フランドル

2009年03月16日

ブリュージュ

2006年5月に出版された本。
ブリュージュ―フランドルの輝ける宝石 (中公新書)
ブリュージュ―フランドルの輝ける宝石 (中公新書)河原 温


おすすめ平均 star
starこの本はブリュージュへの一日の旅行には向きません
starブリュージュでの滞在が長くなる一冊。

Amazonで詳しく見る
by G-Tools


北方のヴェネツィアと冠されるように、フランドル地方の美しい水の都、ブリュージュ。
今でも市内に張りめぐらされている水路は、かつて各地から多彩な商品が運び込まれたことを示唆し、美しいゴシック建築で満ち溢れていた時代の余韻を残しています。

実はブルージュには学生時代に1度行ったことがあるのですが、おとぎの国から抜け出たような、本当に美しい街並であったことを今でも思い起こす事が出来ます。

本書(中公新書)でははじめてという16ページのカラー口絵(※出版当時という意味ですね)でも、きっと物足りなくなると思うので、そういう方は写真集などで堪能されたほうが良いかと……。
実際、お硬い文章が続くので途中で飽きてしまう方もいるかもしれません。
私の場合、後半に芸術家が紹介されていると思ってなんとか読み続けましたが。

目次

第1章 誕生
第2章 繁栄のモチーフ
第3章 フランドルの宝石―都市の美学
第4章 都市の祝祭と記憶
第5章 アルティザンからアーティストへ―アルス・ノヴァの世界
第6章 ブリュージュの近代と「神話」の形成



第5章で紹介されている芸術家は、ヤン・ファン・エイク、ペトルス・ クリストゥス、ハンス・メムリンク、ヘラール・ダヴィッド。

以下は、メモ

■ブルージュにおける人文主義サークルの中心人物
マルク・ローリン(1488-1540)
ルイ・ド・プラート(1488-1555)
ヤン・ファン・フェウ゛ェイン(1490-1555)
フランス・ファン・クラネウ゛ェルト(?-1564)

rsketch at 00:27|PermalinkTrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加

2007年07月18日

個の礼讃―ルネサンス期フランドルの肖像画

以前から見かけてはいたのだけれど、肖像画の歴史が知りたくて読んだ本。
大当たりの本で、もっと早く読んでおけば良かった・・・(2002年初版)。
図書館で借りて読んだのですが、手元に置きたいのでやっぱり購入しちゃいました。

個の礼讃―ルネサンス期フランドルの肖像画
個の礼讃―ルネサンス期フランドルの肖像画ツヴェタン トドロフ Tzvetan Todorov 岡田 温司

白水社 2002-12
売り上げランキング : 303143
おすすめ平均star


Amazonで詳しく見る
by G-Tools


ツヴェタン・トドロフ(Tzvetan Todorov, 1939年-)は、ブルガリア出身の文芸批評家。ロラン・バルトの下で記号学を学んだということで、専門の美術史家ではないということに驚きです。以下の「はじめに」の一部を読めば、タイトルの意図がわかるかと思います。


ヨーロッパ絵画史におけるある時期、個人が図像の中に登場しはじめる。人間存在一般としてではなく、また、なにがしの道徳的、あるいは社会的なカテゴリーの具現化としてでもなく、名前と経歴とを具えた(とはいっても、今日ではほとんど忘れ去れているのだが)私的な個人が登場するのである。言い換えれば、「肖像画」というジャンルの誕生である。こうして私たちが肖像画のうちに見るのは、もはやさまざまな記号として機能しながら先見的な図式に還元される人物像ではなく、家から外に出ればいつでも出会うことのできるようなごく普通の人々になる。こうした革新は、15世紀の初めに、北ヨーロッパにおいて、すなわちフランスに隣接した土地で、もっともはっきりとしたかたちで生じた。さらに厳密に言えば、その一部は、ちょうどその当時、注目すべき独立を獲得した土地、ブルゴーニュ公国であった。この革新的運動に参加した画家のほとんどが、フランドルという一地方の出身であったために、彼らの作品は「フランドル芸術」に属するとされている。


目次
個の発見の前提となるもの
 古代の肖像画における栄華と衰退
 変動する世界
 ルネサンスの春
十五世紀フランドル絵画
 断絶
 成就
 後裔
エピローグ
 個人の時代


姉妹本としてフェルメールを論じた本もあり、こちらも今図書館で予約中。愉しみです♪
日常礼讃―フェルメールの時代のオランダ風俗画
日常礼讃―フェルメールの時代のオランダ風俗画ツヴェタン トドロフ Tzvetan Todorov 塚本 昌則

白水社 2002-11
売り上げランキング : 419998

Amazonで詳しく見る
by G-Tools


続きはメモです。
続きを読む

rsketch at 21:56|PermalinkTrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加

2007年07月15日

フランドルの美術―カンパンからブリューゲルまで

こちらも図書館で借りた本。

フランドルの美術―カンパンからブリューゲルまで
フランドルの美術―カンパンからブリューゲルまで岡部 紘三

かわさき市民アカデミー出版部 2006-07
売り上げランキング : 401878

Amazonで詳しく見る
by G-Tools



目次
フレマールの画家―ロベール・カンパン
ブルージュの画家―ヤン・ヴァン・アイク
ブリュッセルの画家―ロヒール・ヴァン・デル・ウェイデン
ヴァン・アイクの後継者―ペトルス・クリストゥス
ルーヴェンの画家―ディルク・ボウツ
ゲントの画家―フーホ・ヴァン・デル・グース
ドイツ出身の画家―ハンス・メムリンク
ブルージュ派の最後の画家―ヘラルト・ダヴィット
幻想の画家―ヒエロニムス・ボッス
アントウェルペンの画家―クェンティン・マセイス
風景画家―ヨハヒム・ド・・パティニール
農民画家―ピーテル・ブリューゲル


サブタイトルにもあるとおり、ロベール・カンパンからブリューゲルまで、フランドルの主要な画家を順にみていくもので、フランドル美術を概観するには最適。
かわさき市民アカデミーの2005年度前期講座(2005年4月〜7月、全12回)をもとに加筆修正したもの、ということで簡易な薄い冊子です。
それ故講座のような語り口調なのですが、どっこい内容はかなり濃くて、出版された2006年6月時点での有力説や疑問視されている点など、最新情報が盛り込まれていますので、フランドル美術に興味をもっている方にはかなりおすすめです。

おしむらくは、図版の少なさ。カラー図版は最初と中ページに若干ありますが、他には小さめのモノクロ写真が掲載されているだけで、掲載されていない作品への言及が多数あります。

wgaでぜひ拡大画像をみながら読んでくださいませ。
(ほんと、こんな簡易冊子なのは勿体ないです。図版をつけてきちんとした冊子にして出版されれば、結構売れると思うんですが・・・。)

メモは続きから

続きを読む

rsketch at 23:22|PermalinkTrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加