有機化学美術館・分館

HP有機化学美術館のブログ版。タイムリーな話題,短いテーマをこちらで取り上げます。

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書籍紹介

久しぶりのブログ更新です。最近は化学でないジャンルの、子供向けの本の翻訳という慣れない仕事をしており、なかなか大変であります。ちなみに、久しぶりのがっつり有機化学の単著も書き下ろし中でありますので、こちらもそのうち形になりましたら、またお知らせします。

てことで今回は夏休みということもあり、最近読んだ本の紹介などしてみます。

誰も教えてくれなかった実験ノートの書き方 (研究を成功させるための秘訣)
 野島高彦 著 化学同人


 WoodwardとDoeringによる歴史的なキニーネ全合成(1944年)の正当性について、21世紀になってから疑念が差し挟まれた時、当事者のDoeringは2005年に当時の実験ノートを確認して検証を行なったということがありました。ハーバードともなると60年以上も実験ノートを保管しているのだな、と驚いた記憶があります。

 このように、実験ノートは研究の正当性に関する重要な証拠ともなりえます。この実験ノートの書き方を丁寧に解説したのが本書です。実験ノートの書き方はジャンルによっても違いますし、最近では電子化されたものもあり、決定的なフォーマットというものはありません。そこで本書では、大枠としての実験ノートの書き方と、「こういうことはすべきではない」という解説に力点が置かれています。筆者も現役時代のことを思い出し、いろいろ反省しながら読み進めました。

 これまでにも実験ノートの書き方の指南書はなくもありませんでしたが、この本は野島先生らしく、研究の初心者にも理解できるよう(実はこれは非常に難しいことです)、非常に親切に丁寧に書かれています。また、画像の修正はどこまで許されるか、SNSに研究内容をどこまで書いてよいかなど、時代に即した実戦的なアドバイスが多いのも特色です。研究室に一冊常備し、長く読み継がれるべき本であると思います。


 ・化学探偵 Mr.キュリー 6
 喜多喜久 著 中央公論新社


 化学系読者にはおなじみの作家・喜多喜久氏による「Mr. キュリー」シリーズの6冊目となる本書は、初の長編となりました。キャラクターなどの解説もされていますので、これまでのシリーズを知らない読者でも、問題なく読み進めることができます。

 喜多氏はずっと現役研究者との二足のわらじで、製薬企業に籍を置きつつ執筆してこられたのですが、最近退職して専業の作家になられたとのことで、おめでとうございます。十分すぎるほどの実績があるとはいえ、勇気ある決断であったと思います。

 今回はかなりがっつりと有機化学、天然物全合成のお話で、一般読者がついてこられるかなと心配になるほどですが、そこらをきちんとわかりやすく伝えているのはさすがです。結局のところ、研究の現場を一番いきいきと、広く伝えることができるのは小説という形式なのかもと思えます。

 今回は、主人公沖野晴彦が、留学してきた天才少女エリーとともに「トーリタキセルA」という天然物合成に挑むという設定です。ただし、エリーはその合成ルートに違和感を抱き、それを追及していくうち……というストーリー展開になっています。

ToritaxelA
トーリタキセルA(架空の化合物)

 この化合物、筆者にとっても個人的に懐かしい骨格です。ただ天才少女ならずとも、生合成について
知っている人なら、ちょっと違和感を覚える構造でもあります。左側の側鎖部分、中央のタキサン骨格、右側の窒素を含む環と、それぞれ由来の異なる部分構造がつながった作りであり、いわばフランケンシュタインのような分子なのです。

 なんでこんな構造にしたんだろう……と読み進めると、それぞれ意味があることがわかってきて、なるほどね、と思わされます。また、作中で起こる事件も、実際にあった出来事がうまく作り変えられ、ストーリーに組み込まれています。化学に詳しい方なら、他にもいろいろな読み込み方ができると思います。

 今回は長編ということで、天才(ギフテッド)とは何かということ、研究における不正行為、ブラック研究室の問題など、さまざまなテーマが取り上げられています。いずれも一冊の本になりうるテーマであり、また別の本で取り上げてくれることを期待しています。

 
 Dr. STONE 1
 原作 稲垣理一郎,作画 Boichi


 少年ジャンプで面白そうなサイエンス系漫画が始まったと聞いて、手にとってみております。全人類は、ある日突然降り注いだ謎の光によって石化してしまう。それから3700年後、ようやく目覚めた主人公たちは、科学を武器に文明の「再起動」を目指す――とまあ、設定は少年漫画らしくぶっ飛んでいますが、「火星の人」のようなサバイバル物が好きな筆者には、なかなか堪えられない筋書きです。

