自転車一方通行標識を見に行く

 さてこの間書いた通り、ぼちぼちと道路標識全種コンプリートを目指してみております。といっても、最近はあまり出歩けていないので、ペースはまるきり上がっていませんが。

 で、ネットでいろいろと情報を集めてみると、やはり道路標識は種類ごとに設置数に大きな差があることがわかります。たとえば、「自転車及び歩行者専用」(325の3)を除けば、自転車関連の標識は基本的にレアものが多いようです。たとえば一番基本的な「自転車専用」(325の2)でも、こちらのサイトでは5段階中☆3の評価です。まあ実際、河原の自転車道などでも歩行者が通れるところが多いですから、「自転車専用」の道はそうありません。

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「自転車及び歩行者専用」(325の3)と「自転車専用」(325の2)

 さらなるレア物標識としては、「自転車一方通行」があります。そんなもん聞いたことないぞという方が多いと思います。筆者もそうでした。これは2011年ごろから導入された標識らしいですが、いまだ設置例はごくわずかのようです。

 そのレア標識が、神奈川県相模原市と川崎市にあるということで、ちょいと行ってきました。相模原市の標識は、中央区中央1丁目から5丁目という、まさに街のど真ん中感溢れる場所に設置されたとのこと。駅を降りてしばらく南下し、国道16号を越えたあたりになります。
 
 その16号沿いの歩道には、先ほどややレアだと言ったばかりの「自転車専用」標識が怒涛の如く立ち並んでいます。自転車の街を全力でアピールしているかのようで、早くも期待感が高まります。

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 (※これはズームで撮ったので、圧縮効果によってやたらに並んでるように見えるだけで、実際にはこんなにアホな密度で標識が立ってるわけではありません)

 と、胸の高鳴りを抑えつつ現場に到着。桜並木をバックに、それは静かに佇んでいました。「自転車一方通行」(326の2-A)であります。普通の一方通行標識は青地に白矢印のシンプルなものですが、その矢印が短くなり、後ろに自転車のイラストが入っています。

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オオゥ!

 ようやく出会えたレア物件、ありがたく拝むべきでありましょうが、変な人と思われそうなのでやめておきました。4月にやってきたのも、桜を撮っているような顔で撮影すれば、変な人と思われなくて済むかと思ったからであったり。我ながら芸が細かいというか、気が小さいというかです。

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歩道の様子。

 道幅は十分あり、自転車もかなり多く走っています。この区間に、上下合わせて十数枚の標識が設置されていて、道路の反対側には走行方向に合わせて鏡像の標識が立てられています。きっちり仕事してますね。ちなみにこの標識の設置は2012年5月のことだそうで、静岡市葵区につづいて全国2例目であったとのこと。


 さてもう一ヶ所の川崎市の自転車一方通行はどうか。こちらは川崎駅付近、県道9号及び川崎市道に立てられています。設置は2012年11月とのこと。「自転車専用道路」との併設で、ご覧のとおり縦型の標識(326の2-B)です。相模原は全て横型、川崎は全て縦型とくっきり分かれました。

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自転車一方通行(326の2-A)

 下の写真でわかる通り、こちらは車道を削って自転車レーンが作られたようです。間違っても車が入ってこないようしっかりガードされている他、路面を青くペイントし、わかりやすくするなど工夫が凝らされています。

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 ここは、JRの高架をくぐる形の道で、急な下り坂の上にカーブがきつく、スピードが出過ぎて自転車同士の衝突死亡事故も起きていたとのことです。車道を削ってまで対策が打たれたのは、こういう背景があってのことでしょう。

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ガード下をくぐる自転車レーン。

 一方通行の出口には、進入禁止の標識及び蛍光色のプレート、「逆走禁止」の看板を林立させ、逆走防止に必死になっている感じです。

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 ただ、これだけやってさえ、やはり逆走している自転車もいました。反対側の店に入るためには大きく回り道をしなければならないので、正直言って面倒だということでしょう。ここで自転車交通の法規についてあれこれ論じる気はありませんが、定着のためには課題が多そうです。 

