レオナルド

2012年05月26日

レオナルド・ダ・ヴィンチ (ビジュアル選書)

今年の4月20日に発行された池上先生の本。

レオナルド・ダ・ヴィンチ (ビジュアル選書)レオナルド・ダ・ヴィンチ (ビジュアル選書)
池上 英洋

新人物往来社 2012-04-18
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数あるレオナルド本ですが、「あえて本書を一冊加える理由は、レオナルド像に日々変更が加えられているから」と冒頭で紹介されています。
「レオナルド作」について、「あきらかにあやしいもの」と「信憑性の高そうなもの」についての見解が記されているので、既にいろいろな本を持っている方も楽しめるかと。

そうそう、過去に紹介した「紡錘棒の聖母子(糸車の聖母)」は、2枚ともレオナルドの弟子によるもの、とのことなので明記しておかねば。

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2012年01月14日

アイルワース版モナリザ

2005年に日テレで放送され話題になった、アイルワースのモナリザが来日中ということで、最近このブログにも「アイルワース」「モナリザ」でアクセスしている方が多い模様。

本ブログでの過去記事一覧はこんな感じ。

2005年3月26日 TV放送 「たけしの歴史的大発見 名画モナ・リザはもう1枚あった」
2005年3月28日 拡大画像発見
2005年3月29日 モナリザ誤報で日テレに抗議文
2005年4月2日 アイルワース版モナリザが掲載されている本
2005年4月2日 『世にも恐ろしい世界史の迷宮』のモナ・リザ真贋論争


アイルワースのモナリザが見られる展覧会は以下のとおり。

【静岡展】
2011年11月3日(木・祝)〜12月25日(日) ※終了
「レオナルド・ダ・ヴィンチ美の理想」展|静岡市美術館
http://www.shizubi.jp/

【東京展】
2012年3月31日(土)〜6月10日(日)
「レオナルド・ダ・ヴィンチ美の理想」展|Bunkamuraザ・ミュージアム(東京都渋谷区道玄坂2−24−1)
http://davinci2012.jp//

【福岡展】
2012年1月5日(木)〜3月4日(日)
福岡市美術館(福岡市中央区大濠公園1-6)
http://www.davinci-fukuoka.com/


美術ファンとしては、東京展でしかみられないですが、《キリストの洗礼》の天使の習作も見られるというのはうれしいですね。習作の時点で既に師匠を超えている、といえるほど美しいです。
(ただし、4月24日(火)より展示)
展覧会みどころで習作が確認できます。

《キリストの洗礼》は、レオナルドの師匠であるヴェロッキオとレオナルド共同作品ですが、ルネサンス美術研究の重要な文献とされているヴァザーリの「列伝」では、レオナルドが20才頃に描いたこの天使のできばえがあまりにもよく、師匠のヴェロッキオが絵筆を折ったというのは有名な逸話です。
キリストの洗礼(部分)
http://www.wga.hu/html/l/leonardo/01/1angel.html
by WEB Galley of ART



《裸のモナ・リザ》と関連しそうな彫刻もあるようですが、このあたり、どこまで研究は進んでいるんでしょうね
裸のモナリザ フローラ?

レオナルド派?《Bust of Flora》 
http://www.wga.hu/html/l/leonardo/15sculpt/5flora.html
by WEB Galley of ART


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2009年04月04日

フロイトのイタリア

以前から気になっていた、岡田 温司氏の本を読みました。

フロイトのイタリア―旅・芸術・精神分析
フロイトのイタリア―旅・芸術・精神分析岡田 温司

平凡社 2008-07
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目次
イタリアからの便り
「イタリアへ向かって」/「生殖器」
「石は語る」
レオナルドとミケランジェロへの挑戦
イタリアのフロイト―カトリシズムとファシズムの狭間で