 クオリティの方は、ストーリー、キャラクター造形、画力といずれもハイレベルで、読者を引き込む力は十分です。

”「科学ではわからないこともある」じゃねえ
わからねえことにルールを探すそのクッソ地味な努力を科学って呼んでるだけだ”


なんてセリフは、なかなかしびれさせるじゃありませんか。

 この手の作品は、科学的に全く正確な内容を目指していたら漫画にはならなくなるし、あまりに非現実的でも萎えるので、その間での手綱さばきが難しいわけですが、そこを今のところうまくこなして読ませる作品に仕立てており、今後の展開に期待大です。ただ、もし書店で探す場合には、「Dr. STONE」のロゴがえらく読み取りにくく、見落としやすいのでご注意を。

 他にも何冊かあるのですが、長くなったのでいったんこのへんで。

カーボンナノベルト合成成功!

先日来、ある化合物の合成成功がテレビのニュースなどで大きく取り上げられています。これは、有機合成関連では珍しいことでしょう。何度か本ブログでも取り上げさせていただいております、名古屋大学の伊丹健一郎教授・瀬川泰知特任准教授らのグループによる「カーボンナノベルト」の合成がそれです(論文)。

 この論文は、「Nature」と並んで科学雑誌の最高峰である「Science」に掲載されました。すなわち有機化学者や化学分野の研究者のみにとどまらず、広く科学者全体が知るべき大きなインパクトのある成果だと認められたということになります。ということで今回は、何がそんなに凄いのかという話を書いてみます。

 今回作り出されたカーボンナノベルトは、下のような化合物です。六角形のベンゼン環が12個連結し、環の形を成しています。
CNV
CNV2
カーボンナノベルト。斜め上及び上から見たところ

 確かに美しい構造ですが、世の中に、ベンゼン環がつながった化合物は山ほどありますし、環を作っているものもたくさんあります。たとえば下図のケクレンもそのひとつで、これは1978年に合成されました。同じベンゼン環12個がつながった分子でも、カーボンナノベルトはケクレンに比べて約40年分もの科学の進歩を必要とするほど難しかったわけです。

kekulene
ケクレン

 なぜそんなに違うのかといえば、カーボンナノベルトは平面でなく曲がっているからという一点に尽きます。ベンゼン環は硬い板のようなもので、なるべく平面であろうとするので、これを丸めて筒状にすることはえらく難儀なことです。また、曲がったベンゼン環は性質が変わるので、通常の平面的なベンゼン環化合物を作る手法が通用しないケースも増えます。

 しかし困ったことにというべきか、こうして曲げられて性質が変化したベンゼン環は、科学者にとって大変魅力的な存在なのです。たとえばカーボンナノチューブは、蜂の巣のようにつながった炭素が筒状に丸まった構造で、強靭さとユニークな電子的性質を併せ持つ素晴らしい材料です。しかし、この長さや太さを制御し、完全に望みのものを創り出すことはいまだ成功しておらず、科学者にとって大きな夢の一つとなっています。

 というわけで、よし俺がやってやろうじゃねえかと、多くの科学者がその合成に挑んできました。まずはカーボンナノチューブの薄い輪切りに当たる下図のような分子(シクロパラフェニレン、CPP)が標的となるわけですが、さまざまな合成手法の発達にもかかわらず、トライアルは全て失敗に終わってきました。しかし2008年からようやく、CPPの合成がいくつかのグループによって報告され、カーボンナノチューブの完全制御合成という夢が視野に入ってきました。

cyclacene
シクロパラフェニレン

 ここからカーボンナノチューブへと伸ばすトライアルも行なわれています(過去記事)。ただし、かなり径の揃ったものはできたものの、完全な制御には成功していません。ベンゼン環を結合一本でつなぎ合わせたCPPでは、カーボンナノチューブ合成の際の高熱に耐えられず、壊れたり構造が変化したりしてしまうためと考えられます。

 となれば、もっと丈夫な原料が必要です。考えられるのは、ベンゼン環を辺でつないだ化合物です。上記のカーボンナノベルトはそのひとつですし、下図のようなものも考えられます。実はこれらは、カーボンナノチューブ出現のはるか以前である60年ほど前から、化学者たちによって考えられてきた「夢の分子」でした。

 しかし前述した通り、ベンゼン環は曲がりにくい硬い板のようなものです。ベンゼン環が単結合でぐるりとつながったシクロパラフェニレンに比べて、下図のような化合物は全体にずっと硬いわけで、難易度も格段に上がります。というわけでこれら化合物は、古くから多くの化学者の挑戦を跳ね返してきました。伊丹教授も12年前からこれら化合物の合成を目指しており、さまざまなチャレンジを繰り返しています。
cyclacenecyclophenacene
シクラセン(左)とシクロフェナセン(右)