 というわけで制定から5年を経過した今も自転車一方通行レーンの普及は進んでおらず、今のところ標識の設置例は静岡・相模原・川崎の3ヶ所のみであるようです(他にもご存知でしたらご教示を)。 大きな状況の変化がない限り、「自転車一方通行」はまだしばらくは激レア標識の地位を保ちそうです。

平成27年度末に移管される国道(2)

ということで、平成27年度末をもって県管理へ移管される国道のまとめ、前回の続きです。

 ・国道41号高山国府バイパス現道


 川の東側を走る国道41号現道が降格し、高山国府トンネルを通るバイパスに一本化される模様。降格された道が何号になるかは見つけられませんでしたが、一部は県道89号に吸収でしょうか。 

  ・国道1号浜名バイパス現道


 太平洋ぎりぎりを走る浜名バイパスに国道1号が一本化され、東海道線と並走している現道が移管されます。静岡新聞の記事によれば、”浜松市西区の篠原インターチェンジ(IC)交差点から湖西市新居町の栄町交差点までの9・7キロは、浜松市と県が管理する国道301号に移管する。栄町交差点から大倉戸IC入口交差点(湖西市新居町)までの3・5キロは一般県道417号新居浜名線になる”とのこと。今まで表示はありませんでしたが、もともと篠原IC~栄町間は国道1号と301号の重複区間だったので、1号の指定解除で301号が浮かび上がってくる形です。

 ・国道42号紀宝バイパス現道


  三重~和歌山県境付近の国道42号は、トンネル経由の紀宝バイパス完成につき、現道が移管されるとのこと。見た感じ、県道35号に組み込まれることになりそうな塩梅です。

  ・国道8号塩津バイパス現道


 国道8号は、琵琶湖北端をかすめるところでやや狭くなり、異常気象時に通行規制がかかっていました。ここに塩津バイパスが開通し、8号は少しだけ琵琶湖の上を走る形になります。この現道も、平成27年度末で移管です。以前移管された、付近の旧国道8号は滋賀県道336号に変わっていますので、この区間も県道336号に組み込まれることでしょう。

 ・ 国道9号出雲バイパス現道


 ここは出雲市役所沿いの国道9号が県に移管され、北側のバイパスに一本化されます。ここは国道184号の起点が接しているところなので、渡橋中央交差点以東が国道184号へ、西側が県道28号か162号へ変更、といったところでしょうか。

  ・ 国道2号岡山バイパス現道


 岡山市内の旧国道2号は、以前から国道250号・県道21号その他に変更されていますが、なぜか新京橋西交差点~大供交差点の間だけ、国道2号として残されていました。事情はよくわかりませんが、共同溝の管理の都合か何かかもしれません。

 しかしこの区間も、平成27年度末をもって移管される模様です。大雲寺交差点を境に、国道250号と県道21号に組み込まれる形になるのでしょうか。もっともこの国道2号別線には、確か国道の表記は何もなかったと思いましたので、見た目上は何も変わりがないかもしれません。

  ・ 国道2号三原バイパス現道


 国道2号はもう一箇所、三原市役所沿いの現道が移管されます。こちらのブログによれば、国道185号・広島県道75号・広島県道344号に分割される模様。事前にこうして準備しておくのですね。というわけで、国道185号も終点が動くことになりそうです。

  ・ 国道54号可部バイパス現道


 広島市北部の国道54号も、東側の現道が移管。ここは南半分が国道191号、北半分が県道5号でしょうか?もしそうなると、島根・広島県道5号は、全国3位(たぶん)の長距離県道へ浮上するかと思います。

 (※追記)この区間、国道183号に変更になったとの情報をいただきました。

 ・国道57号犬飼バイパス現道


 ここは犬飼バイパス・犬飼千歳道路他と並走する、現道部分約25kmがまとめて県道へ降格します。番号はどうなるのかと調べていたら、大分合同新聞の記事に行き当たりました。「番号はそのまま 国道57号が県道に 地元の“愛着”に配慮」だそうで、この部分の国道57号はまとめて大分県道57号になるようです。