精神分析はイタリアで生まれたと聞くと、「フロイトはイタリア人でもないしどうして?」と思ってしまいますが、本書によると、フロイトの度重なるイタリア旅行が精神分析の理論の形成に深く関わっていたというのです。
本書のタイトルが『フロイトとイタリア』ではなく『フロイトのイタリア』であるのも、それだけ関係性が深い事を強調するためだった、とのこと。

本書の前半は、イタリア旅行に関するフロイトの書簡のやりとりを丹念に追い、フロイトにとってどれだけイタリアが特別な存在だったか、また旅行の時期と著作物が密接に関係があったことを明らかにしてくれます。

後半の「レオナルドとミケランジェロへの挑戦」は、下記の2つのフロイトの論文についてです。

・「レオナルド・ダ・ヴィンチの幼年期のある想い出」1910年
・「ミケランジェロのモーセ象」1914年

これまでに散々議論しつくされたのに今更……と思う方もいるかもしれませんが、ここでは2つの論文を「個別」に扱うのではなく、対になるものとして比較することで新しい捉え方ができることを示しています。
私のように論文を未読の場合は、概要や現在の評価を知る事ができるので、美術史に興味のある人はこの章だけでも読むと面白いかと。

最終章の「イタリアのフロイト」では、フロイトの思想がイタリアでどのように受け取られてきたか、という受容史的な内容になっています。



さて、本書とちょっと離れますが、先日読んだ『ロレンツォ・デ・メディチ暗殺』でもたくさんの書簡が紹介されていましたが、昔の人はなんて筆まめだったのでしょうね。
しかも、その書簡が大切に保管されているという事実にはとても驚かされます。

手紙やハガキが電話やメールにかわりつつある昨今ですが、今でも毎日メールでやりとりしている人は案外多いのかもしれません。でも、メールのやりとりは、メーラーをかえたりPCをかえるタイミングで削除されちゃいますよね。

フロイトもそうだったでしょうが、個人的な手紙のやりとりが後世になってから公開される、なんて考えなかったかと思います。
後世有名になる予定の人(笑)は、普段やりとりしているメールに(電話は残らないので心配ありませんが)あまり変な事を書いておかないようにしたほうが良いのかも??
若桑先生だってパソコンに残っていた原稿が書籍化されちゃうし、PCはもちろん携帯メールは、相手方に「元原稿」は届いているわけですし……(笑)

近い将来、有名人の「メール書簡集」や「PCに残された遺稿集」なんてものが出版・PC上で閲覧できるようになるのかもしれませんね。



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2008年04月29日

TV「ダビンチ巨大壁画を今夜発見」

日テレで19:00から「緊急報告スペシャル“人類史上最高の天才レオナルド・ダビンチ巨大壁画を今夜発見”」を見ました。

モナリザのまゆげ発見とか、ヴァザーリの壁画に隠されたメッセージがあったとか、最後の晩餐にはメロディが隠されているとか、既に知っているニュース(あやしげなものも含めてw)がほとんどでしたが、マサッチオの《聖三位一体》もアンギアーリの戦いと同様の方法で隠されていた、というのは知りませんでした〜。
(それにしても、モナリザのまゆげの再現映像には思わず笑ってしまいましたが……。)

この手の番組では、さもさも番組が新発見したように放映するのに辟易してしまうのですが、なかなかこの手の番組は他にないので、多少誇張があっても目をつぶって有り難く拝見することにしています。
レオナルドが描いたという《アンギアーリの戦い》再現についての、Maurizio Seracini(マウリツゥオ・セラチーニ)氏のプロジェクトも無事進行しているようで、《アンギアーリの戦い》の再現映像も見られたのでまぁ満足です。

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2007年10月06日

盗まれたダ・ビンチ名画「糸車の聖母」、英で発見

読売オンラインのニュースによると、4年前に盗まれたレオナルド・ダ・ビンチ作の名画「糸車の聖母」が発見されたそうです。



盗まれたダ・ビンチ名画「糸車の聖母」、英で発見
 【ロンドン=森千春】英警察当局は5日、4年前に盗まれたレオナルド・ダ・ビンチ作の名画「糸車の聖母」がグラスゴー市内で発見されたと発表した。

