こんにちは。
既に完結した異端なるセイレムについて、七節以降の出来事の元ネタと明言されなかった事柄についての予想といえるほどの根拠のない妄想を提示させていただきます。

当然ですが、ネタバレしかないのでセイレムをクリアした後に御覧ください。

(1)ランドルフ・カーター
 ①ランドルフ・カーター(偽)
  今回の裏切り枠。
  髭でなく味方のおっさんがダメなんだったのか!

  ラブクラフトに顔が似ている。杉田智和さんにも似ている。
  この時点で魔神柱と見抜いていたものを多いと聞く。

  特性が都市に根ざしている、というのは魔神ラウムが依頼されれば都市をぶっ壊すことができると言われている部分だろうか。

  これまた召喚者が望めば人間の姿になってくれるともあり、セイレムでも人間社会に潜伏するのも(魔神でありながら!)苦にならないと語っている。

 ②croak! croak!
  所謂カーカー。カラスの鳴き声。
 
 ③求めよ。さらば与えられん。 
  マタイ伝より。まあ意味はそのまんま。

 ④イア! イア! イグナ!
  ラウムの姿に戻った後に口走った呪文。よくわからない。
  ツァトゥグァの祖父母(雌雄同体)であるイクナグンニスススズのことか?

 ⑤フォルネウス
  ラウムさんが自分と意見が違うと言っていた相手。
  第三特異点のボス。元イアソン。

 ⑥ハーゲンティ
  ラウムさんが自分と意見が違うと言っていた相手。魔神柱(ピンク)。
  メディア・リリィに召喚されてわけがわからないうちにパンケーキにされた。
  なんのことかわからないと思うが、これ以上説明のしようがない。

 ⑦バアル
  過去に跳躍。共犯者と共に新宿で決戦。

 ⑧アンドラス
  逃亡中に停止。最後の新撰組を救う。
 
 ⑨フェニクス
  自らの無限生の苦しみに囚われる。影が薄いが戦闘は面倒。

 ⑩ゼパル
  傷を癒やすために自らの園を作った結果目も当てられないことになったが自業自得。
  
 ⑪特使五柱
  終局特異点でサーヴァント軍団に押されている状況を見かねてゲーティアに第三宝具を使うよう伝えに来た奴ら。
  バアル・ゼパル・アンドラス・フェニクス・ラウムの五柱だったらしい。
  バアル(新宿)、ゼバル(CCC)、アンドラス(明治維新)、フェニクス(アガルタ)、そしてラウム(セイレム)なので、特使たちは全員終局特異点から逃げ延びたということになる。

 ⑫プリシサン
  時計塔十二学部の一つ、伝承科(プリシサン)という名前が出ている。
  天体科(アムニスフィア)ということや「我らの王の弟子の一人」という表記を考えると、伝承科のロードがソロモンの弟子を祖先に持つプリシサンだったりするのか?
  でも動物科(キメラ)なんてのもあるしなあ。

 ⑬ハワード・フィリップス・ラブクラフト
  FGOのカーターに顔が似ている。杉田智和さんにも似ている。
 
  ラウムによれば夢を見る男が吐き出した創作神話が本当に外宇宙の高次生命たちの在り方を言い当てた、とのこと。その妄想が本物との間に道を作ったらしい。

  プレラーティの宝具であり、ジル・ド・レェの手に渡った「螺湮城教本(プレラーティーズ・スペルブック)」はプレラーティが薬キメてラリってる時に超レアな偶然であっち側と繋がっちゃったのでその繋がりを白紙の本に封印したものである。

  どうも想像力過剰な奴がなんかヤバイことをやると極稀に繋がっちゃうものであるらしい。ラブクラフトもなにか吸ったのかな?

  素面で達成したなら、それはそれでヤバイ気がする。

 ⑭虚空からの降臨者(フォーリナー)
  巨大な昆虫を使役するやつら…ではない

  ゼパル曰く”その妄想に滅びあれ。汝の解答は、一万四千年前に失敗した”

  一万四千年前の失敗というのは異星から飛来したヴェルバーという存在が地上で暴れさせたセファールという巨人のことだと思われる。
  「自分を含むこの世界の法則では駄目でも外宇宙の別法則で作られたものなら人類を滅ぼしうる」というのがラウムの考えだが、まさにそれそのものであるセファールは当時の神霊のほぼ全てを滅ぼしたものの、地球側が決戦兵器として生み出した聖剣を使い手である人間がフルパワーでぶっ放したことで敗退している。
  結局他の法則で動いていても駄目な時は駄目なのである。

