2014年04月

2014年04月29日 01:30

「林崎、おまえまさか……ロマンチックなことをしにきたのか!?」
魔技科の剣士と召喚魔王<ヴァシレウス>5 (MF文庫J)
三原みつき
KADOKAWA/メディアファクトリー
2014-04-24


 天下分け目の大いくさ。

 
 いつものようにヒロイン達のご機嫌取りパートも挟みつつ、トーナメントの決着に華玲のヒロイン昇格、そして日本の行く末を決める大規模な戦いも始まる目まぐるしい内容。華玲(主人公の心臓を止めた娘)がいきなりこういう扱いになることに驚きましたが、契約神魔である妲己(=玉藻の前)が日本の神魔としての側面を持つのが伏線になってたのがなかなか上手いですね。また中国からの刺客である林志静を退けて総生徒会長の座を手に入れる一樹ですが、決勝戦では仲間の一羽に対して、己の信念に反する行動を取ってしまうことに。

 これまでもヒロインたちの好感度を上げることで結果として力を手に入れてきた一樹ですが、「力の為に女の子を攻略する」ことだけはやってはならないと強く戒めていました。まあかなりグレーに近いところもあったような気がしますが、問題が表面化しなかったのはひとえに一樹とヒロイン達の信頼関係の高さゆえか。しかし今回はついにその一線を踏み越えてしまったわけですが……一羽との関係を動かすにはこれくらいのカンフル剤が必要だったようなので、そこまで大きな問題ではないのかも。

 日本には固有の神話があるのに、なぜ縁の無いソロモンの神魔と手を組まなければならないのか? という表向きは真っ当な主張を掲げて独立を宣言した西日本。しかしその実体は中華道国の息がかかった政治家と、ロキの群勢が手を組んだ物でした。さらに日本神話の神魔たちも唆されて彼らに協力しているという厄介な状況。ひとまず日本神話側の誤解が解ければ国内の勢力は何とかなりそうですが、そこから先は本格的に国家間の戦争になってしまうのでしょうか。しかし以前はロキの手を借りて北欧騎士団と戦ったこともありましたが、今は全く逆の状況になってるのが面白いですね。ベアトリクスちゃんの好感度高いな!

 生徒会選挙とかなんだったんだ、という勢いで日本の命運を左右する戦いの中心になっていく一樹。旧来の戦術が通用しない、魔法戦争ならではの戦い方を見抜く眼力は王の器に相応しいものでした。次回は一羽と二人きりでの伊勢参り――そろそろデートの約束すら忘れられていた輝夜先輩がブチギレそうなんですが(笑)

 召喚魔法師ならモブキャラも含めて攻略対象、なだけあってヒロイン格のキャラだけでも結構な数になってきましたねえ。さすがに一人ずつの描写は減ってきてしまっているのはしかたがないところでしょうか。

2014年04月24日 23:41

【――命無く往き、命無く征き――命在りて逝こう――以上】


 今度こそ、二人で


 テトといづなの対話、という趣向でかつての大戦終結の真相(脚色含む)が語られる番外編。改めて、「十の盟約が出来て本当によかった」という感慨を抱く内容ではなかったでしょうか。なにしろ序盤からいきなり死人が出ます。

 今回は『 』をはじめ本編のキャラはほぼ出番がありませんが、代わりといってはなんですがリクとシュヴィ(黒=シュバルツ)というわかりやすいネーミング(笑)の二人を主役として6千年前の物語が紡がれます。しかしこの二人、やはりというか本編のコンビを連想させる部分はあるものの、それでも全くの別人(たぶん前世とかではなく)として描かれたのは個人的に安心したところかなあと。他人の空似だからこそ、その意志が時代を超えて受け継がれることに大きな意味があります。常勝無敗の『 』とは正反対にただ一度の勝利も得られず、それでも『 』よりもはるかに強い彼らの生き様はただただ悲しく、終盤は不覚にも涙腺が……

 そして6千年前といえば彼女――ジブリールが一番イケイケだった時期なので、例外的に彼女とアズリールは今回の物語にも登場します。特にジブリールはある重要な役割を務めることになるわけですが……まあその辺は多くを語るのもはばかられるというか。ジブリールの登場自体は後半になってからですが、それ以前にも「彼女の仕業」と思われる痕跡が物語の各所で描かれています(笑) エイプリルフール企画のアレとも何気にリンクしていたり。

 誰も覚えていない、語られない神話でも現在に受け継がれたものは確かにある、ということで。話の聞き手としていづなという「子供」が選ばれたあたりも色々と考えさせる内容でしたね。気になる次回は、色々すっ飛ばして第一位――まさかの神霊種(オールドデウス)との戦いになるようです。今回の内容からすると無理ゲーというレベルじゃないですが……まあ『 』ならなんとかするでしょうとも。

 それにしても、エピローグでいつもの面々が出てきたときは安堵感で二度泣きしそうでした。ジブリールはまあ……その……

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