楡周平

2009年07月21日

骨の記憶

楡周平氏の『骨の記憶 』を読みました。

骨の記憶 (単行本)
4163279601

個人的には星3つ。
「再生巨流」で展開した、物流サービスにかかわる話は面白く読めましたが、読後感としてはいまひとつ。

ここから先はネタバレになります。

主人公の一郎が松本幸介として生きていくことを決めた第4章から、主人公が急に賢くなるところにかなり違和感を感じました。

扱うテーマが、劣等感や嫉妬、裏切りと復讐……などなど人間の負の一面。
駆け引きは面白いのですが、読んだ後に悲しくなるので、精神的に落ち込んでいるときには読まない方がよいかも(笑)。


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2009年04月08日

陪審法廷

久しぶりに楡 周平氏の本を読みました。

陪審法廷
陪審法廷楡 周平

講談社 2007-03-30
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楡氏の作品ということで期待していたのですが、個人的には☆3つぐらい。
アメリカで起こった日本人の少年による殺人事件について、陪審員による裁判を追うという、いわゆる法廷もの。
事件を起こした加害者、被害者にもあまり共感を持てなかったことも、いまひとつと感じる理由かも。

日本でも5月から裁判員制度が始まりますが、本書ではそもそも陪審制度というものは「法だけでは、裁けない情」の部分を陪審員に期待しているのではないか、というところにも個人的には疑問が残ったまま。

3/13に文庫化されているので、これから買うならこちらのほうがお得。
陪審法廷 (講談社文庫)
陪審法廷 (講談社文庫)楡 周平

講談社 2009-03-13
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2009年02月14日

フェイク

また楡 周平氏の本です。
フェイク (角川文庫)
フェイク (角川文庫)楡 周平

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今度の主人公は、三流大学出の銀座のクラブで働く新米ボーイ。月給わずか15万円で日々の生活がやっとだったのに、新しく入った雇われママのお陰で思わぬ大金を得るチャンスに遭遇。が、知らぬ間に危険な道にはまりこみ……というお話。

楡氏の作品を読んで感心するのがその幅の広さ。今回は銀座のクラブが舞台ですが、ホステスの実状やサラ金、競輪、株などよくまぁいろいろな事を知っているな〜と感心しきり。

ちょっとネタばれになりますが、不満だったのは、後半でやっと大金を手にしたのにギャンブル好きの友人がすっぱりとギャンブルをやめてしまうこと。実際にはギャンブル好きならそうはならないでしょう……と思ってしまいました。
心に残るものはあまりありませんが、楽しみながら社会のさまざまな実状を知ることができるところが○。
でも、やっぱり『再生巨流』のほうが面白かったですね。(タイトルがもっとインパクトのあるものであれば、もっと売れると思うんですけど……)



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2009年02月08日

Cの福音

また楡 周平氏の本を読みました。

Cの福音 (角川文庫)
Cの福音 (角川文庫)楡 周平

角川グループパブリッシング 2008-10-25
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この作品が1996年に宝島社から出版されたデビュー作。
また、宝島社文庫の記念すべき第一弾だったようで、多分書店でも何度も見ていたはずなのですが、何故か今までセンサーにひっかかってこなかったんですよね〜。
本書で登場する朝倉恭介を主人公としたシリーズ小説があるようです。

『猛禽の宴 続・Cの福音』
『ターゲット』
『朝倉恭介 Cの福音』

でも『再生巨流』を先に読んでしまった私にとっては、後年になってからの経済小説のほうが面白く感じます。
次は、『フェイク』か『無限連鎖』でも読んでみようかと。



rsketch at 23:05|PermalinkTrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加

2009年02月04日

マリア・プロジェクト

以前読んだ楡 周平氏の『再生巨流』がとても面白かったので、今度はこちらの本を読んでみました。

マリア・プロジェクト (文芸シリーズ)
マリア・プロジェクト (文芸シリーズ)楡 周平

角川書店 2001-12
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マリアというタイトルに惹かれて読んだのですが、内容はバイオテクノロジー・サスペンスと名づけたい内容。2001年が初版です。
不妊治療がますます必要になっている今、卵子や精子の売買や代理母出産もかなり受け入れられてきていると思いますが、本書の中では無断で堕胎した胎児から卵子を取り出し(驚いた事に6ヶ月の女児の胎児には既に卵子があるのだそう)、その卵子を受精させ不妊に悩む人に高額で売る……といった、恐ろしいけれどもいかにもありそうな話。
優秀な遺伝子をもった卵子、精子をかけあわせ、聖母マリアのように処女の代理母を使って子供を産ませる……それがマリア・プロジェクト。
あなたが知らないうちに卵子や精子をとられ、それを使って子供が勝手に作られて売買され、さらに売れなかった子供の臓器が臓器移植用の「材料」として売られていたら……?

物語の後半はハードボイルド感が強く、映画化するととても面白そうですが、何故この作品がまだ映画化されないのか不思議。

楡 周平氏の他の作品がますます読みたくなりました。



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