  ちなみにこの聖剣が後のエクスカリバーであり、Fate/EXTELLAにおける失敗系のルートでは主人公たちとは別に召喚されたアルトリアが復活しようとしていたセファールをエクスカリバることでリセットしていた。
  今回もぐだたちが失敗したら最終的にアヴァロンで寝てるアルトリア本体が呼び出されてアビゲイル=ヨグ=ソトースをカリバって終わらせていたのかもしれない。

  それは、事件が終わるだけで誰一人救われない結末だが……

  尚、異界の法則による侵攻というコンセプトがセファールで失敗済みということであって、ヴェルバーが外なる神々であるというわけではないと思われる。

  また、敵専用かもしれないがフォーリナーというクラス設定がされたということは、いずれEXTELLAコラボイベントか何かがあって三つあるというヴェルバーの星船のうち一つがFGOで処理されたりするのかもしれない。

 ⑮ランドルフ・カーター(真)
  ラブクラフトに顔が似ている。杉田智和さんにも似ている。

  カーターはラブクラフト自身の理想像という節がある。似た顔のデザインとなっているのはそれが理由だろうか?

  名乗りかけたチャンドラプ……はチャンドラプトゥラ。
  作品「銀の鍵の門を越えて」において宇宙人と同化したまま地球に戻ってきて人間の形をしていなかったカーターが自分の遺産を確保するために相続会議へインド人神秘家の変装をして登場した際に名乗っていた名前。

  これを名乗ろうとしたということは、このカーターはヨグ=ソトースとの謁見後となる。
  また、この肉体があるということは、地球に置き忘れていた羊皮紙の解読は無事完了し、元の姿に戻れたということなのだろう。
  クトゥルフ系の物語の語り手はだいたい死ぬか発狂するか異形になって破滅するが、カーターは例外的に何があってもだいたい平気な強者である。
 
  セイレムは祖先の土地と語っているのは、祖先であるエドマンド・カーターという魔術師が史実の方の魔女裁判からなんとか生き残ったという経歴であるから。
 
  彼は「銀の鍵」というアイテムを使いこなせる人物で、超自然的な移動を行える。
  実際、原作でも最後は置き時計の中に飛び込んでどっかへ消えるという退場の仕方であった。
  セイレムで何かが起きているのを感知したら結界の中に飛び込んできてもおかしくはないだろう。

  猫と対話してる!とマシュに目を丸くされているが、夢見がちな人なのではなく普通に猫語を解する。

  ちなみに猫に言っていた月の裏側というのはムーンセルのことでなく、夢世界にある月のこと。
  昔色々あってカーターがそこへ拉致られた際、助けに来た猫軍団が現住怪物を掃討して占拠しているので、そこへ案内しようという話。
  カーター二匹、アビゲイル二匹で計四匹が旅だった。

  ところで、海と蛸にまつわる危険なものへの対処として深く眠っていたとのことだが、またクトゥルフさんが起きそうだったのだろうか?

 ⑯偽神
  最後にカーター(真)が口走った不穏な言葉。
  偽神。そもそもが相容れぬ異本と異聞。

  ウス異本?

(2)少女たち
 ①アビゲイル
  なんでクリア後のガチャにいないの……?

  どうもはっきりしないが、史実のアビゲイル本人である模様。
  アビゲイルは魔女裁判の告発者であるという点が歴史上重要だが、その発端は降霊儀式で過剰に反応して椅子の下を泳いだり煙突に登ろうとしたりしたという悪魔憑きとしての行動だ。
  FGOにおいてはこれを精神的なものではなく巫術者(=シャーマン・巫女)としての優れた素質故に素人の降霊術でも何かを降ろせてしまったものとしているのだろうか

  証拠品として押収されていた筈の象牙の書を持っていたので何事かと思ったが、これはラヴィニアが渡した偽物であったらしい。

 ②アビゲイルの両親
  とてもわかりづらいが、「銃の暴発と馬車の転倒によるもの」というのが両親の死因であるらしく、これはぐだ達が見つけた死体とも一致している。
  …母が銃殺、父が絞殺ということは、父が運転している馬車の荷台に居た母とアビゲイル。アビゲイルが馬車の中にあった銃を弄ったら暴発して母に命中、死亡。それに驚いた父が操作を誤って馬車が転倒、偶然手綱が首に絡まって死亡ということになるが…

  なにこのピタゴラスイッチ。
  まあ、どちらにせよ「史実通りに設定された第一の魔女裁判」において、アビゲイルの両親が「先住民に殺されずに死んだ」という設定違いが発生することはイレギュラーな事態であったと言えよう。

  ラヴィニア曰く「アビゲイルの両親を殺そうとする先住民」も客として招かれたとのことなのだが…二周目以降にこの事故をおこなさないように代わりに殺す役をラウムが導入したということだろうか?