 たとえば東京都や神奈川県では、国道1号との混同を避けるため、都県道1号は欠番としています。他の県でもこうした配慮をしているケースが多いのですが、ここではあえて同じ番号をつけるということです。珍しいケースですが、混乱はないのでしょうか。大分県の2桁県道は1~56号までで、57号以降がちょうど欠番になっていたという偶然もあったようです。

 ・国道329号石川バイパス現道


 沖縄県の金武湾に面した国道329号も移管されます。さてここはどうなるのでしょうか。しっくりくる県道がないので、新しい県道番号が新設されるかもしれません。

 というわけで、降格区間が何号になるか予想したりというのも道ヲタの楽しみなわけです。3月31日から4月1日にかけては、移管される区間で工事やら標識つけかえがあるかもしれませんので、見に行ってみるのも一興ではないかと思います。

平成27年度末に移管される国道(1)

 さて年度末ということで、いろいろみなさま慌ただしいことと思います。国道業界では、この4月1日から全国で、いくつか主要国道の移管が行われる模様です。なんでも地方分権の流れに沿って、国土交通省管轄の国道を、県または政令指定都市の管理に移すのだそうで、当然番号の付け替えなど行なわれる予定です。

 対象になるのは、並行するバイパスが開通している国道の、現道区間であるようです。リストがこちらにありますので、そのうち平成27年度末に移管される主要な国道区間をまとめてみることとします。

  ・国道4号渋民バイパス現道(岩手県盛岡市)




 この左側の道路が、岩手県の管理に移るとのこと。県道何号になるとかの情報は見つけられませんでしたが、見た感じでは県道169号が延長される感じかもしれません。

 ・国道4号仙台バイパス現道(宮城県仙台市)


 地図左方の国道286号交点から勾当台公園前まで、仙台市の目抜き通りともいうべき東二番丁通りが、国道4号から286号へと変更になります。国道4号は、この東側を通る4号仙台バイパスに一本化されることになります。

 ・国道48号仙台西道路現道


 仙台市ではもう一本、国道48号も移管される模様です。勾当台公園から愛子付近までの現道(北側のうねった道)が降格され、仙台西道路(南側の国道48号)に一本化されます。この仙台西道路はなぜか中途半端な場所から始まっていますが、他の道を組み込んで、仙台市道路元標のある勾当台公園前につなぐようです。くわしくは新聞記事を。現道が県道に変わるか市道に変わるかはわかりませんが、地図で見た感じでは県道55号を延伸するのがしっくりきそうです。

 ・国道4号郡山バイパス現道
 郡山市も4号が2本並走していましたが、西側のバイパスに統一されます。東側の現道は、国道288号・福島県道296号・57号・17号に分割されることになるようです(福島県土木部資料、PDF)。


 一本で都合よく収まる道があればよいですが、あまりうまく当てはまるものがないため、付近の県道などに分割統治ということになったようです。なかなか難しいもんです。

 ・国道52号甲西バイパス現道


 これはかなり大規模な変更で、韮崎市から富士川町に至る約19kmの国道52号現道が降格し、西側のバイパス(中部横断道に並走する道)に一本化されます。こちらによれば、この現道区間は全て山梨県道42号へと変更になるようです。今まで山梨では、2桁県道は41号までしかなかったので、新規県道の指定ということでしょう。

 まだいくつかありますが、ここからは次回に。

国道イベント開催のお知らせ

 さとうです。みなさまどうもこんにちは。

さて来る3月11日(金)、書籍「国道者」発売記念イベントを行なうこととなりました。発売してから3ヶ月以上たって記念イベントをやるんかという声もあるでしょうが、まあそこは気にしない方向でお願いします。

 筆者一人でもぞもぞしゃべってもつまらんかなということで、今回は強力なゲストをお招きすることとなりました。 国道の歴史研究の第一人者・松波成行氏です(ウェブサイトこちら)。深い造詣と高いトーク能力を兼備した松波さんをお迎えすることで、筆者は大船に乗ったつもりになっております。

