2008-04-03のナニシテル■個人的経歴と「デジタルウィル」への想い

2008年04月08日

■ネット・コミュニケーション、そして…。5

「足腰が立たなくなったときに、お友達とおしゃべりしたり、買い物ができたらいいな、と思って…。みんなデジカメで写真を撮ったり、孫とメールをするのが楽しい、って言っているけど、先々のことを考えると、結構切実なんですよ。(笑)」と、おばあさんは優しく微笑みながら話してくれた。

パソコンを使って楽しむシニア層は確実に増えている。理由は様々だろうが、インターネットも普及してきたし、時間的にも金銭的にも余裕があるシニア層にとって、旅行などと並んでパソコン利用は、趣味のひとつとして認知されてきた。

一方、若・中年層のパソコン/ネット利用も、もはや仕事や生活の一部として、すっかり根付いており、ホームページの開設に始まった趣味的利用は、その後、掲示板・チャット・ブログとトレンドは推移しつつも、今では写真共有、動画のアップ&再生、SNS(ソーシャル・ネットワーク・サービス)などユーザー投稿型サービスが花盛りになっている。

こうした中で、プロもアマも自分の作成したデジタル・コンテンツ(テキスト、画像、映像など)をどうやって保管するのか?という問題がクローズアップされてきた。単にデータ・バックアップの問題だけではなく、仮に自分が死んだ場合にどうやって遺族に、そうしたコンテンツを共有するか?(あるいは共有しないか?)というコントロールの問題になるだろう。
「フラット化する世界」のフリードマンは次のように語っている。

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紙が使われなくなり、デジタル・フォーマットでコミュニケートすることが増えているいま、死ぬ前に整理しておいたほうがいい。遺言書に自分のアカウントを遺す相手を記しておくべきかもしれない。これはまったくもって現実的な問題だ。私は、本書の多くの章をAOLのアカウントに保存した。そこがサイバースペースで最も安全だと考えたからだ。執筆中に私の身に何かが起きたら、家族と出版社はこの原稿を手に入れるためにAOLを相手どって訴訟を起こさなければならなかっただろう。頼むから、誰かがこれを整理してほしい。

「フラット化する世界」P.356 トーマス・フリードマン著
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また、米国Yahooでは、あるユーザーの遺族が父親の残したメールにアクセスしたいという要望に対して、アカウントの開示は認められない、という事例があった。

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「Yahoo(Talcott氏が契約していたプロバイダー)は、プライバシー保護法の規定により情報を教えることはできないと言っているが、父は死んだのだからそんな理屈は通らないと思う」
 これはプライバシー上の権利というより財産権の問題だ、とElectronic Privacy Information Centerの常任理事Marc Rotenberg氏は指摘する。

「知らされなかったパスワード?ユーザーの死が封印するアカウントと遺族のアクセス」
http://japan.cnet.com/special/story/0,2000056049,20268827,00.htm
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あるブロガーは、こんなコメントを投稿している。

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いつも気になっていることがあって、それは、
私が明日、交通事故かなんかで死んだら、このブログはどうなってしまうんだろう?
… ということ。

無料のFC2ブログの場合、数ヶ月放置すると、おそらくページ内の目立つ場所に広告が表示されるはず。
更新がないままさらに月日が経過すると、ブログ自体がWEBから消滅するんじゃなかろうか。貴重なWEB資源の無駄遣い(?)になるからね。

ArtSaltのサイドストーリー
http://art2006salt.blog60.fc2.com/blog-entry-722.html
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つまり、プロバイダやポータルサイト(その他Webサービス)を利用するためのアカウントは、個人に対して発行されているため、仮にそのユーザーが残したデジタル資産を遺族に渡したい、と願っていたとしても、現実的には、そういう形態のサービス・モデルになっていないのである。

roomrag at 17:22│Comments(0)TrackBack(0) Digital Will 

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