黒い瞳、黒い瞳の、黒き瞳、黒木瞳
 若園課長の瞳-読みようによっては、“若園課長と深い関係がある瞳さんという女性”のことのようで、不道徳な香りがする-について書きながら、私は瞳の歌を口ずさんでいた。

 「黒い瞳」もしくは「黒い瞳の」というロシア民謡である。

 「黒い瞳」というと、かつて鈴木明子が演技で使っていた曲を思い浮かべる人もいるだろう。便宜上、この曲をクロッキーと呼ぶことにしよう。

 だが、私が口ずさんでいたのは中学のときの音楽の教科書に載っていた、とっても陰鬱で「ホントにあんた、心をとりこにされちまったの?その暗さじゃ好かれないんじゃない」ってな歌。
 こちらをクロッピーとしよう。

 手元にある北川剛編「ロシヤ民謡アルバム」(音楽之友社)という歌集がある。そのなかにクロッピーの楽譜が載っていて、以下の解説がある(原文のママ)。


 映画「大音楽会」の中で、ソヴェトの有名なメッツォ・ソプラノ歌手、マクサコーワがうたつてから一躍有名になつたロシア民謡です。日本で昔から愛唱されているロシヤのジプシー・ソング「黒き瞳」はあまりにも有名ですが、この「黒い瞳の」は、黒い瞳をした若者に恋をする可憐な乙女の切々たる愛情が、素朴な旋律の中にうたわれています。曲集の楽譜は女声三部合唱です。

RosiaAlbum

Kuroihitomino

  昭和30年代、ロシア民謡大流行

 引用した解説文では、“っ”であるはずのものが“つ”になっているが、それもそのはず、この本の第1刷が世に出たのは昭和34年5月15日なのだ。
 当時は小さな“っ”は使われていなかつたのだろう(私が持っているものは昭和52年6月20日発行の第11刷)。
 これだけまとまったロシア民謡集が出版された背景には、当時のうたごえ運動のニーズがあったためと思われる。


 音楽の教科書には確か「黒い瞳の」ではなく「黒い瞳」のタイトルで載っていたと記憶している。
 また、歌詞も2番か3番までしか載ってなかった。そりゃ、5番はダメでしょ、中学生には。


 上の解説文のなかで“あまりにも有名”と書かれている「黒き瞳」が、クロッキー。
 どんよりしたクロッピーとは性格を異にする、情熱的な歌だ。
 女優の名前と混同しないためか、クロッキーのことを「黒き瞳」と呼んでいる例を私は知らない。「黒い瞳」である。
 あまりに有名な「ロシヤ民謡アルバム」に、クロッキーは収められていない。ジプシー・ソングだからか?

 残念なことにクロッピーの演奏を聴いたことがない(授業で自分たちが歌っただけだ)。
 CDはあるのだろうが、検索してもクロッキーと区別がつきにくい。

 なのでってことはないが、せめてクロッキーが収められたCDを。


 バジャルキン指揮の赤星赤軍合唱団による「ロシア愛唱歌集」。

RussianFolkTELDEC

 1992年録音。テルデック。


   このCDの詳しい情報 【タワレコ】
   ヴォルガの舟歌~ロシア愛唱歌集

    

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