 ではどうすれば、曲がりにくい板から筒状の形を作れるか?CPPの合成で採用されたのは、いわば「やきもの法」でした。柔らかい粘土を練って輪の形に成形し、火で焼けば硬いリングができあがります。これと同様に、CPPを構成する環の一部を柔らかいシクロヘキサン環として大きな環を形成し、その後に酸化処理をすることで、硬いベンゼン環に変えるという作戦です(詳細はこちらのブログ参照)。

 これに対して、今回合成に成功したカーボンナノベルトは、いわば「木桶法」とでもいえるでしょうか。木桶は、大きな輪(たが)の中に細い木の板を並べ、締め付けて作ります。これと同じように、まずWittig反応を駆使してベンゼン環を6つ大きな輪につなぎ、そのベンゼン環同士の間に結合を作らせることで、新たな6つのベンゼン環を形成するという手法が採られました。

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カーボンナノベルト合成の最終段階(瀬川博士提供)

 瀬川博士によれば、この最終段階が最大の山場であったということです。一気に12ヶ所の結合を切り、6本の結合を作るわけですから、それだけでも大変なことです。しかし何より怖いのは、最後の目標となる化合物が全く未知である点です。

 こうした未知の化合物の合成では、目標とするものがどんな性質なのかはもちろん、どの程度に不安定なのか、さまざまな実験操作に耐えるものなのかわかりませんし、そもそもひずみが大きすぎてこの世に存在し得ない可能性もあります。他の化合物では問題なく進行する反応も、こうした骨格ではまるで通用しなかったりもします。山頂がどんなところか誰も知らない、そもそも山頂へ到達する道があるかどうかさえわからない登山に挑むようなもので、実験者には技術や知識はもちろん、精神力や忍耐力も大いに必要となります。

 この合成ルート自体も、これが最適だと最初からわかっていたわけではなく、20通り以上も試したルートのひとつだそうです。最終段階も、粘り強い検討の末に、ようやく見つけ出された条件でした。しかしこのルートでの合成が始まってからは、わずか10ヶ月でゴールに到達したそうですから、実験担当者の技術と集中力には驚きの一言しかありません。

 しかしある日、「いかにも」な雰囲気の赤い化合物が見えたのでこれを単離し、1H-NMRを測定すると、見事に目指すチャート(2本のシングレット)が得られました。ただし最終的な判定は、分子の形が完全に解明できる、X線結晶解析による他はありません。

 その解析結果の公開の様子がこちら。

 この動画は研究室のサイトに載せられ、かなりのアクセスと反響を集めたようです。研究者もアスリートやサラリーマン同様、目標に向かって走り、ある時は喜び、ある時は凹む人々だということが伝わったのではないでしょうか。

 テレビニュースなどで大きく取り上げられたのも、この映像があったことが大きそうに思います。めったにない素晴らしい瞬間は、こうして記録に残して外部と共有することが、これからもっと行なわれてもよさそうに思います。

*   *   *   *   *

 これは化学者たちの長年の夢が実った瞬間でもありますが、同時に新たなスタートでもあります。誰かが壁を越えると、それをきっかけに多くの競争者たちが後に続き、一気に新たな領域が切り拓かれることは、歴史上何度も繰り返されてきました。伊丹グループに合成の一番乗りこそ許したが、このまま独走はさせんぞと気勢を上げている研究者は、国内外に数多くいるはずです。

 その勢いで、今後新たなカーボンナノベルトの類縁体や新合成法が続々と報告され、性質が解明されていくことになるでしょう。カーボンナノチューブの制御合成という夢はもちろん真っ先に追求されることでしょうが、その他にも思わぬ応用や意外な展開がたくさん出てくるものと思います。今後繰り広げられるであろう研究者の協力と競争の数々、そして素晴らしい新物質の登場に、筆者として大いに期待したいところです。

元素の本

 昨年末に113番元素ニホニウムの名称が決定したことなどもあり、元素に関連する本の出版が相次いでいます。大きな書店ではこうした本がまとめて並べられ、ちょっとした元素本フェア状態になっていたりします。

 実は筆者自身も最近、2冊ばかりの元素本に関わっておりますので、ここでご紹介しましょう。1冊目は「元素周期表パーフェクトガイド〜 元素でできたこの世界が手に取るようにわかる」(誠文堂新光社)で、筆者は付録ポスターと一部の章を担当しております。元が「子供の科学」編集部の企画ですので、カラーページも多く、読みやすい仕上がりになっています。それでいて元素の生成過程の最新学説や、ニホニウムの生みの親である森田浩介博士のインタビューなど、本格的な記事も満載です。子供さんなどと一緒に読むのに最適の本と思いますので、ぜひご覧ください。



