Smiling Life

Smiling Lifeのメンバーによる気象モデルWRFと周辺環境、自作パソコン、その他もろもろのお話です。ぜひ見てね!!

2011年08月

Vine Linux 6のWRF利用環境向けインストール

vine6日本語環境の充実したLinuxシステム、Vine Linuxのversion 6が1ヶ月ほど前に公開されました。ここでは、気象モデルWRFをインストールすることを目的としてVine Linux 6をインストールするときに、整えておくべき環境にについてメモしておきます。

●OSインストール時
インストール時のパッケージは「すべて」を選択して、そのままインストールしておけばよい。

*NVIDIA RAIDは認識してくれなかった。
*Microsoft Wireless Blue Tracking Mouse の一部の製品がインストール時に不具合を起こした。


●インストール後の追加
アップデートを行ったあとapt-getコマンドかSynapticを使用して次のものをインストールする。

 glibc-static
 compat32-glibc-devel.32bit
 compat32-glibc-static.32bit
 libstdc++3
 libstdc++3-devel
 gfortran
 lsb
 pax
 qt

これらをインストールしておけば、intel composer XEは正常にインストールされた。
intel composer XEを使用して、netcdf-4.1.2、mpich2-1.4のコンパイルは成功している。

また、NCLはversion 6.0.0のRHEL5用のバイナリが動作することを確認している。


●その他
Java:(追記2013/01/08)
まずapt-getで libXtst.so.6 をインストールしておきます。
そのあとで、再びapt-getにて java-1.6.0-sun をインストールします。
これで入らなければ(たとえばjavawsなどが)、OracleからJREのrpm(32bit版)を
落としてきてインストールしてください。

Adobe Reader:
install-assist-AdobeReader_jpn
をインストールすることで簡単に入ることになっていますが、なぜかNVIDIAのGPUドライバも一緒に入ってしまうので、AMD/ATiを使用している場合は要注意です(xorg-x11-drv-fglrxをインストールしておけばOKなのでしょうか?)。

描画環境1:GMT
私の環境ではGMTのソースコードをコンパイルすることができませんでした(version4系)。
でも、ふつうにapt-getでインストールできます。
 ># apt-get install GMT
(version 4.5.1)が入りました。

描画環境2:ncview
Vineのリポジトリにはncviewがないので、Fedora 10のものを使用しました。
いまのところなんの問題もなく動いております。まず下記の2つのrpmをダウンロードします。
udunits-1.12.9-2.fc10.x86_64.rpm
ncview-1.93c-4.fc10.x86_64.rpm

あとはrpmコマンドを使って、先にudiunits、その後ncviewの順でインストールすればOKです。

ゲームの削除:
Synapticから「アプリケーション/ゲーム」を選択して、"gnome標準のゲーム"をアンインストールすることで、
インストールされているゲームを消去できる。VMwareなどディスク容量がかぎられているときには便利です。

右クリックで「端末で開く」:
Vine Linuxの場合、デフォルトでは右クリックしても「端末で開く」のOptionがない。これはapt-getで簡単にインストールできる。
 ># sudo apt-get install nautilus-open-terminal

CentOS 6のWRF利用デスクトップ環境向けインストール

centos6RHEL完全互換をめざすLinuxシステム、CentOSのversion 6が1ヶ月ほど前に公開されました。ここでは、気象モデルWRFをインストールすることを目的としてCentOS 6をインストールするときに、整えておくべき環境にについてメモしておきます。

●OSインストール時

*ディスクシステムは通常は標準を選択するが、ハードウェアRAIDなどを利用しているときはEnterprise Diskを選択する。
*インストール・ベースシステムは"Software Development Workstation"を選択する。

ソフトウェアの今すぐカスタマイズを選択し…
ベース -> 科学的なサポート
    -> 互換性ライブラリ
アプリケーション -> オフィススイートと生産性
         -> グラフィックツール -> ImageMagick



●インストール後の追加

yumコマンドで次のものをインストール
 ># yum install [target]

