2013年08月20日

2013/8/13〜8/17 黒部・上ノ廊下

<日程>             photo
8/13(火) 土岐IC6:30発=扇沢駅11:30発=黒部ダム12:15 発ー平ノ渡場17:00発(10分間)ー奥黒部ヒュッテ19:50着(泊)
8/14(水) 奥黒部ヒュッテ8:00発ー広河原17:30着(泊)
8/15(木) 広河原8:00発ー赤牛沢手前20:00着(泊)
8/16(金) 赤牛沢手前8:10発ー薬師沢小屋14:30着(泊)
8/17(土) 薬師沢小屋5:10発ー太郎平小屋8:40着(朝食)ー折立11:30着 折立12:30発=有峰口14:10発=室堂=扇沢駅18:00着

RIMG0612<メンバー>森のクマさん、yokkoさん、sugiさん、kojikoji(記)
<装備>  8ミリ30m補助ロープ1本、6ミリ20m細引き1本、カム(1番以下の小さい物を使用)、2人用ツエルト1、1人用ツエルト1 他。

メンバーと天気予報によって、大荒井沢から黒部・上ノ廊下へと変更。

13(火)黒部ダムの放水時刻に居合わせ、大きな虹を見て心が和む。その後、黒部湖に沿って平ノ渡場まで延々と歩く。平らな道が長く感じ、4時間20分程かかった。臨時に出ているという最終便17:00発の渡し船に間に合い、10分間の乗船。降船後、さらに奥黒部ヒュッテまで2時間半を歩き、テント場に着く。その頃、周囲は就寝モード。ツエルトを張り、遅い夕食をとる。

14(水)踏み後をたどって入渓。水量と水流があるため、4人や2人で横並びになって徒渉。4人一緒に徒渉中、足がすくわれ流される。岩にぶつかったり流れに引き込まれたりして、互いのザックを持つ一方の手が離れる。それでも、一人が相手のザックをつかんでいるため、なんとか4人がつながった状態。流されながら大きな岩に足を踏ん張るなどして4人の一部が岩に引っかかり、一番端のsugiさんが先頭になって陸に上がる。早速、上ノ廊下の洗礼を受けた。その後は、クマさんやsugiさんがリードしてロープを張り、あとの3人がロープをつたって徒渉することが何度も何度も続いた。泳ぎもあった。リードする人には、補助ロープと細引きで三角形を作り、流されたら細引きを引っぱって陸に上げるようにした。ロープをつたって徒渉していると、若い男女のペアーが、2人で肩を組みスタスタと隣を歩いていった。東京の山岳会の人だそうで、口元のタル沢あたりだろうか、深いところも右岸の岩をさわりながら進んでいった。広河原に着。東京の2人がすでにタープを張ってくつろいでいた。我々も焚き火をして、冷たい体を温めながら夕食。アルコールを飲んだ後、yokkoさんの左足首に異変。どうも4人で流されたときに、足首をひねったらしい。「ギプスくん」や「六神丸」等で処置するも、触るだけで激痛が走り、とても歩ける状態ではない。東京の山岳会の2人の力を借りてへりを要請しようという話をして就寝。



15(木)昨日、広河原に着いた後や夜中に上の方でガサガサという音がしたが、朝になってクマさんが熊の足跡を発見。ゾーとした。それから、yokkoさんが「歩ける」と言う。足首まである沢靴を履いたらますます「歩ける」と言う。眼を疑ったが、本当に歩き始め、その日も、その次の日も、何事もなく歩ききった。なんという快復力。捻挫に冷たい水が効くといっても、あの状態からの復活は考えられない・・・。そして、この日も泳いだり岩をへつったり徒渉したりした。左岸に雪渓が出てきたあたりで巻き道を探したが見つからず、結局激流を徒渉。昨日同様、クマさんがルートファインディングをしながらリードをしたり、sugiさんがクマさんの指示のもと、果敢にリードをしたりした。前後にロープがあっても徒渉が難しい状態なのに、先頭を行くのは精神的にも肉体的にもかなりの負担がある。「すばらしい」と3人でsugiさんを讃える。濡れたロープを担いでいるため、体に水がついて一層体が冷える。低体温症を心配するくらい。いつも「女性のことばかり考えて」とからかわれている人物と果たして同一人物なのか・・・。場所が思い出せないが、途中で飲んだ小滝の水がものすごくおいしかった。水を感じさせないさらっとした水だった。暗くなってきたがビバークする適当な場所が見つからない。「ピカッ」と空が光るが雨はパラパラする程度。すると対岸斜め方向にライトの光がひとつ。それを目がけてまた冷たい川の中へ。渡ってさらに進むとツエルトがひと張り。途中でもお会いしたガイドさんと女性ペアー。赤牛沢の手前あたりか。近くに滝がゴーゴーとなっていた。雨で木々がしめって焚き火はできず、寒さに震えながらテント内で夕食。