 もう一冊は、「元素をめぐる美と驚き──アステカの黄金からゴッホの絵具まで」(ヒュー・オールダシー=ウィリアムズ著、早川書房)です。2012年にハードカバーとして発売された本が、上下2冊に分けて文庫化され、筆者は解説文を書いております。

 こちらは先ほどの本よりハードですが、元素の現物を収集するのがライフワークという、筋金入りの元素オタクである著書が書き下ろしているだけあり、驚くようなエピソード満載の本です。こういう本を見ると、やはりあちらの科学書は層が厚く、なかなか太刀打ちできないなという気分にさせられます。授業で学生さんに話すネタの宝庫として、活躍すること請け合いの本です。

 

 ということで、書店で見かけたら、手にとっていただければ幸いです。

新たなサルフラワー

 筆者は根がマニアであるので、たとえば2種類の元素だけでどういう化合物が作られているか調べたりするのが好きです。で、以前に東京化成さんのサイトの「化学よもやま話」にて、このへんを書いたことがあります。硫黄と炭素から成る化合物は結構な数があり、とりあえず思いつく一硫化炭素、二硫化炭素、亜硫化炭素(S=C=C=C=S)の他、いくつかの環状化合物が作られています。

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環状の硫化炭素類の例

 そして2006年には、「サルフラワー」と名づけられた新顔の硫化炭素(C16S8)が登場しました(論文)。チオフェンが8つ環を作ったような構造で、名称は「sulfur」(硫黄)+「flower」(花)から来ています。

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サルフラワー

 合成はどうやっているかというと、環状のチオフェン4量体に塩基を作用させ、生じたアニオンに硫黄を付加させます。これを真空下熱分解させてサルフラワーとしています。

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サルフラワーの合成(Wikipediaより)

 そして最近、「新世代のサルフラワー」と銘打った論文が登場しました。K. Muellen及びX. Fengらによるもので、コロネン骨格を硫黄が取り囲んだようなC24S12構造の化合物です。

Sulflower2

 初代サルフラワーに負けず劣らずの美しい分子です。まあ実のところ、サルフラワーとは構造的関連性は低いので、「Sulsnow」とかにしておいてもよかったんではという気はしますが。大きなお世話ですね、はい。

 合成法はどうしているかというと、まずコロネンを全力で塩素化してペルクロロコロネンとし、ここにベンジルメルカプタンと水素化ナトリウムを作用させて置換します。リチウムと液体アンモニアによるBirch還元でベンジル基をまとめて切り飛ばし、最後に過酸化水素でジスルフィドへと酸化して目的の化合物を得ています。書いてしまえば簡単そうですが、12箇所全部をきっちり反応させる条件など、いろいろと苦労があったのではと思われます。

 筆者のような物好きが眺めている分には「おー、かっこいいなあ」でよいわけですが、今の御時世「面白いもんができました」だけでは通りませんので、きっちり物性も調べられ、電池の電極への応用もなされています。合成法は応用がききそうですので、今後他の多環式芳香族炭化水素にも適用されていくのではと思います。

 一方の本家サルフラワーの方は、合成から11年が過ぎたものの、新たな類縁体はなかなか出てきていないようです。理論計算によれば、チオフェン単位が9個の時に一番安定になり、7個以下では平面から外れて王冠状になると見られています。単純に考えれば下のような合成ルートが浮かびますが、まあこれでできるなら誰も苦労はしてないんでしょうね。

[6]sulflower

[9]sulflower

 チオフェン環が互い違いにつながった下のような化合物も面白そうですが、これはさらに合成難易度が高そうです。実現はいつになるかわかりませんが、ちょっと誰かチャレンジしてくれないかなー(チラッチラッ)とか思う次第であります。

thiacyclacene

人工知能のこと

 昨年3月、Google傘下の企業が開発した人工知能「AlphaGo」が、世界トップクラスの囲碁棋士イ・セドル九段(韓国)を4−1で降し、世界に衝撃を与えたことは記憶に新しいと思います。筆者も囲碁が趣味でアマ4段くらいは打ちますので、なりゆきを興味深く見守っておりました。

 そして昨年末、また動きがありました。ウェブの囲碁対戦サイトに「GodMoves(神の一手)」、「刑天」「Master」と名乗る謎の打ち手が登場、トッププロを破る実力を見せつけて、世界中がその正体探しに躍起になるという、リアル「ヒカルの碁」状態になったのです。その打ち筋や、考慮時間のあまりの短さからして、これらはいずれも幽霊ならぬ人工知能(AI)であろうというのが大方の推測でした。

