遠近法がわかれば絵画がわかる恋のゴンドラ

2017年07月30日

小説日本芸譚

あの松本清張が日本美術史を書いていたことを知り、早速読んでみました。

小説日本芸譚 (新潮文庫)小説日本芸譚 (新潮文庫)
松本 清張

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あとがきによると、本作は昭和32年新年号から12月号まで、「芸術新潮」誌に掲載された連作。
当初のタイトルは「日本芸譚」で、発表順は12編で下記の通り。

古田織部
世阿弥
千利休
運慶
鳥羽僧正
小堀遠州
写楽
光悦
北斎
岩佐又兵衛
雪舟
止利仏師

文庫では知名度の高い運慶が最初で、織部は千利休、雪舟の後にくる。
歴史上の順にしたほうが流れもわかりやすく、これは編集側の意向によるものかもしれない。
止利仏師が最後にくるのは、清張自身が最後まで悩んだ結果のようで、この章だけ構成が異なり、若干歯切れが悪い。
芸術家の人となりを浮き彫りにしようとした企画が、止利仏師の場合は鞍作部という集団が対象となってしまうことに抵抗があったのかもしれないが、〇〇工房作が一般的になっている今であれば、違った判断もあったかもしれない。

個人的には、小堀遠州だけが知名度が極端に低いように思うが、当時は高かったのだろうか。

清張があとがきで専門学者の意見を聞いたと記載しており、以下の名を挙げている。

桑田忠親
久野健
谷信一
秋山光和
藤間生大
山脇洋二
上野直昭

本書が出た後、学術的にどのような新発見があったか、芸術家像がどう変わったか、そんな本があればぜひ読んでみたいと思う。


rsketch at 21:03│Comments(0)このエントリーをはてなブックマークに追加

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