16(金)朝起きると、水量が増えているよう。後日、薬師沢小屋で聞いたところによると、小屋の辺りでは15日に川の水が30〜40兢紊るくらいの大雨が降ったそう。我々の周りは夜も行動中も雨が降らず、ラッキーだった。この日は何度か徒渉をしながら立石、奇岩へと歩いた。「スゴの淵」と左岸の4m懸垂がどのあたりだったか記憶があいまい。左岸4mの懸垂をしたら大変なところは終了。クマさんが15年程前にしたという右岸の懸垂場所は見あたらなかった。C・B・A沢を過ぎ、薬師沢小屋着。下山が1、2日遅くなり、食料が乏しくなったことと、扇沢に戻るのに時間がかかるということで、薬師沢小屋に宿泊することにする。衛星電話を使って下山が遅れることをkboさんに連絡。小屋では先のガイドさんたちと会う。殆ど同じ行程をたどったよう。ガイドさんは「こんなに水の中に飛び込んだのは初めて」と言われた。やはり、水量・水流ともに激しかった。

17(土)前日に、ちまきのおにぎり弁当をもらう。薬師沢小屋を朝5時過ぎに出発し、太郎平小屋で朝食。あとは疲れた足を励ましながら折立まで下山。バス=電車=ケーブルカー=高原バス=トロリーバス=ロープウェイ=ケーブルカー=トロリーバスを乗り継いで扇沢の駐車場へ。帰ってくるのに時間とお金がかかった。また、未だかつて見たことのない程の青あざが足じゅうにあった。その多くは、最初に4人で流された時のものだと思う。

メンバーとお天気に恵まれて、無事、沢行終了。今回は水量・水流があったが一度も高巻きすることなく徒渉。「これでもか、これでもか」というくらい川の中に入って歩いたり泳いだりした。経験が乏しい私が今回思ったのは、「とにかく渡れ、歩け、登れ」ということ。時間が経てば寒くなるし、遅くなってみんなにも迷惑がかかるから。それから、「考えること」。3人が徒渉できても、私にはできないかもしれない。だから、ルートを真剣に自分で考えなければならない。沢はサバイバルだと思った。沢行を共にしてくださった皆さん、心配してくださった皆さん、どうもありがとうございました。





roterplatz at 01:13│Comments(2)clip!山域:北ア北部 | 沢登り

この記事へのコメント

1. Posted by sugi   2013年08月21日 20:24
5 自然の中では人間なんて無力だと恐ろしさも感じました。日に日に日程が延び、次第にサバイバルの様相になり4人で助け合い無事終了できた事は一生の思い出となりました。皆さん有難う。ゴミと思い出を持ち帰る事ができてよかった〜。
2. Posted by kbo   2013年08月22日 01:41
報告を読んでいて、パーティの結束力の強さを感じました。全員がリーダーを信頼し、泣き言やネガティブな思いを封じ、互いを信じまた助け合い、一致団結して困難な事態を打開していった様子が伝わります。
もしかしたら現場はそんなキレイごとばかりでは無かったかもしれないけれど、「泣けそうな位怖い場所」をクリアした後は、喜び合い称え合い、yokkoさんが書いていたように「笑いの絶えない沢旅」であったことが素晴らしいですね!このような難業の成功の裏には、メンタルの力が大きいのでしょう。

sugiさん「人生最大のピンチ」記録を大幅に塗り替えましたね!!自然の脅威の中、人間の存在の矮小さを痛感したからには、これからはきっと小さなことにはこだわらず「背中で語る大きな男」になって仲間を引っ張ってってくれるんだろうな〜、期待してまっせ(*^^*)

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