 このうち「Master」に関しては、「AlphaGo」の進化バージョンであることが最近明らかにされました。しかしこのMasterの実力たるや、世界のトップ棋士に対してなんと60戦全勝の成績を収めたといいますから、もはや人類は完全にぶっちぎられてしまったとしかいいようがありません。世界ランキング1位の柯潔九段や、日本の六冠王井山裕太棋聖が、二子かもしかすると三子のハンデをつけねば勝負にならないというのはちょっと信じられないのですが、現実はすでにそこまで進んでいるようです。

 囲碁というゲームが、人類がコンピュータに勝てる最後の盤上競技として残っていたのは、「感覚」による部分が大きいゲームであったからです。「正確に先は読み切れないが、とりあえずこのあたりに打っておくしかない」とか、「このラインまでは踏み込んでも大丈夫だろう」といった、目分量や勘が重要なゲームであり、この部分はコンピュータの苦手とするところでした。

 しかし2016年に登場したAlphaGoは、「深層学習」という手法により、この感覚的な部分で人間を上回ることに成功しました。今まで人類が何千年の研究を積み重ね、こういう手はありえないと思っていた手をAIは連発し、トッププロを撃破してしまいました。そのあまりに異質な打ち筋に、筆者などなんだか足元の地面が崩されるような、原初的な恐怖に近い感情を感じたものです。

 その後、プロ棋士の意見など見ていると、どうやら人類は囲碁というゲームを、実際よりずっと狭く捉えていたのではないか、ということのようです。AIは、人間が碁を勉強するときのように、定石を覚えたり、攻めや守りといった概念を理解したりということはせず、全く別のアプローチで進化しました。さらに自己対戦によって研鑽を重ね、新たな手法をクリエイトする段階にまで至ったのです。


 当然ながら、AIは囲碁だけでなく、今後いろいろな分野に進出してくることになります。サイエンスの世界は、最も大きく影響を受けることでしょう。莫大な利益につながる製薬産業の分野が、いの一番にターゲットになることは間違いなく、すでにその動きも始まっています。

 具体的にAIがどのようなアプローチで創薬に関わるかは、素人の筆者には想像がつきません。今のコンピュータはタンパク質の構造に適合させる形でドラッグデザインをしますが、AIはたとえば過去の特許データだけをもとにブラッシュアップして化合物をデザインするとか、まったく違ったアプローチをとるのだろうと思います。副作用や代謝生成物の予測など、現状では難しいこともAIはやってのけるのかもしれません。

 囲碁の名人を打ち負かすのと、画期的な医薬を設計するのとどっちが難しいか、単純に比較はできないでしょうが、莫大な資金と頭脳がこれから投じられるであろうことを思えば、そう遠くない将来にAI創薬も実現することでしょう。世界の製薬企業がGoogleにまとめてひれ伏するような日さえ、来ないとも限りません。

 となれば、AIは有機半導体やら触媒のデザインにも応用されていくでしょうし、新反応を新しく創出するようなことも行なわれるでしょう。現在の我々がまったく想像もしないような元素を用いた、どうしてこの構造が有効なのかと思うような機能性化合物が、たくさん登場するのではないでしょうか。おそらく数年のうちに、こうした論文が学会誌をにぎわすようになるのではと思います。

 そうなった時、サイエンスはどうなるのか――現在の棋士たちが感じているように、科学者たちは「我々はサイエンスというものを間違えて、あるいはずいぶん狭く捉えていた」と思うのかもしれません。ずいぶんと科学に対する考え方の転換を迫られることになるのでは、と思えます。

 すでに囲碁界では、棋士たちがAlphaGoの打ち筋に学び始め、「AIっぽい手」が流行しています。AIの考えていることのすべてはわからないにせよ、何とかそのエッセンスを取り込み、実力の向上に役立てようとしています。たぶん人類の打ち方も、今後数年で大きく変わっていくことでしょう。

 科学の世界でも同様に、AIによって考え方や手法が大きく進歩するところは多いでしょうが、AIが出した答えの解釈に四苦八苦したり、正しいかどうか検証のしようがないといった状況も出てくるでしょう。結局「なんでかはわからないけど、AI様がそうおっしゃっているからそうしよう」となってしまわないか、そうした先にいったい何が待っているのか、いろいろと思うところの多い新年であります。

連載記事など

 さて最近は雑誌及びウェブであちこち連載を持たせていただいております。てことで、このへんで一度まとめておくといたします。

 「月刊文藝春秋」では、「数字の科学」と第する連載をしております。化学に限らずサイエンス全般、毎回テーマとなる数字を取り上げ、書いているエッセイです。今月は第9惑星であった冥王星について書きました。

