかないこと』はいつだって僕らの心をかき乱す。

 これはそんなどうしようもない、あまりにも空虚で絶望的な出来事から始まる、やさしい癒しの物語。


 地味ながら不思議と印象に残る本だった「超人間岩村」の作者のおよそ2年ぶりとなる新作。デビュー作同様、どこかライトノベル離れした雰囲気は健在でした。そして良い話だった。

 主役の一人である清隆の恋人を含め、クラスメイトのほぼ全員が死亡しているという最悪の状況から幕を開ける青春物語。どこか舞台脚本を思わせる静謐な文体や、輝美と清隆の適度に距離感のある関係。そして過度に御涙頂戴にはならない地に足のついた演出が、最後まで心地いい読書感を与えてくれました。

 この話の中で誰よりも癒されたのはきっと輝美、いやテルミーなのでしょうね。静かに沁みていくような余韻を残すラストが素晴らしい。

 こういうことをいうのはあれですが蘭と円華、佳奈の三角関係も良かったです(笑) アサウラ氏が推薦文を書いてるのはこの辺が理由でしょうか。

 テルミーが24人分の記憶を引き継いだ理由も含め、多くを説明しない語り口は好みが分かれそうですが、たまにはこんなのもいいなと思わせる良作でした。

2010年07月24日 21:33

「ならば草薙護堂、わたくしを今より『お姉さま』と呼びなさい。よいですね?」

EPSON001










カンピオーネ! 7 斉天大聖 (集英社スーパーダッシュ文庫)
クチコミを見る



 暴虐の限りを尽くす超メジャー神格を前に、集結する3人のカンピオーネ。 そして満を持して顕現するハーレムの最終形態に、君は人界の魔王の真の恐ろしさを知る……5P! 5P!


 護堂さんマジパネェ。な第7巻。表紙が恵那なのはちょっと違和感ありましたが、本編でも結構な活躍ぶりに加え、正式にハーレム入りしたのでまあ妥当でしょうか(笑) 

 サブタイトルからも明らかな通り、前回のラストで復活した超有名キャラとの戦いが描かれる本巻。いやー、いつにも増して濃い内容でしたね。

 孫悟空+2と3人の魔王によるクライマックスの激闘はもちろん大いに盛り上がりますが、ついにその本性を完全開放した護堂とヒロイン達の関係が一番の見所でしょうか。小説表現の限界に挑戦する淫靡な5人プレイ(笑)に男としての敗北感を味わいつつ、まさかの4人同時パワーアップによる戦闘は非常に熱かったです。戦闘面では今回は日本側の二人がいいところ持っていた感じですね。特に祐理はかなりのチートぶりでした。変身後の姿はイラストで見たかったです。

 前回イケイケだった教主さまはいきなり退場してしまいますが(一回出てきてまた戻る理由に爆笑)ラストバトルではしっかりその無茶ぶりを発揮してくれました。護堂との関係はある意味予想外でしたが、なんだか綺麗に納まった感じ。昨日の敵は今日の姉。

 ジョン・プルートー・スミスもいちいち格好良くて良いキャラでした。仮面のデザインはラ○ダーというよりエ○ァ2号機みたいですね。ただ、中の人ことアニーと護堂とのやりとりはちょっと物足りなかったかな。その辺はアメリカ編に期待しましょう(笑)


 やるとこまでやってしまった感がある内容ですが、恵那の本格参戦や護堂の決意。暗躍する神祖・グィネヴィアとまだまだ盛り上がる要素は盛りだくさん。作者のサービス精神には頭が下がります。期待以上の面白さでした。

2010年07月22日 23:11

「――ごめんなさい。全部、デタラメなの」

まよチキ!4 (MF文庫 J あ 7-4)
まよチキ!4 (MF文庫 J あ 7-4)
クチコミを見る



 表紙は新キャラ? と思ったら前回ちょろっと出てた人でした。なんという無駄なビジュアル……


 3ヶ月ペースであっという間に4巻。3巻がいい感じだったのでちょっと期待してたけど普通ですね(笑) でもこの安定感のある普通さは悪くない。

 前回登場のマサムネもフェードアウトせずにそれなりに出番があっていい感じ。ヒロインの中ではわりと無茶をしないタイプなのでなんか落ち着きます。涼月との相性の悪さはそういう理由かー、と納得がいく物でした。涼月も相変わらず良いキャラしてます。

 それでもやっぱりスバルはいまいち好みじゃないなあ、と感じてしまう。彼女の場合、男装女子で執事という属性が強すぎて、逆にキャラクター自体は弱い印象を受ける。設定や性格が他のキャラよりもガチガチに固まってるので、状況に対する行動が自動的に決まってしまうようなところがあるんだよなあ。

 今回、なあなあにせずに話を動かしたあたりはちょっと驚きましたが(もっと引き延ばすと思ってたので)、上記の理由により気分的にはそれほど盛り上がらず。今後の涼月とマサムネの動向が気になります。

 ナクルはどうでもいいかなあ……こういう吹っ飛んだキャラはそれこそ「えむえむっ!」や「ベン・トー」に強烈な先達がいるのでどうしても見劣りします。紅羽にしても、毎度律儀に出番を作らなくてもいいと思うのだけど、作者のお気に入りなんでしょうか?

Archives
カウンター
  • 累計:

応援中
halfyokolong02



livedoor プロフィール

ron_27

  • ライブドアブログ