日本はこれからどんどん外国人を受け入れる方針を取るようだ。日本の人手不足問題は急速な景気回復により深刻となっている。少子化対策で昭和の頃のような「産めよ増やせよ」では、今日日、フェミニズムから男尊女卑だなんだと叩かれるから、国会議員も経済界の重鎮も慎重になる。
そんな中、手軽かつ、すぐに、そして安く使えるとして外国人材の活用が期待されている。
もちろん反対論者も多い。特に、一部の保守は1)外国人の受け入れによって、労働市場の需要と供給のアンバランス化により賃金上昇が抑えられてしまう2)外国人の受け入れによって治安が悪化する
この2つの「正論」で受け入れ派を批判している。

これに対し、外国人受け入れ容認派は日本が抱える都市部地方論を打ち出している。
内容はこうだ。「地方からたくさんの人を受け入れた東京は経済が発達したが、人材がいなくなった地方は経済は衰退した。地方から人を大量に受け入れた都市部は治安が悪化したが、それ以上に経済が発達したメリットの方が大きい」という理論である。
確かに、渋谷をみると、日本全国から若者がやってきた結果乱闘騒ぎやハロウィンなどのイベントの度に逮捕者が出るようになったが、新しいベンチャー企業が出現し日本を代表する起業の街になった。

要するに、人材受け入れにはメリットとデメリットがあるのである。
日本はこれから、全国の東京化を目指す(全国での経済成長を目指す)という訳である。
既に、地方の安い人件費では日本人の若者には魅力が無く、どんどん若者が都市部に出て行ってしまってる現状がある。地方の経済を維持するためには、どうしても外国人受け入れの拡大が必要となるのだ。
そしてこの外国人材の受け入れ拡大は、これまでの消極的な外国人受け入れから積極的な外国人受け入れへ、政策が大きく変わっていくことになる。
なぜならば、今回打ち出された方針は、農業や漁業などの地方中心型産業、介護、建設、いろいろな職種で拡大するからである。
派遣が当初、高度専門職種にしか認められていなかったものが事務などの単純労働にも広がったように、外国人材の活用も高度人材から単純労働へ広がるのだ。

日本はこれから新しい時代を迎えることになる。
受け入れ上限も定めてなく、大量に外国人材が入ってくることになるのだ。良いか悪いかは別として(前述したようにメリットデメリットがある)日本社会が大きく変わる一歩を踏み出したのは間違いない。

出入国管理法改正の議論が山場を迎えている。人手不足の状況が続いている今、どこの企業も労働力確保に躍起になっている。
今国会を通過しようとしている入国管理法の改正案も長引く企業の人手不足を受けてのこと。
一部保守派議員からは「事実上の移民だ、危険だ」という声が上がるが、大半の議員は地元選挙区の企業の厳しい現状を見ているからか、改正案に賛成している。

人手不足になれば、企業は労働力を確保しようと賃金引上げで採用競争を繰り広げるが、賃上げの余力が無い地方の中小企業はこの賃上げ圧力に負けて人手不足の悪い状況が続いている。
地方創生を掲げる安倍政権にとって、この慢性的な人手不足は地方企業を痛めつけている状況になっていて、この現況をどうにかして打破したいと考えている。
そんな安倍政権に助け船となるのがこの、入国管理法改正による外国人労働者の受け入れ拡大だ。

安倍政権は決断を迫られている。安倍一強政権を作り出したとは言え、事実上の移民受け入れと捉えられる改正案を押し通せば保守派からの批判は免れないし、外国人労働者の拡充を押し通さなければ支持母体の経団連や数多の中小企業から非難される。
つまりどっちに転んでも安倍政権の足場はぐらつく。
第四期安倍内閣は憲法改正という世紀の大仕事に取り組む段階に入るのに、一つにまとめるどころかグラグラと揺れる状況が続いているのだ。
この状況は安倍政権にとって美味しくないし、その上2019年には参院選もある。
どう乗り越えていくかが安倍政権に試されている。二兎を追う者は一兎をも得ず。どちらを取るか、地方創生で地方の中小企業を支援していく方針をとっている自民与党としては、改正案を取るだろう。

その中で、どう保守派をまとめあげていくのか、安倍政権の政治手腕の見せ所になる。

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