 「新潮45」誌では、最近「謎解きナンバリング」と題する連載を始めました。電話番号、郵便番号、背番号などなど、身の回りに溢れる「番号」の謎に迫っていくという、大変マニアな連載です。実際、各種の番号はいつ始まり、どういう順番でつけられていったのか、調べるといろいろ不思議があるのです。

 「現代化学」では、現在筆者が広報を務めている新学術領域「π造形科学」に所属する研究者へのインタビュー記事を連載しています。芳香族化合物をキーワードとして集まった各ジャンルの研究者のお話、筆者自身大変勉強になっています。

 ウェブ上では、薬剤師向けサイト「薬+読」にて「薬にまつわるエトセトラ」を連載しており、この間26回目が掲載されました。医薬に関連する話題を、さまざまな角度から取り上げております。

 「KENKO JIMAN」というヘルスケア情報サイトでは、「佐藤健太郎の健康と化学のこぼれ話」というタイトルで、化学・薬学の面から見た健康情報について書いています。こちらは3回めが掲載されたところです。

 学生向けメディア「SCIENCE SHIFT」では、製薬企業の研究所とはどのようなところか紹介する連載が始まりました。研究職に限らず、医薬品業界を目指すみなさんは、読んで損はないのではと思います。

 東京化成の季刊誌「TCIメール」では、「化学よもやま話」のコーナーで「身近な元素の話」をテーマに連載を続けています。ウェブでも読めますし、研究室などに冊子として配られているものでも読めると思いますので、ぜひ眺めてやってください。

 新潮社のサイト「Webでも考える人」では、「世界史を変えた新素材」を連載しています。”「炭素史観」とも言うべき斬新な視点から人類の歴史を描き直して話題になった『炭素文明論』の待望の続編! 世界史を変えた12の新素材について、化学的視点と文明史的視点を織り交ぜながら叙述する”なんだそうです。こちらはいずれ加筆し、一冊にまとまる予定です。

 このような次第であちこち書いておりますので、興味のある方はチェックいただければと思います。ではでは。

【朗報】HGS分子構造模型復活!

 さとうです。いろいろ忙しく、長いこと更新をさぼってしまいました。生存確認とリハビリを兼ねて、軽く書いてみるといたします。

 最近は分子のモデリングも、コンピュータ上で手軽にできるようになりました。とはいえ、やはり分子構造を深く理解するには、実物の分子模型を手に取っていじくり回すのが一番と思います。特に有機化学を学ぶ学生さんなどには、異性体やらコンホメーションやらの概念を理解するために、何より適しています。筆者自身も、学生時代にHGS分子構造模型の有機化学セットを購入し、四半世紀を経た現在も手元に置いて愛用しています。


アマゾンではプレミアがついてしまっている模様。

 しかし昨年12月、このHGS分子模型が製造中止という発表があり、化学業界に衝撃が走りました(ケムステさん記事)。製造元であった日ノ本合成樹脂製作所が、業務を停止したためとのことです。他社の分子模型やモデリングソフトに押されたのかもしれませんが、あの使用感はちょっと他のモデルとは異なるものがあり、販売停止は非常に残念なところではありました。

 しかし、筆者のところに入った情報によりますと、ようやく代理の製造工場が確保できたので、HGSモデルの販売を再開することになったとのことです。今のところは入門用のA型セット、研究用のB型セット、実習用のC型セット、学生用セットの4種に限られ、部品注文などはできないとのことですが、化学に携わる人には間違いなく朗報でしょう。

 販売再開は2017年3月からとのことです。ただし製造は年1回きりの予定ということですので、まとまった量が必要といった場合は、早めに予約したほうがよさそうです。問い合わせは丸善出版株式会社書籍営業部(Tel:03-3512-3256)までどうぞ。

 ということでまた。

セスキ、セスタ、その次は?

長いこと化学の世界で生きていますと、専門用語には敏感になります。町中の、思わぬところで化学用語を見かけると、ぱっと目がそちらに行ってしまいます。先日は、「バフンウニ」を「ハフニウム」と見間違え、ああ職業病だなと感じた次第です。

 昨日は100円ショップで、「セスキ」と書かれた袋に思わず目を奪われてしまいました。こんなやつです。

 「セスキ」(sesqui-)とはラテン語に由来する接頭語で、「1.5」を意味します。たとえば複葉機(biplane)のうち、下の翼が半分くらいのサイズのもの、つまり1枚半の翼を持った飛行機を「sesquiplane」と呼んだりするそうです。
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セスキプレーン

 化学の世界でもちょくちょくこの言葉が使われます。「sesquioxide」は、ある元素と酸素が2:3の割合で結びついた化合物を指し、酸化アルミニウムAl2O3などがその例に当たります。以前「ヤヌスキューブ」を紹介した記事を書きましたが、この基本骨格となっている立方体はケイ素8個と酸素12個から成っているため、「シルセスキオキサン」と名づけられています(「sil」(ケイ素)+「sesqui」(1.5倍)+「oxane」(酸素))。