 16世紀初頭に制作されたこの絵画は、スコットランドのバックルー公爵が所有。2003年、グラスゴー南方ソーンヒルにあるドラムランリッグ城から盗まれて行方不明となっていた。

 警察当局は、事件に関連して、イングランドとスコットランドに住む4人を逮捕した。

(2007年10月5日23時26分 読売新聞)



糸車の聖母
イギリスのニュースサイト、Telegraph Mediaにも掲載されています。

でも、この作品がレオナルド作かあやしく感じます(この「糸車の聖母」はいろんなバージョンがあるみたいです)。
確かに異様に突出した幼児の頬の部分には、レオナルドの特徴があるように思います。
でも、マリアの頭部はとってつけたように体とのバランスが悪く、青いマントの部分は衣の下に足が安定してあるようにみえません。マリアの右手も、ロンドンの岩窟の聖母のポーズをまねているだけで、パーツを無理矢理組み合わせて作られたように見えませんか? これがレオナルドの作品でしょうか?

盗難された絵画が発見されてなによりなんですが、一悶着ありそうな……。


■■ ここから追記です ■■

「糸車の聖母」が複数点あること(たぶん2枚)で、混乱が生じているようなので追記です。

今回盗難から見つかったのが、上記の作品。
もう1点、類似の構図のものが↓こちら。こちらも個人蔵。


糸車の聖母


うん、この作品ならレオナルド作といわれて納得します。
Universal Leonardのサイトでは、この作品をX線などで調べた結果が閲覧できて、かなり興味深いです。
このUniversal Leonardのサイトでは、今回発見された「糸車の聖母」についての言及もあります。作品の下には、the Duke of Buccleuch & Queensberry, KTとありますね。
念のため、FBI Top Ten Art Crimesで盗難されたとされている作品を確認してみましたが、やはり上にあるほうの絵ですね。(背景の高い山の有無が目印になるでしょうか?)

そもそも「糸車の聖母」は、レオナルドがフィレンツェからミラノに戻った後の1501年にFlorimond Robertetのために制作していることが言及されていて、1507年に注文主の手に渡ったようです。
さて、どちらがオリジナルか・・・?

ここから先は、私の妄想です。間違いや勘違い等含まれているかもしれませんのでご指摘いただけるとうれしいです。
私は、オリジナルはやはり下のほうに掲載してある作品(今回見つかった作品ではないほう)だと思います。
明確な線・輪郭のあるものがオリジナルに近く、ぼかした部分があるもの、あるいは省略された部分があるものが後に描かれたもの、と考えるのが普通だと思うからです。
「糸車の聖母」の後にレオナルドは「聖アンナと聖母子」を描いていますが、そこでも「糸車の聖母」と同様の切り立った山のモティーフを用いています。
 今回見つかった作品でこの山のモティーフが変更されているのは、レオナルドほど背景に固執していなかった(レオナルドの世界観を理解していない)ためではないでしょうか?

というわけで、今回盗難から見つかった作品、幼児イエスはかなりよいできだと思いますが、聖母の描き方や背景を見る限り1507年に完成していたとは思えず、オリジナルの作品とモナリザを見た誰かが、モナリザ風にスフマートを用いて仕上げようとした作品のように思えます。 

■■ ここまで追記です ■■


さらに、日本でも大きなニュースがありました。
なんと、歌麿の肉筆画が発見されました〜!

