先日来予告しておりましたサイエンスアゴラ、無事終了いたしました。根岸先生と時間がもろかぶりという話があったんですが、幸いにもうまいことずれてくれまして、筆者もお話を伺うことができました。このままいくと自分のところには客が3人くらいしか来ないんじゃなかろうかと心配しておりましたが、実際には50名近くの人に来ていただいたようでありがたい限りです。会場ではツイッターで内容を中継(tsudaる、というやつですね)いただいていた方までおられたようでありました。

全くこの分野は初めてという人から、専門に研究している人たちまで曲想もいろいろであったのでなかなか話し方が難しいところではありましたが、一応無事にこなせたかと思います。お世話になりました本間先生、スタッフのみなさま、ご来館いただきましたみなさまに感謝いたします。
Slide
使用したスライドの一枚


終了後、ホールを移動して根岸先生のお話に。成田空港から直行で来られたばかりというのに、疲れを感じさせない明晰かつエネルギッシュな語り口はさすがでした。話の主旨は次の通り。

・人生の主目的は「Happiness」。幸福に生きること。
・それには健康・家族・仕事・趣味の4つが不可欠ではないか。
・「仕事」と「趣味」を融合させられれば何より幸せだろう。
・この100年ほどの間に生きた人の数は1010程度、ノーベル賞受賞者は103オーダー。ノーベル賞を取れる確率は1/107程度ということになる。
・一見宝くじより率が悪いが、これを10×10×10×……と考え、10倍ずつ確率を上げていくことはできるだろう。
・自分にもいくつか「確率を上げる」機会があったが、中でもやはりアメリカに渡って視野が広がったこと、よき師に出会ったことは大きかった。
・日本は居心地のよい国ではあるが、ぜひ世界に出て戦ってほしい。英語などはブロークンでよい。舞台はもはや日本ではなく、世界である。

・昔の有機化学ではせいぜい数種類の元素だけしか使われていなかった。自分は遷移金属を使うことを目指した。
・遷移金属でも使えるのはせいぜい60種だが、それらをうまく組み合わせれば60×60で3600種類の可能性を引き出せる。亜鉛とパラジウムを組み合わせた根岸カップリングもそうだし、その後の研究もその考えでやってきた。
・有機合成は難しすぎる。もっと簡単にしたいという思いで取り組み始め、今でもそれは変わっていない。道半ばだが、まだまだ化学に取り組んでいきたい。

ということで、やはり成功する人の思考法というのはこうなのだなと思った次第でありました。元気の出る講演で、こういうところを自分も目指さねばなと思った次第です。

てなことで、今後もこうして頑張りたいと思いますのでどうぞよろしく。お世話になったみなさま、どうもありがとうございました。