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シルセスキオキサン骨格を持ったヤヌスキューブ

 上に出てきた「セスキ炭酸ソーダ」は、炭酸ナトリウム(Na2CO3)と炭酸水素ナトリウム(NaHCO3)の複塩のことで、いわばNa1.5H0.5CO3という組成を持ちます。このため「セスキ」という接頭語が採られたのです。

 最も知られた「セスキ」の用例は、「セスキテルペン」という言葉でしょう。テルペンとは植物などが生産する一群の炭化水素のことで、当初炭素10個を持ったもの、20個を持ったものが見つかりました。このため、炭素10個が単位になっているとみなされ、前者は「モノテルペン」、後者は「ジテルペン」と命名されました。

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モノテルペンの例リモネン(左)と、ジテルペンの例ビタミンA

 ところがややこしいことに、後になって炭素15個のテルペンが見つかってしまったのです。実はテルペン類は、炭素5個のユニットである「イソプレン」が単位となってできた化合物群だったのでした。というわけでやむをえず、1.5を意味する「セスキ」という接頭語を引っ張り出すはめになったというわけです。

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セスキテルペンの例、ペリプラノン(ゴキブリフェロモン)

 ちなみに、さらに後に炭素25個と30個のテルペンも見つかってきています。25個のものは「セスタテルペン」(sesterterpene)、30個のものは「トリテルペン」(triterpene)と名づけられています。

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セスタテルペンの例・レチゲラニン酸

 ということは、炭素数35個のテルペンなんてものもあったりしないんだろうか――と思って調べてみたら、やはりあるようです。3.5という意味の接頭語もちゃんとあるようで、セスクァルテルペン(sesquarterpene)というのだそうです。

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セスクァルテルペンの一例

 1.5はまだしも、2.5とか3.5なんて接頭語がよくあったもんだなあと思ってしまいます。語源的にはそれぞれ「2番めの半分(semi)」「3番目の半分」「4番目の半分」といった意味合いのようで、やはりラテン語は奥が深いです。

 ということで筆者は、娘が2歳半になったとき「セスタ誕生日だね!」とか言って妻に怪訝な顔をされたりしたわけですが、みなさまも日常生活の中でぜひこの知識を役立てていただきたいと思います。立たないか。立ちませんね。

 というようなことでまた。

新刊「医薬品とノーベル賞」

 さとうです。夏は引っ越しやら何やらでなかなか更新に手が回りませんでした。申し訳ありません。

 更新できなかった理由のひとつは、書籍の作業の追い込みがあったからでもあります。角川新書より、すでに発売となって書店に並んでおります。タイトルは「医薬品とノーベル賞 がん治療薬は受賞できるのか?」で、表紙はこちらになっております。

kadoshin_cov&obi_医薬品

 ご覧の通り、帯にドーンとブラック・ジャックが登場しております。漫画の神様の代表作とのコラボ、ありがたいやらもったいないやらです。

 なぜブラック・ジャックが出てくるかといいますと、コミックス第20巻に収録された「きたるべきチャンス」という話に、次のようなセリフが出てくるからです。

ものの本によれば カゼ みずむし ガン この三つのうちどれか一つでも完全に治す方法を発見した人は まちがいなくノーベル医学賞を取れるという……

 水虫の薬でノーベル賞を取れるの?と思いますが、この話をまじめに考えてみるところから始まり、ノーベル賞という切り口から医薬品というものに迫ってみようという内容です。ノーベル賞有力ともいわれる話題の抗がん剤、それら抗がん剤を中心とした異常なまでの薬価高騰の問題、2015年の大村智博士らの受賞の意義は何だったのか――といったところを考えていく内容となっております。

 今や医薬・医療の進歩は、一般の人々一人ひとりに至るまで、「人間は、どこまでどのように生きるべきか」という大問題を突きつけるものになっていると思えます。この本が、そのあたりを考える一助になればと思っています。

 というわけで、書店で見かけましたら手に取ってみていただければ幸いです。

多芸な分子・メチレンブルー

 ずいぶんまともな更新をしておらず、ブログの書き方を一瞬忘れてしまいました。ずっと次回作の執筆に集中しておりましたもので申し訳ありません。医薬関係の本で、9月発売の予定です。いろいろ決まりましたらまたこちらでお知らせいたします。

 さて本題。「天は二物を与えず」という言葉があります、しかし実際には三物も四物も与えられた人間は結構いるもので、イケメンで人当たりもよく、研究者としても優秀という人を筆者は何人か知っております。あれは何なのでしょうね、一体。