こちらも読売オンラインのニュースですが、3千円で購入の浮世絵が歌麿の肉筆画と確認されたそうです



3千円で購入の浮世絵、歌麿の肉筆画と確認…栃木

発見された歌麿の肉筆画「女達磨図」(栃木県のとちぎ蔵の街美術館提供)
 栃木県栃木市内の女性が所有する浮世絵が、江戸時代中期〜後期に活躍した喜多川歌麿の肉筆画であることが確認された。

 歌麿の版画は2000点以上残されているが、肉筆画は30点ほどしか現存しておらず、専門家は「貴重な発見」としている。

 この作品は、赤いだるまの扮装(ふんそう)をした遊女の上半身を描いた「女達磨(だるま)図」(縦36・5センチ、横56・5センチ)。昭和初期の資料には存在が記されているが、所在は長い間わからなかった。

 歌麿に詳しい浅野秀剛・千葉市美術館学芸課長が鑑定を行い、肌の柔らかさを強調する独特の筆遣いや署名などから肉筆画と断定した。歌麿の最盛期より少し前の作品で、「歌麿の画風がどのように確立されたかを知る上で貴重な資料だ」としている。

 女性は「20〜30年前、夫が廃品回収業者から3000円で購入し、桐箱に入れて保管してきた。まさか歌麿の直筆画とは」と驚いているという。

(2007年10月5日20時29分 読売新聞)


サイトの画像をみると、かなり状態が悪そう。。。
3000円で購入……いや〜、30年前でもかな〜りお安いお買い物ですね!


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2007年05月27日

「レオナルド・ダ・ヴィンチの世界―各分野から見たその実像」

昨日、恵泉女学園大学で行われたシンポジウム「レオナルド・ダ・ヴィンチの世界―各分野から見たその実像」に行ってきました〜。

スプリング・フェスティバル
お天気も上々。入り口には、スプリング・フェスティバルの大きな垂れ幕が。


多摩センター駅前から出ているスクールバスに乗っていったのですが、ふと気がつくとバスに乗っているのはほとんどが女性! 男性の方は肩身が狭かったのでは、と要らぬ心配をしてしまいました。

スクールバス
無料で運んでくれたスクールバス。感謝感謝。


ともかく、着いて驚いたのがキャンパスのなんて奇麗なこと! 緑はあふれ花は奇麗だし学生さんは可愛らしいし、私がかつて通った田舎のおんぼろ大学とは大違い。いや〜、うらやましいです〜。

2階からの景色
シンポジウムが開かれた2階からの景色。


シンポジウム張り紙
張り紙に助けられて、開場へ……。


今回の講座は、10人もの発表者が持ち時間15分で次々といろいろな分野の話を発表されるので、とにかく内容が凝縮されていて、聞いていてまったく飽きない! よくまあこれだけ短時間の中でわかりやすくまとめられるものだな〜、と圧倒されました。もっと詳しく聞きたい〜、と思っても時間なので……って交代されるので、詳細知りたきゃ本買うしかないじゃないですか〜(新手のスライドショウ法!?笑)でも、定価3800円を3200円にしてくれていて大感謝。遅ればせながら、購入させていただきました。

レオナルド・ダ・ヴィンチの世界―All about Leonardo
レオナルド・ダ・ヴィンチの世界―All about Leonardo松浦 弘明 池上 英洋

東京堂出版 2007-05
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※余談
講演では、レオナルドに発達障害あったかもなんて話も飛び出しましたが、次の本では広義の意味での学習障害(LD:Learning Disorders)が、天才たちの業績と密接な関係があったという説が紹介されているようです。信憑性は各自でご判断くださいませ(笑)
天才はなぜ生まれるか
天才はなぜ生まれるか正高 信男

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エジソン(注意欠陥障害)、アインシュタイン(LD)、レオナルド・ダ・ヴィンチ(LD)、アンデルセン(LD)、グラハム・ベル(アスペルガー症候群)、ウォルト・ディズニー(多動症)の6人が掲載


大成功したシンポジウムに、2回目を期待しちゃいます〜。
さて、講演を堪能した後は、恵泉女学園大学の美しい眺めに後ろ髪をひかれる思いで帰宅したのでした。
恵泉女学園大学の美しい眺め1

