雇用促進税制 以前より、従業員を一定以上増やす企業について、法人税(または所得税)の税額控除の適用が受けられる雇用促進税制が設けられていますが、この制度は平成29年度まで延長されています。最近は従業員の積極的採用を行っている企業も多いことから、改めてこの制度についてとり上げましょう。
[概要]
 平成29年4月1日から平成30年3月31日までの期間内に始まるいずれかの事業年度(以下、「適用年度」という)(※1)において、雇用者増加数5人以上(中小企業は2人以上)、かつ雇用増加割合(※2)10%以上等の要件を満たす場合に、雇用増加数1人当たり40万円の税額控除(※3)が 受けられるという制度になります。
※1 個人事業主の場合は、平成29年1月1日から平成29年12月31日までの各暦年
※2 雇用増加割合=適用年度の雇用者増加数÷前事業年度末日の雇用者総数
※3 当期の法人税額の10%(中小企業は20%)が限度

[手続き]
 この制度の適用を受けるためには、まず雇用促進計画を事業年度開始後2ヶ月以内に、ハローワーク等に届け出る必要があります。つまり、個人事業主については2月末までに、平成29年4月1日より事業年度が始まる法人については5月末までに届け出をしなければなりません。

[事業主の要件]
  この制度の対象となるためには、以下の5つの要件を満たす必要があります。
青色申告書を提出する事業主であること
適用年度とその前事業年度に、事業主都合による離職者(※4)がいないこと
適用年度に雇用者(雇用保険一般被保険者)の数を5人以上(中小企業の場合は2人以上)、かつ10%以上増加させていること
適用年度における給与等の支給額が、比較給与等支給額(※5)以上で あること
風俗営業等を営む事業主ではないこと
※4 雇用保険一般被保険者および高年齢継続被保険者であった離職者が、雇用保険被保険者資格喪失届の喪失原因において「3 事業主の都合による離職」に該当する場合を指します。
※5 比較給与等支給額 = 前事業年度の給与等の支給額 + 前事業年度の給与等の支給額×雇用増加割合×30%

 平成27年度雇用促進計画の達成状況報告件数(速報値)によると、全都道府県の計画受付は30,556件で、達成受付は5,943件となっています。この制度の適用を受けるためには、事前に届出が必要のため、計画受付の件数はかなりの数となっています。

 国ではこの雇用促進税制のほかに、所得拡大促進税制、税制優遇措置(くるみん税制)といった制度を設けています。企業の取組みのなかで、これらの制度も活用していきたいものです。
参考リンク
厚生労働省「雇用促進税制」
http://www.mhlw.go.jp/bunya/roudouseisaku/koyousokushinzei.html
経済産業省「所得拡大促進税制」
http://www.meti.go.jp/policy/economy/jinzai/syotokukakudaisokushin/syotokukakudai.html
厚生労働省「平成27年度税制改正で、くるみん税制が改正・延長されました」
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000082765.html/

(福間みゆき)

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