 これは化合物の世界でも同じことのようで、たいていの化合物にはあまり特別な機能もなく、何かひとつ使い道があればいい方です。しかし、中には3つも4つもの優れた機能を兼ね備えた、化合物界の福山雅治みたいなものもやはり存在しています。そのひとつが、メチレンブルーという化合物です。

 メチレンブルーは下のように、窒素(青)とイオウ(黄色)を含む6員環にベンゼンが2つ縮環した、フェノチアジンと呼ばれる骨格を持ちます。全体が陽イオンとなっており、多くの場合塩化物イオンが対イオンとなっています。

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メチレンブルー

 この化合物、実験室でも様々な用途に用いられます。たとえば生物学分野では、細胞核を染めて観察するための染色液として用いられます。また、水溶液中で還元剤が存在すると、還元を受けて無色のロイコメチレンブルー(下図右)へと変化するため、酸化還元指示薬としてもよく用いられます。

redox
メチレンブルー(左)の酸化還元

 化学実験においては、光増感剤として用いられます。メチレンブルーに光を当てるとそのエネルギーを吸収し、それを酸素分子に渡して一重項酸素に変えます。一重項酸素は反応性が高く、酸化反応などに用いうるため、メチレンブルーは有用な試薬のひとつです。

 この性質は、身近なところで利用されます。前述のようにメチレンブルーは酸素を活性酸素に変えるため、殺菌効果を持つのです。金魚が白点病などにかかった際、青い薬を水槽に入れて治療を行なった経験をお持ちの方も多いと思いますが、あれがメチレンブルーなのです。

観賞魚用の薬であるメチレンブルー

 人間への治療薬に使われることもあります。血液中のヘモグロビンに含まれる鉄イオンは通常2価ですが、これが何らかの原因で一部3価になってしまうことがあります。この状態の鉄は酸素に結合できず、血液の酸素運搬能力が落ちるので、各臓器が酸素欠乏に陥ります。これがメトヘモグロビン血症です。ここにメチレンブルーを投与すると、Fe3+がFe2+に還元され、血液は酸素運搬能力を取り戻します。

 メチレンブルーは、かつてマラリア治療薬としても用いられた時代があります。1891年ごろ、化学療法の開祖であるパウル・エールリッヒは、メチレンブルーがマラリア原虫を選択的に染めることに気づきました。ということは、この染料がマラリア原虫にダメージを与えることもできるのでは、と考えたのです。このため、メチレンブルーは完全人工合成による最古の医薬品と呼ばれることもあります。

Ehrlich
パウル・エールリッヒ

 その後、クロロキンなどの登場により、メチレンブルーはマラリア治療には使われなくなっていましたが、近年また治療薬として見直されつつあるということです。クロロキンなどに耐性のあるマラリア原虫が増えたこと、安価なメチレンブルーは途上国でも扱いやすいことなどが背景にあります。


 さらに最近、メチレンブルーが「頭のよくなる薬」になりうるという記事が「Wired」に掲載され、話題となりました(こちら。元論文はこちら)。筆者の専門外ですので全部はわかりませんが、要するにメチレンブルーを健康な被験者に投与し、fMRIという装置で脳内の血流を調べているようです。結果、「メチレンブルーは島皮質と呼ばれる脳の領域の反応を増加させた。この領域は脳の深い部分にあり、感情の働きに関与している。さらに、記憶の処理をコントロールする前頭前皮質、知覚情報の処理を行う頭頂葉、視覚情報処理の中枢である後頭皮質といった、短期記憶を取り出す際に働く部位の反応も(メチレンブルーによって)高められることが示された。」(Wiredの記事より)とのことです。

 といっても、メチレンブルーに記憶増強効果があることは、30年も前から動物実験で示されており、人間での実験もなされています。今回の実験はそのメカニズム解明を目指したものですので、「頭がよくなる薬が見つかる」という題名は少々問題ありかと思います。また、これで「頭がよくなった」とはとても言えず、せいぜい認知症などの改善に、将来つながるかもしれない糸口がひとつ見えてきた、というところかと思います。

 むろん、メチレンブルーの作用メカニズムはまだ全く未解明ですし、将来の影響など詳しいことはまだわかっていません(おしっこや白目が青くなり、大変不気味な見た目になることはわかっています)。間違っても、ペットショップでメチレンブルーを買ってきて、テスト前に飲んでみるなどといったことのないようお願いします。

 それにしても、最古の合成医薬であるメチレンブルーに、こうした作用が見つかってくるというのは面白いものです。身近な物質も、よく調べればまだまだ未知の機能が眠っているのかもしれません。
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