 ③フォーリナー・アビゲイル
  変身後の姿は後光のような鍵と、本体の額に鍵穴という構成。意味としては門にして鍵というヨグ=ソトースだろうが、あくまでアビゲイルではあるみたいなので、おそらくカルデアのイシュタル等と同じで極めて適性の高い巫女を器にした融合サーヴァント的なものだろう。
 
  それにしても最終再臨でタコ足がいっぱい出てくるが、ヨグ=ソトースは不定形で虹色のボール集合体であり、タコ系の外見をしていない。別の神様混じってません?

  最終的に「生きる銀の鍵」として時間と空間の門を開き行き来できる存在となったが、魔神からの餞という表現からするとこれは元からそうというわけではなくヨグ=ソトースと繋がった影響が身体に残ったということだろうか。

  セイバー・プロト。武蔵ちゃん。そしてアビゲイル。
  三人目の世界移動者にして、彼女だけは流されるのではなく任意の移動を可能にするという存在。
  ガチャに加わらなかったこと、そして「最後のレイシフト」が強調されていることを考えると、あるいは彼女が第二部での移動手段として新カルデアのキーになって剪定並行世界の侵攻を迎え撃ちにいくなんて展開もありえるのだろうか?

  何にしろ、エピローグで表れたシルエットのアビゲイルは「帰る(カルデアのサーヴァント)」「還る(無)」「孵る(現世の生者?)」の3ルートを提示し、どれでも門を開いてあげられると言っているので、アビゲイルは遠い世界、遠い未来で確かに生きた銀の鍵となり、時間と空間、記憶を操作する大いなる存在になったのだろう。

  ……処刑台寸前までの記憶を渡すと言いながらセイレムでの記憶がすっぽりないのが不穏だが……

 ④苦痛
  ラウムが求め、アビゲイルが求めたもの。
  痛みが必要痛みが大事と連呼するばかりで詳しいことを教えてくれないが、どこぞの湖の騎士がバーサーカーしてた時にも言っていた、「自分は罪を犯したと自覚しているが裁かれなかったからそれを償う手段がない」という状態に対して、世界そのものでもあるヨグ=ソトースを通じて全人類の罪を一気に判定。それに応じた痛みを与えることで贖罪できるようにしようというシステムと思われる。
  これはおそらく、魔女告発者として多くの人を冤罪に陥れたが歴史からフェードアウトして罪を償わず消えたアビゲイル自身が望んでいたことでもあるのだろう。

 ⑤死は明日への希望なり
  ラウムとアビゲイルの贖罪思想と真っ向からぶつかるサンソンの信念。

  サンソンは、罪人の命と罪を分かつのが自分の役割と語る。
  全ての罪はギロチンによって切り離され、死の安息を迎えたその生命は無垢である。
  罪も痛みも過去のこと。即ち、『死は明日への希望なり』

  異端なるセイレムのアビゲイルは歴史を生きて死んだアビゲイルが、サーヴァントという器に入ったもの。
  魔女告発者としての罪は人生の終わりで精算されており、必ずしも死の続きに存在する彼女が償うものではない。
  最終的に、アビゲイルはこれから自分が成し遂げる何かによって自分ではない自分があの天文台にたどり着くという希望を信じ、生前にしたことの贖罪を求めることをやめる。
  過去の自分とこの先の自分の断絶は、つまり死である。 

  死は、明日への希望なり。


 ⑥ラヴィニア
  なんでクリア後のガチャに…まあ、いないか。
 
  錬金術に端を発する魔術の家系で、悲願は外なる神の降臨。そして六度目の客。
  本人曰く、書物の中だけの作りモノ…とのこと。

  アビゲイルが座から召喚されたのではなくセイレム限定の疑似サーヴァントであったということから考えると、彼女を含めた「客」もそうだったのだろう。

  で、その角は…?