 場所は新宿区神楽坂の「la kagu」で、たいそうオサレな場所とのことです。そんな場所で国道の話などしてよいものかと思いますが、まあやってくれということなので全力でぶちかますことと致します。時間は19時より20時半までですので、大人の春の夜を満喫していただければ。

 チケットは2000円です。聞きに行ってやってもいいぜという奇特な方は、ぜひこちらより申し込みいただければと思います。また何か決まりましたら、こちらのブログあるいはツイッターなどで告知してまいります。

道路標識コンプリートを目指すことにした話

「道路標識コンプリートを目指してみようと思う」と告げたところ、妻の表情が大幅に曇った。夫のマニア癖がしばらく鳴りを潜めていたと思ったのに、久々にわけのわからないことを言い出した、と顔に大書してある。

「何それ……?何をするの?」
「道路の交通標識があるでしょ。あれを全種類撮影してみようと思った」
「どのくらいかかるの?」
「さあ。レア物もあるから、何年かかかるかもね」
「何種類くらいあるの?」
「まあ主要なものでこのくらいだな」

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ため息をつきつつ、妻は部屋を出て行った。アホな夫で申し訳ないなとは思う。

で、なんでこんなことを思い立ったかというと、次は道路標識の本を書こうかなと思ったからである。道路標識が好きな子供は結構いるが、これをマニア的な視点から取り上げた本はあまりなさそうだ。ということは、これは結構売れるのではないか。我ながら、実に単純かつ不純な動機である。

本を書くくらいなら、全種類この目で見るくらいでないと話にはなるまい。また、こうしていろいろ経巡っているうち、気づくことや見えてくるものもあるだろう、と思ったのであった。実際、よく見ると道路標識には細かなバリエーションがいろいろある。

たとえば「横断歩道あり」「落石注意」などいくつかの標識には、左右両バージョンある。筆者も、30万キロ以上走ってきながら、こんなことはまるで気に留めていなかった。ただ「見る」のではなく、意識を込めて「観る」と、世界は全く別物に変貌するのである。
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横断歩道(407-B)の標識

全種コンプを目指すと言っても、話はそう単純ではない。都道府県道標識を全部集めるわけにはいくまいし、現在はもう使われていない標識も数多い。そこらへんをどこまで追求するか、まあ集めつつ考えていくことにする。

上の一覧表にある標識だけでも、レアなものはたくさんある。たとえば「軌道敷内通行可」の標識は、路面電車の走っているところにしか存在しない。たぶん「安全地帯」もそうだろう。このへんは、意識して撮りに行かないとなかなか手に入らない。下の写真は東京の王子駅付近でゲットしたが、都内ではこのあたりだけにしかないのではと思う。

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軌道敷内通行可(402)

「道路工事中」などのように、一時的にしか設置されないものもあるし、「停止線」のように基本的に雪国にしかないものもある(雪で路面に引かれた停止線が見えなくなるため)。しかしなぜか、茨城県つくば市の国道354号には、この標識が設置されているところがある。今度ゲットしてこなければならない。

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停止線(406の2)

「自転車以外の軽車両通行止め」、通称「単独大八車」もなかなかのレア物だ。何しろ今や大八車などそこらにあるものではない。ところが下の標識は、東京の銀座に設置されている。歩行者天国になる道なので、屋台が入ってこないようにという意味合いなのだろうか。

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レア標識の一つ、「自転車以外の軽車両通行止め」(308)

その他、下の標識など筆者は見た記憶がないのだが、どこかにあるのだろうか?気づいていないだけで、案外ゴロゴロしているのかもしれないが。

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駐車シリーズ(327の10~12)

標識には、法規制の変化などによって新設されるものもあれば、時の流れで消えていくものもある。このへん、今後ゲットのたびにここで書いていくこととしよう。ひとまず今回は、佐藤がまたしょうもないことを始めたという報告だけしつつ、これまでである。
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