2014年05月
2014年05月25日 01:00
――とうま ずっと あいたかった。
6年ぶりの続刊。間が空いた訳なんかはあとがきで納得は出来ましたが、それならそれで公式なアナウンスが欲しかったよなあと。別に変な理由じゃないんだし。
放課後トロイメライの2巻、という形にはなってますが内容的には完全にさよならトロイメライを読んでる(&覚えている)ことが前提。文章の感じとか雰囲気も当時そのままでした。まあ6年前の時点である程度原稿はできていたはずなので当たり前か。
開始数ページでいきなり退場する泉ちゃんの扱いに泣いたけど、その後も一人また一人と消えて八千代ちゃんだけが残ることに。さよなら〜の終盤あたりから八千代ちゃんの待遇がいやに良いのだけど、真霜家絡みの話だと出番が増えるのは当然ではあるかな。今後、華柴とか別の家の話になればまた都や泉ちゃんの扱いも変わってくるでしょう。
それはそれとして、さよなら〜の5巻で長峰さんが言ってた「真霜家に冬麻が行けば死人が出る」という予言が現実のものとなってしまう展開。このシリーズでもついに殺人許可書が(笑)
八千代と共に、今は亡き母の実家でもある真霜家を訪れる冬麻。当然歓迎はされない……と思ったら生き別れた姉弟の心温まる交流があったり、当主(冬麻の祖父)が意外に温厚な人物だったりでわりと和やかムード。とはいえそれは嵐の前の静けさにすぎないわけで。いままで真霜家の家族構成がいまいちわからなかったけど、八千代は当主の養子なので実は冬麻にとっては叔母にあたるんですね。八千代が姉と呼ぶ雪姫も戸籍の上では姪なのか。
人里離れた旧家の屋敷を舞台に起こる陰惨な事件、ということでなかなかミステリーっぽくなってきた気がしますが、今回はまだ事件が起きたところまでなので何とも言えないところ。失意の底に沈む冬麻の前に現れたのは……頼れるアニキ、長峰亮平! 確かに彼ならこの状況もなんとかしてくれそうだけど、このままでは良い所のないトーマスにももう一踏ん張りしてもらいたいところ。いいかげん都に心配かけるような事も控えてほしいですが……
よくもわるくもシリーズ10冊目として違和感なく繋がってる話なので、当時からの読者なら普通に楽しめるかと。とりあえずこのまま3巻が近いうちに(少なくとも年内に)出てくれれば良いのですが。
2014年05月21日 13:02
「書物は言葉でできています。よって辞書を読むというのはまさしく! 本の原液を愉しむことに他なりません。いうなればカルピス原液一気飲み」
竹岡姉妹合作による新シリーズ。学生寮モノで学園ミステリー(風)ということでこれまた富士ミスソウルを感じさせる良作で最後まで一気に読ませてもらいました。竹岡さんは富士ミス関係ないけども。「うれしの荘片恋ものがたり」がちょうどこんな感じの話だったと思う。
主人公の縁はラノベ作家志望なのだけど、最近よくあるハウツー物の要素はなし。辞書を偏愛し、「言葉」を愛するあまり主人公が描こうとする「物語」には興味を示さないヒロイン・葉留との対比のためのものだったかなあと。まあ葉留の態度には多分に縁の実力不足も関係していると思いますが……
22年前の事件との2重構造などストーリー自体はわりあい先が読めますが、小学生のようなちんまい見た目ながら得意の辞書のことになるとドヤ顔で語り始める葉留の意外なアグレッシブさが面白く、楽しく読めました。(ただ事件の解決法なんかはちょっと強引だったかなと) 学園モノのくせに春休みだけで話が終わってしまったので、新学期から始まるであろう2巻も楽しみです。
2014年05月20日 22:31
「遣唐使ムサオは犬くさい。でも好き」
トロイメライ2巻ではなくあえてサクッと読めそうなこちらを先に(笑)。神曜日の最終巻も買ってあるけどあらすじ読んだだけで死にそうです……