 ⑦カバリスト
  ラヴィニアがカルデア組の正体として疑ったもの。
  カバラ思想(いわゆるセフィロトとか)による世界解釈を行うオカルティストのこと。
  ゲマトリア(文字を数字に置き換える)・ノタリコン(文章の頭文字だけつなぐ)といった技法で聖書に隠された真の意味(と信じるなにか)を読み出すことも行われ、これらの技術だけ他のオカルティストが使うようになっていったりもした。

  ちなみに魔法使い・蒼崎青子はノタリコンによる短縮詠唱、魔術師上がりの死徒・ミハイル・ロア・バルダムヨォンは数秘紋(ゲマトリア)による詠唱を使用しているがカバラ思想に傾倒しているわけではないので、カバラ系技術だけ取り入れたオカルティストということになる。

 ⑧薔薇十字の一員
  ラヴィニアがカルデア組の正体として疑ったもの。
  薔薇十字団はドイツで活動している秘密結社であり、不老不死の実現により全人類を死や病から解放することを目的としている団体。
  
 (ヒュン)これは!薔薇の黒鍵!

  ……という内容が、1600年台の怪文書に記されているが、その実在は極めて怪しい。
  その後も長く救世を志す団体として語り継がれ、自称団員、団員に会ったというもの、薔薇十字の後継であると称する団体など色々出てくるものの、団長クリスチャン・ローゼンクロイツも団そのものも実在する証拠は存在しない。
  なにしろ有名な自称団員があのミスター胡散臭いことサンジェルマン伯爵だし……

 ⑨フリーメイスン
  世界一有名な秘密結社という矛盾した団体。昔は文字通り秘密の団体だったのだが…
  メイスン(一般的な表記ではメイソン)は石工のことであり、石工ギルドが貴族の秘密主義者団体と融合したとか隠れ蓑として石工の団体を名乗っただけだとか色々と起源は言われるがはっきりしない。
 
  なんだかんだで秘密結社なのでその真相はよくわからないが、少なくとも対外的には「自由」、「平等」、「友愛」、「寛容」、「人道」を奉じ、宗教を持たず理性で自己を研鑽するものたちの互助組織であるとされている。



(3)外なる神
 ①ヨグ=ソトース。
  外なる神たちが存在する外宇宙での門そのものであり、同時に鍵でもあるとされる。
  とんでもない存在ではあるがちゃんと儀式をすれば化身として現れて本体のところに案内してくれるので、謁見可能。すくなくともランドルフ・カーターはちゃんと会ってお願いも聞いてもらってるので悪しき存在というわけでもなさそうだ。
  こっちから赴かず地球に召喚した場合も必ずではないが気が向けば願いを叶えてくれることもある。

  ウェイトリー家に頼まれてラヴィニアと子作りしてたりもする。仕事選ぼうよ神様。

  前述の通り人間がアクセス可能な状態にもなってくれるが、本質的には三次元の世界より遥か高次元に居るらしく、時間も空間も関係しない世界一切と同一である超存在であるようだ。即ち、「一にして全。全にして一」。
 
 ②スト・テュホン
  ラヴィニア曰くヨグ=ソトースの間違った名前。アビゲイルはこちらの名前で呪文を唱えていた。

  なんかクロウリーが守護天使であると認識していたSut-ThothなりSut-Typhonなりのどうのこうのみたいな記述がラブクラフト本の解説書みたいなのにあるらしいが、よくわからない。ラヴィニアはキリスト教徒であるアビゲイルが受け入れられるよう魔術知識を聖書フォーマットで伝えたっぽいので、ヨグ=ソトース召喚の儀式を守護天使スト・テュホン降臨の儀式と偽って教えたのかもしれない。

  ググってみると El-Shadai、Adonai、Baalは、元々Sut-Typhonの教団に属していた大いなる母の息子の人格化でありこれが今日のローマ教会の処女母とその子供の崇拝と同一である…みたいな話もあるのですが正直これも私にはわからない。
 
  ただこう…Sut-TyphonはEl Shaddai(唯一神)の母である的な話がチョコチョコ出て来るので、唯一神を生み出す更に上位な存在としてスト・テュホンという存在を設定していた古い宗教…あるいは解釈が存在したということだろうか?

  とりあえず、ヨグ=ソトースとラヴィニアの子である子が登場作であるダンウィッチの怪でキリストの受難をイメージした描写で死ぬあたり、ヨグ=ソトースを唯一神と同一視…もしくは唯一神とはヨグ=ソトースを誤った解釈で捉えたものであるという、そんな感じのことを言いたいのだろうか?

