April 24, 2006
都市と色彩
豊島区は12日、建物外壁の色や性風俗店の進出などを規制する内容を盛り込んだ地区計画を決めた。〜読売新聞
対象になるのは池袋駅周辺の広場と主要道路。対象地域では、性風俗店や馬券売り場などの進出を規制するほか、無店舗型の性風俗店などの看板広告も禁止される。また新たに建設したり、色を塗り替えたりする場合、外壁に使う色は色の鮮やかさを示す日本工業規格(JIS)の指標である「彩度」が8以下になるようにルール設定されているらしい。(*日本工業規格(JIS)の彩度8以下とは、原色の半分程度の鮮やかである)
これまで看板等の色彩規制が行われてきた地域は、いくつかある。自分が生まれ育った街のお隣、”京都”では観光都市として景観を損なわぬように、これまでかなり厳しく規制されてきた。例えば、赤い看板でお馴染みのファーストフード店・”マクド○ルド”の看板は、今でも京都では規制の対象となっている。そのため、京都のどこを探しても、あの赤い看板を見つけることはできないのだ。あの『鮮やかな赤い色』が、京都独特の”古都のイメージ”にそぐわないという理由で、彩度を下げたり、別の色(シルバー・茶色など)に変更されているからだ。
そして、この度豊島区が規制対象に盛り込んだのが『外壁』。これまで外壁の色彩を規制対象とした自治体はないらしい。
まぁ、大方外壁なんていうものは、それ自体を派手にしようと考えることが疑問に思われるのだか、この規制によって今後、豊島区においては奇抜な色彩を放つ建造物は姿を現さなくなる、というわけだ。
現時点で、どれ程規制対象になる建造物があるかは分からないが、もはや規制対象になった時点で、それがどれ程”悪趣味なもの”であるかは、うかがい知る事が出来るだろう。そんな悪趣味なものを排除しようというのだから、大いに豊島区はコレを実行していくべきだと思う。
このような”景観の規制”は、治安の向上などにも繋がるということは、よく知られているだろう。有名な例として、元・ニューヨーク市長でるジュリアーニ氏が、地下鉄などの落書きを消す運動を実施したところ、犯罪率は著しく減少した、という事例である。
一見、都市の景観美の維持や治安の向上といったいい面ばかりが目立つこの規制なのだが、”お役所の管轄”ということで若干の不安も否めないのは僕だけだろうか。。。
確かに実施されて然るべき条例ではあるのだが、全て一括りに規制をかけてしまうと、”よきもの”まで規制の対象になり兼ねない、という不安も生まれてくる。
かつて、某広告デザイナーが手がけた、あるファッションブランドのキャンペーン広告に『店舗自体を真っ赤に覆ってしまう』というものがあった。これは、一種のパフォーミングアート的なものとして注目されたわけなのだが、恐らくこのようなものを規制されることになるのであろう。
他にも、”外壁の色”と”壁画”の区別なんかも曖昧にされかねない。
お役所の”融通の利かなさ”は、いつでもバカバカしいと思わざるを得ないのだが、ここからが豊島区の手腕が試されるというものだ。”景観を守るために『景観』を壊す”ことにならなければいいのだが。。。
いつだったか、愛知県での市町村合併の問題が浮上した時、お役所のお上である市長の提案で、新たに誕生する市の名前が「南セントレア市」という残念な名前になりかけたことがあった。結局、住民の猛講義の甲斐あって、この名前はおろか、合併の話まで白紙になったのだが、往々にして言えることはただ一つ。
『オッサンの感性は厳しい』
ということだ。
豊島区の色彩規制。臨機応変な対応によって、より美しい街を作り上げることが出来るかどうかは、区の”懐の深さ”にかかっているというわけだ。
Posted : Ryoh Mitomi
対象になるのは池袋駅周辺の広場と主要道路。対象地域では、性風俗店や馬券売り場などの進出を規制するほか、無店舗型の性風俗店などの看板広告も禁止される。また新たに建設したり、色を塗り替えたりする場合、外壁に使う色は色の鮮やかさを示す日本工業規格(JIS)の指標である「彩度」が8以下になるようにルール設定されているらしい。(*日本工業規格(JIS)の彩度8以下とは、原色の半分程度の鮮やかである)
これまで看板等の色彩規制が行われてきた地域は、いくつかある。自分が生まれ育った街のお隣、”京都”では観光都市として景観を損なわぬように、これまでかなり厳しく規制されてきた。例えば、赤い看板でお馴染みのファーストフード店・”マクド○ルド”の看板は、今でも京都では規制の対象となっている。そのため、京都のどこを探しても、あの赤い看板を見つけることはできないのだ。あの『鮮やかな赤い色』が、京都独特の”古都のイメージ”にそぐわないという理由で、彩度を下げたり、別の色(シルバー・茶色など)に変更されているからだ。
そして、この度豊島区が規制対象に盛り込んだのが『外壁』。これまで外壁の色彩を規制対象とした自治体はないらしい。
まぁ、大方外壁なんていうものは、それ自体を派手にしようと考えることが疑問に思われるのだか、この規制によって今後、豊島区においては奇抜な色彩を放つ建造物は姿を現さなくなる、というわけだ。
現時点で、どれ程規制対象になる建造物があるかは分からないが、もはや規制対象になった時点で、それがどれ程”悪趣味なもの”であるかは、うかがい知る事が出来るだろう。そんな悪趣味なものを排除しようというのだから、大いに豊島区はコレを実行していくべきだと思う。
このような”景観の規制”は、治安の向上などにも繋がるということは、よく知られているだろう。有名な例として、元・ニューヨーク市長でるジュリアーニ氏が、地下鉄などの落書きを消す運動を実施したところ、犯罪率は著しく減少した、という事例である。
一見、都市の景観美の維持や治安の向上といったいい面ばかりが目立つこの規制なのだが、”お役所の管轄”ということで若干の不安も否めないのは僕だけだろうか。。。
確かに実施されて然るべき条例ではあるのだが、全て一括りに規制をかけてしまうと、”よきもの”まで規制の対象になり兼ねない、という不安も生まれてくる。
かつて、某広告デザイナーが手がけた、あるファッションブランドのキャンペーン広告に『店舗自体を真っ赤に覆ってしまう』というものがあった。これは、一種のパフォーミングアート的なものとして注目されたわけなのだが、恐らくこのようなものを規制されることになるのであろう。
他にも、”外壁の色”と”壁画”の区別なんかも曖昧にされかねない。
お役所の”融通の利かなさ”は、いつでもバカバカしいと思わざるを得ないのだが、ここからが豊島区の手腕が試されるというものだ。”景観を守るために『景観』を壊す”ことにならなければいいのだが。。。
いつだったか、愛知県での市町村合併の問題が浮上した時、お役所のお上である市長の提案で、新たに誕生する市の名前が「南セントレア市」という残念な名前になりかけたことがあった。結局、住民の猛講義の甲斐あって、この名前はおろか、合併の話まで白紙になったのだが、往々にして言えることはただ一つ。
『オッサンの感性は厳しい』
ということだ。
豊島区の色彩規制。臨機応変な対応によって、より美しい街を作り上げることが出来るかどうかは、区の”懐の深さ”にかかっているというわけだ。
Posted : Ryoh Mitomi