一芸入試のせいで学力が残念なヒロインたちに勉強を教える、という体で(それ以上の設定は特に無い)日本史の語呂合わせをテーマにひたすらボケ倒す内容。部室モノとか4コマ系ラノベの系譜に近いです。話らしい話は特にないのだけど、日本史を「楽しく覚えること」に対してはそれなりに真面目に向き合っているので、確かにコレなら覚えられるかも! と思うものもあったりなかったりして侮れない。年号の語呂合わせによる荒唐無稽なイメージを史実に「こじつける」行為が、歴史に対しての理解に繋がっていくのが面白いかなあと。もう普通に暗記しろよ……と思う部分も多いですが。
エピローグまで特に何が起きるわけでもなかったけど、里子の意味ありげな態度など「何か裏があるのでは?」と思わせる描写がチラホラあるので、続きが出ればまた変わってくるかも。このスプーン一匙じのミステリー感こそが富士ミス魂よ。
とりあえず日本史の追試はクリアしたので出るとした別の教科になるのかな? 理系科目だと難しそうなので無難に国語とか英語ですかねえ。
2014年05月19日 01:01
『合言葉は!』
「ラブ!」
変わらぬ魂はここにある
こちらもなんと6年ぶりに続きが出るということで、予習の意味で再読。しかし個人的にはとても嬉しいのですが、失礼ながらそこまで人気があったという印象もないので、本当に出していいんスか……? という戸惑いの気持ちの方が大きかったり。
「放課後トロイメライ」 は富士ミス版の「さよならトロイメライ」からレーベルを移して再始動したシリーズなわけですが、改めてみると1巻目はほぼ番外編で「さよなら〜」からのストーリー的な進展がありません。設定的にも全くといっていいほど説明が無いので予習の意味がなかったり……コメディとしては今読んでもかなり面白いのですが。2巻の前に「さよなら〜」も一通り読み直すべきかな……人間関係が複雑で伏線も多いシリーズなんですよねえ。
既刊が少し前に全て電子化してますが、書店で過去の本が手に入らないのに続きが出るのはやっぱりちょっとすごいですね。まあ6年ぶりに読んでも八千代ちゃんは可愛かったので(そして泉ちゃんはいらない子だったので)20日を楽しみに待とうと思います。
発売時期の関係でテニプリとかDMCネタが多いのはさすがに時代を感じるな(笑)
2014年05月15日 23:21
「失恋は人生最大の逆境だ。日本ぐらい征服しないと割に合わねえだろ」
まさかのもうふちゃん大勝利エンド――だがそんなの認められないッ!!
3年ぶりの続刊にして主人公不在の状態から始まる5巻は、3人のヒロインそれぞれの視点で綴られる「連動レンヤ」の喪失と帰還の物語。
自分を追いかけてミカホシまで来てくれたかつての彼のように、大局に背いてでもレンヤを追い求める瑞貴。ケンケンすら圧倒する強大な力に目覚めながらも、未だ疑念の残る理事長達の意に従うしかないすまる。ツンデレをこじらせた(笑)おのれの現状をようやく理解し、懊悩しながらも自分の気持ちを確かめる為に(なぜかロリコンと一緒に)行動するななな。レンヤを救うという共通の目的を持ちながらも、信念や立場の違いによって別たれた彼女達の道は決して交わることがなく。レンヤの不在がまさにポッカリと大きな穴が空いたように物語全体に空虚感を漂わせていました。そしてそれぞれの強敵との戦いの中で、レンヤへの想いを貫いた彼女達が迎えた結末は……
季節はめぐり、3年生へと進級したレンヤ。そしてその隣に居るのは……引きこもりを卒業した更科もうふ!? ベツノカの結界により「平和」になったミカホシでは、失われてしまった大切なものの記憶も、悲しみもいつしか薄れていく。だけどこの男がそう簡単に諦めるわけがない! 次回こそは本当の最終章ということで、積りに積もった負債を吹き飛ばしてくれるような展開を期待したいと思います。ミカホシの外にいる小夜子あたりが鍵になるんじゃないかなあ。しかしすまるはともかく、あとの二人はどうなるのか……このままもうふちゃんと怠惰な日常を送るのもそれはそれでいい気がしますが(笑) 遊園先輩もいるけどな。





