読後充実度 84ppm のお話

“OCNブログ人”で2014年6月まで7年間書いた記事をこちらに移行したものです。 現在は“新・読後充実度 84ppm のお話”としてちょくちょく更新しています。右下の入口からのお越しをお待ちしております(当ブログもたまに更新しています)。

2014年6月21日以前の記事中にある過去記事へのリンクはすでに死んでます。

November 2014

KはKochelのK~モーツァルトのケッヘル番号について

MozartK365ScoreCover  カッコ書きは第6版の番号
 ふだん当たり前のように使っているケッヘル番号について、一度整理しておきましょう。ふと、そんな気になったので……

 モーツァルト(Wolfgang Amadeus Mozart 1756-91 オーストリア)は生涯600曲以上の作品を残した。しかし、モーツァルト自身が自作の作品リストを作るようになったのは、1784年に書き上げたピアノ協奏曲第14番からである。

 つまり、ピアノ協奏曲第14番以降の作品については作曲年代に関する問題があまり生じないのだが、それ以前の作品についてはいつ書かれたかという作曲年の整理がモーツァルトの死後も成されていなかった。

 植物学者であり鉱物学者だったケッヘル(Ludwig Kochel 1800-77 オーストリア。原綴りではoにウムラウトが付く)がモーツァルトの年代別の作品目録を作ることを思い立ったのは1851年のこと。
 そして1862年に「モーツァルトの全音楽作品の年代順主題目録」を完成。その番号=ケッヘル番号は、K.もしくはKV.の略号でモーツァルトの作品に付されることとなった。

 その後、音楽学者のアルフレート・アインシュタイン(Alfred Einstein 1880-1952 ドイツ→アメリカ)をはじめとする研究者たちによる時代考証によって改訂が行なわれ、最新版のケッヘル目録は第6版(1964。ブライトコプフ・ウント・ヘルテル社)であるが、最初のケッヘル番号が定着しているため、旧ケッヘル番号のあとにカッコ書きで第6版の番号が表記されることが多い。

 例) 交響曲第25番ト短調K.183(173dB) (1773作曲)

 あるいは、K6.173dBと表記されることもある。

 なおケッヘル目録は現在第8版が出版されているが、内容は第6版と同じである。

 ケッヘル目録の最後の番号はK.626で、これは未完に終わった「レクイエム」である。

  生前出版作品のOp.番号
 モーツァルトの作品番号は、しかし、ケッヘル番号以外にもある。
 通常の“作品番号”であるOp.(Opusの略)番号が付いた作品もわずかながらあるのである。

 Op.番号をもつ作品はOp.17ぐらいまである。“ぐらい”というのも変だが、Op.番号は重複したり欠落しており、錯綜しているのである。Op.番号はモーツァルトの生前に出版された作品につけられている。
 例えば、Op.1の番号は次の2曲に付いている。

 ・ ヴァイオリン伴奏のクラヴサン・ソナタOp.1
    2曲(ハ長調K.6(1762-64頃)/ニ長調K.7(1763-64頃))

 ・ ヴァイオリン伴奏のクラヴサンまたはフォルテ・ピアノのためのソナタOp.1
    6曲(ト長調K.301(293a)/変ホ長調K.302(293b)/ハ長調K.303(293c)/
       ホ短調K.304(300c)/イ長調K.305(293d)/ニ長調K.306(300l))(1778) 

  初版出版以後に発見された作品の番号
 K.Anh.という番号が付けられた作品もある。
 
 例) 交響曲ト長調「旧ランバハ」K.Anh.221(45a)(1766)

 K.Anh.はケッヘルの目録の初版以後に発見された作品で、作曲年代とは関係ない(第6版の番号K6.45aは、もちろん作曲年代に従っている)。

  例にあげた「旧ランバハ」は1924年にランバハ修道院で発見され、一時期は父・レオポルトの作品とされたが、現在ではヴォルフガングの作品であると断定されている。

  偽の作品、もしくは疑わしい作品
 このほかにC.という分類がある。これは偽作または疑作に付けられる。

 例) 協奏交響曲変ホ長調K.Anh.9(C14.01)(1788)

 オーボエ、クラリネット、ファゴット、ホルンを独奏とするこの協奏交響曲は、20世紀の初めに筆写譜が発見された。この作品は1778年に作曲された後に紛失し記録上だけの存在だった「協奏交響曲K.Anh.9,K3 .297B」の編曲と考えられてきたが、ケッヘル第6版では偽作に分類されている。

 ケッヘル番号のついていない曲もある。
 1776年に書かれたと推定される交響曲ニ長調には、交響曲の通し番号もついていないが、ケッヘル番号もない。
 セレナード第7番「ハフナー」の4つの楽章を取り出して変更を施し、4楽章の交響曲にしたものである。

MozartK1Penson ところでK.1の作品は何かというと、「メヌエット ト長調」(1761または62)で、K6.では1eとなっている。
 また、第6版では1の番号を持つ作品は以下のようになっている。

 アンダンテ ハ長調K6.1a
 アレグロ ハ長調K6.1b
 アレグロ ヘ長調K6.1c
 メヌエット ヘ長調K6.1d
 メヌエット ト長調K.1(K6.1e)
 メヌエット ハ長調K6.1f
 
 これらの曲を、私はGuy Pensonのクラヴィコード演奏のCDで聴いている。
 モーツァルトの最初の一歩のメロディーが、微笑ましい。

 1991年の録音で、レーベルはブリリアント・クラシックス。
 CDは入手困難な状況だが、MP3のダウンロードができる。
  
    Klavierstcke & menuets, K. 1: Allegro in F Major, K. 1c

 

ヴェールの中の赤いシルエット

 いや、なんにもいやらしくないことですが……

 寒々しいホオズキ。

20141103Hoozuki1


    タヴナー:奇蹟のヴェール

 上のディスクはヨーヨ・マ盤。
 曲についてはこちらをどうぞ。 
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