恵泉女学園大学の美しい眺め2


続きは本でチェックしたい内容についての個人的なメモ。本を読むのが楽しみ〜。
続きを読む

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2007年04月22日

レオナルド・ダ・ヴィンチ−天才の実像 & 記念講演会

昨日、ようやく「レオナルド・ダ・ヴィンチ−天才の実像」展へ行ってきました〜。
午前中にたまった洗濯物を片付けているうちにあっという間に時間がすぎ、予定より出発時間が遅れてしまい、東京国立博物館に到着したのが12時半。
お昼時だったので空いているかな、と思ったら甘かった。入り口が見えてくると、すでに人混みの予感……。

東京国立博物館


《受胎告知》がある本館の第1会場は30分待ち、平成館の第2会場は10分待ちだということで、迷わず第2会場へ向かいました。

平成館

第2会場平成館の入り口では、「只今10分待ちでーす」と係の人が叫んでいました。

13時半からの講演会まで駆け足で平成館をみようかと思ったのですが、解説の映像などもかなり豊富で、「これはとても駆け足で見られる内容ではない」と途中で断念し、お楽しみの講演会の会場へ……。

講演会の会場へ入ってみると、すでにかなりの方が着席されています。
入り口でもらった記念講演会のレジュメが下記です(すみません、許可をもらって掲載しているわけではないので、問題があったら削除します)。

レジュメ

※クリックで拡大します

このレジュメを読んでいるうちに、池上先生がご登場。
最初のご挨拶では、中世からバロックまで広く研究されているのに「今はレオナルド関連の仕事ばかり」と漏らされ、会場の笑いを誘っていました。
講演会では、てっきり資料をみながら解説されるのかと思っていたら、何も資料を見ずにスラスラと解説されるので驚いてしまいました。
スライドでは、レオナルドの出生記録をはじめとした一次資料や、地理的状況を示す資料など、本当に多岐に渡って紹介されていました。広く社会的な背景を考慮しながら、ルネサンス人レオナルドの人生を駆け足で巡ることができ、本当にあっという間の1時間半でした。
電車の中で予習に……と思って読んでいた『ダ・ヴィンチの遺言』で紹介されていた内容もちらほらと出てきて、読んでいて良かったな〜と思えました。
まだ読んでいない方は、こちらもあわせて、ぜひぜひどうぞ。

レオナルド・ダ・ヴィンチ
レオナルド・ダ・ヴィンチ池上 英洋

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講演会終了後は、先生はたくさんの方に質問攻めにあっていたようで……。質問して戻ってきたらしいおばさまが「こんなに真摯に答えていただいたのは初めて。本当に良かったわ〜」と感激されているのを聞きました。もう少し聞き耳をたてて聞いていようか(笑)と思いましたが、まだ展示会の方を見終わっていなかったので、再度第2会場に戻りました。

第2会場はやはり見る時間がかなり必要かと……たとえば楕円形を描くコンパス。コンパスの実物や図録を見ただけではちょっとわかりにくいのですが、映像でみると一目瞭然なのです。第2会場のセクションIII 〜VI は、ウフィツィ美術館で開催された展覧会を再構成したものとのことですが、レオナルドの幅広い偉業を伝えようと様々な工夫をされているのだな、と関係者のご苦労を考えると頭が下がります……。
そうそう、第2会場では特別展示の《少年キリスト像》もレオナルドの真作の可能性が高いということで必見でした。ここはあまり混んでいなかったので、ぐるっと周ってみることができました。個人的には、左斜め45度から見た角度が好きですねー。額から顎にかけてのライン、また伏し目がちの眼の窪み部分も美しかったです。

さて、ようやく第1会場に向かったのは、4時を過ぎていました。この時には10分待ちの状態だったのでラッキーと思ったのですが、4時半に会場を出た頃には待ち行列がなくなっていたので、これから観に行く方は第1会場は遅めに行くのが穴場かもしれません。
会場内は、さすがに長い列ができています。右側から見るとゆがみが補正されるという問題のマリアの右手、確かに右側から見るとより自然にみえるようです。ただ、あくまでも書見台と平行に右手を置こうとした結果なのかな?とも思えます。問題の右手は天使の祝福の手の延長線上にもあり、実際はイザヤ書をめくっているのですが、天使に導かれている手のようです。
他、向かって左手の背景の木々は様式化されているようで、北方の細密画を想起させるものがありました。床のテラコッタもよく見ようとしたのですが、「少しずつお進みくださーい」という指示もあり、あまりじっくり見る事はできませんでした……。ま、これはたくさんの人が見に来るのだから仕方がないですね。

