ここに書く内容は、他では目にしたことがありません。同じようなことを感じている人はたくさんいるでしょうが、はっきりと言語化して表現している人は私の周りにはいません。

 これは実体験を通して私の中で徐々にまとまっていった考えなのですが、人間関係に問題が生じたとき、それは解けることなのか解けないことなのかを認識することが大切であると同時に、解けることであったとしても、解くことで関係を改善していきたい相手なのかをそもそも考えることが大切だと思うようになりました。

 人間関係に問題が生じたとき、相手の協力がなければ解けない部分というものが必ずあります。

 ところが、多くの悩みを聞いていると、相手から協力が得られていない。相手に協力する意思がないこともあれば、協力できるだけの能力が欠けていることもある。

 例えば、問題を解くためには二人の間でコミュニケーションを取らなくてはならない。ところが、相手はコミュニケーションを取ろうとしない。相手は明らかに問題に向き合おうとしていない。なので問題は解けないままである。

 こういう状況にある人間関係の相談も結構あります。

 人間関係というのは常に相手というものがあり、相手のことはこちらがコントロールできません。

 相手が問題の解決に協力的でない場合、こちらができることと言えば、問題が解決されなくてもこの人と付き合い続けたいか、あるいは距離をとるかを決めることだけです。

 人間関係において問題が生じた時というのは、
それを解くことで関係を次のステージに発展させるか、壊れていくままにしておくかが問われている時でもあります。

 なので、たとえ協力して解決できるような問題であったとしても、「この人との関係はもうこのぐらいでいい」と決めて終わりにしてもいいのです。

 問題というのは、その人との関係を続けたい場合に限って協力して解決すればいいのであって、続けたくないのなら解決する必要は全くありません。


①問題が解決しなくても維持したい関係がある
②問題が解決しないなら終わらせたい関係がある
③問題が解決しても終わらせたい関係がある