2015年10月24日 01:59
魔技科の剣士と召喚魔王(ヴァシレウス) (10)
「それが……『アメリカンジャスティス神話』だ―!!」
死と富の国。海を渡ったサムライは悲劇の歴史を断ち切れるか――
巻数も2桁に突入して新展開に。全世界を巻き込む「魔法大戦」前夜の雰囲気の中、最後の先進国の動向を探るべくアメリカへ向かう一樹たち。少数精鋭で行くのかと思ったら、ほぼオールメンバーで豪華客船ツアーというダイナミックなことに。一方で、中国との緊張が高まる中で一樹たちが日本を離れるリスクなどもしっかり描かれていました。アナル霧島のネーミングが酷い。
メシマズ大国の汚名返上に燃えるアーサー。玉藻(妲己)と太公望の対面など、小ネタに笑わされつつも事態はキナ臭い方向に。事情通のアーサーや呂尚香でも予想し得なかったアメリカの実態が徐々に明らかにされます。
土着の「インディアン神話」と契約した南アメリカ。アメリカの文化や価値観そのものを神格化した「アメリカンジャスティス神話」を信仰する北アメリカ。決して相容れない両者が泥沼の戦いを続けているのが彼の国の実情でした。科学技術を否定しない国家同士、日本との共闘を求める北アメリカ。しかし必要悪として現代に復活した「奴隷制度」の存在が一樹たちの決断を鈍らせることに。
今回はいつにも増して重い展開で派手なバトルも少ないですが、10巻目にようやく発動する輝夜(アスモデウス)の完全召喚が熱い。ボクシング対決から繋がるラストの攻防も見事でした。神邑さんや華玲など、ネタに走りがちなキャラが地味に活躍してたのも良かったですね。
視察のはずだったアメリカ旅行から一転、東西戦以上の激戦に自ら関わって行くことになる一樹たち。王の不在が続く日本の平和は、なにげに中国の手綱を握っているロキにかかっている気が(笑)
ところで敵役のロシア王が表紙なのは何か意味が……と思ったらまさか出番が全くないとは。どういう人選だ。