  申し訳ないが、この辺については私の語学力ではなんとも言い難い。

 ③イブン・グハジの粉末
  ラヴィニアが偽カーターの正体を暴くのに使った粉で、イブン・ガジの粉とかイブン・ガズイの粉薬とか訳されることもあるアイテム。
  ネクロノミコンに製法が記載されており、ラヴィニアの出典作であるダンウィッチの怪で透明な怪物である彼女の息子が退治される際に使用された霊などの不可視存在を視認できるようにする薬。

  ちょっと原作の出典を見つけられなかったが、デモンベインでは墳墓の塵、アマラント素、塩などを混ぜて作るとされていた。

 「誰の死体から作ったか知りたい?」という台詞からして、今回の場合はカーターのせいで死んだウェイトリー祖父か父あたりを材料にしたということだろうか?

 
(4)シャルル・アンリ・サンソン
 彼については語りたいことが多すぎてここに書くには邪魔だったので、別枠に書いてみました。
 時間があるようでしたらこちらも御覧ください。
 →

 ①サンソンの「罪」
  「死刑囚に与えられるのは死のみであるべきなのに自分は彼らを衆目の前で辱め、死よりも恐ろしい苦痛を与えた」とサンソンは語る。
 
  彼の死刑執行人デビューは16歳。ギロチン開発は53歳。引退は3年後の56歳。
  つまり、ギロチンで有名ではあってもその死刑執行人としての活動期間の大半はそれ以外の…そして時に見せしめとして必要以上に痛みと屈辱を与えて殺す方法を使用していたということになる。
 
  サンソンは自分達死刑執行人に対して向けられる偏見の目に対しては毅然として反論していたが、そもそも死刑制度そのものについては反対していたくらいであり、また死刑でない刑罰(鞭打ちとか耳だけ切り落とすとか)の後にそれ以上悪化しないよう家伝の医術で熱心に治療していた人物であるので、仕事として求められていても苦痛と屈辱ある死刑を執行しなければならない自分については常に罪の意識が合ったことだろう。

  セイレムの仕組みとして、「罪の意識を抱えた人間が贖罪できるフィールドである」という部分が、死刑執行人が死刑にされることで救いを得るというかたちで表されているのだと思う。

  最後の最後で第一再臨の姿に戻っていたのは、剣はもちろん肩の馬を含めた再臨装束全てが死刑の方法を表したものであるからだろう。
  本人の信条通り、死をもって人殺しの罪から切り離されたということなのだと思う。

 
 ②サンソンが死を選んだ理由
  サンソンは7つの絞首台と聖杯戦争という呟きからして毎日絞首刑が行われて誰かが死ぬことがセイレムでの物語が進行する条件であることを(何故か)知っていた、もしくは信じていたと思われる。
  あの時点で罪人になりえたのはアビゲイル、ラヴィニア、そしてぐだ(とマシュ)。
  それらが死んでしまうと本当に状況が詰む(ロビン曰く暴力に訴えるとこの世界は崩れる気がする)ので、自分がちょうどいいと考えたのではないだろうか?

  そこんとこ、ちゃんと報告なり相談なりしてくれれば…止められてやりづらいだけだろうか?


 ③すまない。足をぶつけた。
  マリーアントワネットが死刑の際に言った言葉の、リフレインである。
  「ごめんなさいねムッシュ。わざとではありませんの。でもあなたの靴が汚れなくてよかった」
 
 ④サンソンの朝ごはん。
  なんかやたらと朝ごはんを作っていたサンソン。
 
  妄想し過ぎかもしれないが、マリーアントワネットは処刑の朝、世話係に「なにを召し上がりますか?」と問われて「もう私は何もいりません。全てが終わったのですから」と応えたという。
  最終的に世話係が最後までやり遂げる為に食べないとと言い、彼女の作ったスープを飲んで毅然とした態度で死刑に望んだと伝わる。
  あるいは、これはその為の朝ごはんだったりするのだろうか?