今日は相方の誕生日ということもあり、もう1度見る(並び直すことも可能かも)のはあきらめ、急いで帰路へ向かったのでありました。

※ショップでの戦利品:展覧会の図録、絵ハガキ、クリアファイル

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2007年04月01日

新日曜美術館

今日は楽しみにしていた「新日曜美術館」の「レオナルド・ダ・ヴィンチの原点“受胎告知”」を見ました。
というのは、いつもブログの更新を楽しみにしている池上先生と、あの筒井康隆氏がゲストで出演する、というわけでワクワクしながら拝見。

それにしても、なぜ筒井康隆氏がゲストに……?と不思議に思ったのですが、檀ふみさんがしきりに演劇やプロデュースのことなどを話題しているのをみて、レオナルドのマルチな才能と筒井氏のマルチな才能(執筆、俳優など)を関連づけて考えていたのね、と納得。透明人間まで話題に出てきて、檀ふみさん、筒井さんの本をきちんと(?)読んでいるのねーと感心。


※筒井康隆氏の「暗黒世界のオデッセイ」には「レオナルド・ダ・ヴィンチの半狂乱の生涯」があります
暗黒世界のオデッセイ暗黒世界のオデッセイ
筒井 康隆

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2007年03月14日

『ユリイカ』 感想1

購入した『ユリイカ』の感想です(まだ全部読めていませんが……)。

まず、高階氏の記事はたった2ページしかなくて残念!
でも、興味深い箇所がありましたので、一部引用します。


彼(ヴァザーリ)の『芸術家列伝』は1550年の刊行だが、その後大幅な増補を加えた第2版が1568年に出された。現行の『列伝』は当然この再販本によっているが、初版本には、次のような見過ごし難い一句が含まれている。
「彼(レオナルド)は、おそらくキリスト教の信仰よりも科学的知識をいっそう重要と考えていたために、どのような宗教にも依存しないというはなはだ異端の考えを抱いていた。」
 この文章は、再販本ではすっぽりとぬけている。1568年と言えば、トレント宗教会議によってカトリック教会の締め付けが厳しくなった時期である。おそらくそれ故にヴァザーリは、この危険な文言を削除したのであろうが、この一文が書かれたということは、当時フィレンツェでレオナルドが異端者として見做されていたことを物語る。この点はレオナルド像を改めて見直す手がかりとなるであろう。



『芸術家列伝』の日本語版
ルネサンス画人伝
ルネサンス画人伝ヴァザーリ 平川 祐弘

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「再販本ではすっぽりとぬけている」という所がとても気になり調べてみました。続きを読む

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2007年03月10日

『ユリイカ』でレオナルド・ダ・ヴィンチ特集

あの『ユリイカ』からレオナルド・ダ・ヴィンチを特集した号が2月27日に発売されていました。

Amazon ではまだ表紙の画像が出てきませんが、商機を逃しているような・・・。
→ようやく表紙が出てきました(3/15に確認して更新)

ユリイカ 第39巻第3号―詩と批評 (39)ユリイカ 第39巻第3号―詩と批評 (39)


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青土社のサイトでは、詳しい目次が閲覧できます。特に、下記の記事はぜひ読みたいです!


【天才の秘密を解剖する!】
生命のつながりという永遠の謎 『受胎告知』 から 『モナ・リザ』 まで / 茂木健一郎+布施英利
異端者レオナルド? / 高階秀爾
アンドロギュヌスの憂鬱 レオナルドと天使と洗礼者ヨハネ / 池上英洋


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