(主にAdobe Reader 9向けの環境)
 cups-devel
 gtk202.16.9-4.el6.i686
 libSM.so.6
 libXt.so.6
 libpam.so.0
 libwrap.so.0
 libxml2.so.2
 ld-linux.so.2
 libpk-gtk-module.so
 libcanberra-gtk-module.so
 gtk2-engines-2.18.4-5.el6.i686

(主にintel compiler向けの環境)
 compat-libstdc++-33-3.2.3-69.el6.x86-64
 compat-gcc-34-g77-3.4.6-19.el6.x86-64
 glibc-static
libstdc++.i686  (libstdc++.so.6のため)

(主にncview向けの環境)
 libXaw.so.7
 libcurl.so4
 libgfortran.so.3
さらに下記をhttp://rpmfind.net/linux/rpm2html/search.php
http://pkgs.org/のあたりから
ダウンロードしてきて、下記の順でrpmコマンドにてインストールする。
*32bitの場合
 udunits2-2.1.19-1.el6.i686.rpm
 netcdf-4.1.2-1.el6.rf.i686.rpm
 ncview-2.0-0.2.beta4.fc16.i686.rpm

># rpm -ivh udunits2-2.1.19-1.el6.i686.rpm
># rpm -ivh --force netcdf-4.1.2-1.el6.rf.i686.rpm
># rpm -ivh ncview-2.0-0.2.beta4.fc16.i686.rpm

*64bitの場合は以下のようなパッケージをインストールしてください
># rpm -ivh libXaw-1.0.6-4.1.el6.x86_64.rpm
># rpm -ivh udunits2-2.1.19-1.el6.x86_64.rpm
># rpm -ivh hdf5-1.8.5.patch1-7.el6.x86_64.rpm
># rpm -ivh netcdf-4.1.1-3.el6.2.x86_64.rpm
># rpm -ivh ncview-2.1.1-3.el6.x86_64.rpm


●その他
メーラー:Thunderbirdもyumでインストール可能です。
># yum install Thunderbird

日本語入力環境:Mozc
以下の記事をご覧ください。
http://blog.livedoor.jp/rootan2007/archives/51730263.html

MP3再生 on Totem Player
rpmforge-release-0.5.2-2.el6.rf.x86_64.rpm
をダウンロードしてrpmコマンドでインストールします。これでリポジトリが設定されるので、yumを利用して
MP3用プラグイン・パッケージである"gstreamer-plugins-ugly"をインストールします。
># yum install gstreamer-plugins-ugly
これでCentOS6でMP3を再生できるようになります。

NTFSパーティションのマウント
http://rpmfind.net/linux/RPM/dag/redhat/el6/x86_64/rpmforge-release-0.5.2-2.el6.rf.x86_64.html
から
rpmforge-release-0.5.2-2.el6.rf.x86_64.rpm
をダウンロードして、rpm -ivhでインストールしたのち、
># yum install fuse-ntfs-3g
で完了

Blue Waters がキャンセルされた!!

bluwatersアメリカ、イリノイ大学に設置される予定で、NCSAとIBMが開発を進めていたスーパーコンピュータ、Blue Watersが完全にキャンセルされたそうです。

Blue WatersはPower7を4チップMCMにした128スレッドを処理できる、非常に大型のCPUモジュールをものすごく大きなメインボードに載せる予定だったそうです。CPU、通信処理チップ、メモリモジュールまですべてを水冷にして、冷却効率も高めたマシンになるはずでした。その性能は10ペタフロップスを超える予定で、2011年に完成予定だったので、日本のK-Computerの大きな競合相手のひとつだったスパコンでした。

insideHPCの記事によれば、最終的に完成したシステムは、当初予定していたものに比べて、非常に複雑なものになってしまったそうです。そのため、制作・維持費用がかさみ、運転していくためにもIBMに大きく頼らなければならなくなってしまったために、キャンセルすることになったと説明されています。

噂では、主にinter connectに問題を抱えていたと言われています。Blue Watersも3Dトーラスをベースにしたinter connectを計画していたと記憶していますが、1ボードあたりのCPUモジュールも、それぞれのSMP構成も尋常でなくmassiveであるため、制御が楽ではなかったのでしょうか?想定していたよりも通信チップのさばきがわるくて、まともな理論性能比を出すのが難しかったとか?