  なお、マリーアントワネットが死刑台に運ばれる姿は敵対する革命勢力の人間がスケッチをとっている。
  一国の王妃が荷車に乗せられ運ばれるという屈辱的な状況で、背筋を伸ばし取り乱すこともなく真っ直ぐ前を見る彼女を。


(5)その他の人々
 ①ホプキンス
  金目当ての半詐欺師という史実にしては正義への拘りと魔女への敵意が本物に見えることからホプキンス役の別人だと思っていたが、どうも改心した本人であったようだ。

  彼の末路ははっきりしていないが、肺の病気で死んだとか、逆に魔女として告発されて彼が得意としていた水責めをされて死んだとか言われているので、その過程で何か後悔したという設定なのかもしれない。

  ちなみに水責めとは縛った被告を水の中に放り込んで浮かんできたら聖なる水流に嫌われてるから魔女。沈んだら無罪という判定方法。無罪だとだいたい死ぬ。


 ②判事
  ずっと「判事」の表記だったが、どうやら史実におけるセイレム魔女裁判の担当判事…つまりあの無数の有罪判決を出した男であるジョン・ホーソーン本人であった模様。

  ちなみに子孫のナサニエル・ホーソーンは小説家であり、セイレムを舞台にした「七破風の館」を執筆。「異端なるセイレム」のバナーに描かれている家がそれ…というか小説の元ネタである実在する屋敷である。

 ③ナタ
  「堕落しても真に汚れなき強さを持つなら倒されても何かが残る。
   我が魂魄の有り様こそその証なり」

  封神演義バージョンで、竜王の子を殺したりなんだりの蛮行を行った罪を贖う為自らの肉と骨を引きちぎって自害するも蓮の花に入れられて復活という逸話がある。
  西遊記バーションでもそこまでしないまでも竜宮で暴れたので父に殺されそうになったので自害して釈迦に直訴。蓮の化身として組成したという逸話あり。

  どちらにしても、死をもって償ったあと、新たな身体で生きてからがナタという存在の本番出会ったのは間違いない。

(6)セイレム
 ①繰り返す魔女裁判
  物語上は一度きりだが、舞台設定的にはループしていた模様。
 (「チープだ! 乱雑すぎる!)

  ただ、製作者のラウム本人の言葉によれば繰り返しなど無意味であり、生と死のサイクルを加速しただけで事件はあくまでも直進しているとのこと。

  よくわからないが、ループ=繰り返し=毎回同じ結果になる、であるのに対し、魔女裁判前後の一連の流れは何度も行っているが毎回要素を変えた別バリエーションであり、前回の結果を踏まえて調整して再スタートしてるから同じ結果にはならない…ということだろうか。

  仕組みとしては現代のセイレム市民五万人の生命力を魔力に変換して燃料として使用し、セイレム市そのものを触媒に当時の町を召喚…というものであったようだ。

 ②客
  「客」は、七度目がホプキンス、六度目がウェイトリー家。
  波止場&貿易港も元々のセイレムにないから「客」の影響ということは、貿易商であるマーシュ船長も「客」ということだろう。
  元々セイレム魔女裁判に関わっている魔女メイスンはわからない。
  アビゲイルの親を殺そうとした先住民も客ではないかとラヴィニアは考えているようだが、それは史実通りの展開なのでなぜそう判断しているのかわからない。

  繰り返し=客の数が六であることをラヴィニアは森にあった古い墓地(祭壇)が空を含めて六個だからと言っていたが、これもよくわからない。
  セイレム魔女裁判という儀式をスタートしたときにラウムが用意した住人の墓は街の中、その後の繰り返しで追加した「客」の墓は森に作られてて空のものはまだ死んでないウェイトリー家用…?

  ラウム曰く一度目は史実を忠実に再現したとのことなので、ラウム=カーターを含む「セイレムに居ないはずの全て」は全て二度目以降に導入された「客」ということになる。

  アビゲイルの4つ目の罪状として「魔女狩りに加担したことで罪を背負った人たちを召喚し、偽りの聖杯により「許される」場にした…というものがあるので、カルデアチームが調べた時に史実の住民リストと食い違うとされた人は全員この四度目?の客ということになるのだろう。

 ③クロム・クルアハ
  ロビンが生贄についての話で名を挙げたもの。クロウ・クルワッハとも。
  アイルランドで信仰されていた神。生贄を捧げる儀式があったという。

(7)次回への引き?
 ①シバの女王の未来視。
 「砂漠の向こうにもオアシスはある。カルデアの民らしく星を見失わずしっかりと顔をあげて歩くこと」
 二部の開始時につらい状況に放り込まれるけど目的を失わず前へ進むこと…的な?

 ②マシュの感じた違和感。
  返しそびれたペンダント。
  この二つが同じものであるか、別のものであるかはわからない。
  ただ、後者はアビゲイル召喚の触媒になりそう。