まぁ、素人の私にわかることではありませんが、ひとつ大きなスパコンが幽霊と消え去っていった光景をみると、日本のK-computerのいきさつもあっただけに、国家プロジェクトがコケるというのは末端の科学者くずれにとっても恐ろしいもんだと思います。

Linux日本語入力環境 Mozc

MozcCentOS6はかなり綺麗になって使いやすくなりました。でも日本語入力環境がいまひとつです。
これまではATOKX3を使用してきましたが、これがCentOS6では全然動きません。そこでGoogleがリリースしている日本語変換ソフト「Google日本語入力」を使用してみました。これはWindowsとMacにしか対応しませんが「Mozc(モズク)」という名前でLinux版が公開されています。これはGoogleが開発しているLinuxベースOS「Chrome OS」への対応を目的としたものだそうです。
詳しくはこちらをどうぞ?
http://www.google.com/intl/ja/ime/comic/small_00.html

さて、そのインストールにあたってですが、CentOS6のリポジトリではサポートされておらず、自力でコンパイルするのも面倒すぎます。そんなときVine Linux6でibus-Mozcがサポートされました。そこで、Vine Linux6のrpmファイルを利用してCentOS6にMozcをインストールしてみました。以下にその方法を挙げておきます。他にも下記のWebサイトでリポジトリを利用したインストール方法が紹介されています。こちらのほうが辞書などもしっかりしていて便利かもしれません。
http://linux.ikoinoba.net/index.php?UID=1279543844


1. ソフトと依存関係のダウンロード

http://pkgs.org/download/centos-6-rhel-6/epel-x86_64/protobuf-2.3.0-7.el6.x86_64.rpm.html
から次のものをダウンロードする。
 protobuf-2.3.0-7.el6.x86_64.rpm


http://ftp.kddilabs.jp/pub/Linux/packages/Vine/Vine-6.0/x86_64/Vine/RPMS/
から次のファイルをダウンロードする。

 ibus-mozc-1.1.717.102-2vl6.x86_64.rpm
 mozc-1.1.717.102-2vl6.x86_64.rpm
 mozc-server-1.1.717.102-2vl6.x86_64.rpm
 mozc-utils-gui-1.1.717.102-2vl6.x86_64.rpm
 tegaki-zinnia-japanese-0.3-1vl6.noarch.rpm
 zinnia-0.06-3vl6.x86_64.rpm



2. rpmコマンドでインストールする

 [root@mozc]# rpm -ivh protobuf-2.3.0-7.el6.x86_64.rpm
 [root@mozc]# rpm -ivh zinnia-0.06-3vl6.x86_64.rpm
 [root@mozc]# rpm -ivh tegaki-zinnia-japanese-0.3-1vl6.noarch.rpm
 [root@mozc]# rpm -ivh mozc-server-1.1.717.102-2vl6.x86_64.rpm
 [root@mozc]# rpm -ivh mozc-utils-gui-1.1.717.102-2vl6.x86_64.rpm
 [root@mozc]# rpm -ivh ibus-mozc-1.1.717.102-2vl6.x86_64.rpm
 [root@mozc]# rpm -ivh mozc-1.1.717.102-2vl6.x86_64.rpm



3. 入力方法を設定する

まず、再起動するかログインしなおします。そして右上のパネルにあるibusアイコンを右クリックして「設定」を選択します。ibusの設定画面の[インプットメソッド]において[インプットメソッドの選択]→[日本語]→[Mozc]を選択します。そして追加ボタンでMozc入力環境を追加して優先順位を変更してMozcをトップします。

これで設定は完了しているはずで、[半角/全角]キーを押せば、Mozcが表示されるはずです。ダメならPCを再起動してみてください。「きょう」などを変換して日付が変換候補に出ればインストール・設定は正常に行えたことがわかります。

また、言語バーを表示したければ、[ibusの設定]の[言語パネルの表示]の項目を[アクティブであるとき]、もしくは[常に表示]に変更すれば表示されます。
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