菅波亮介のエナジー・カウンセリング(石川県金沢市)

世界中どこからでも、カウンセリングを受けられます。面談(金沢市)・電話・スカイプ・FaceTime 対応。

2011年04月

カール・ロジャーズ その2

 ロジャーズはカウンセリングや心理療法において最も大切な条件の1つとして、セラピストの「自己一致」を挙げています。これは congruence の和訳です。

 「自己一致」とは、セラピストが自分の心の中で体験していることと言葉に表すことが一致しているということです。本音と建前の差がないということです。内面で感じていること、それに対する気づき、そしてその表現の3つのレベルが一致しているということです。別の言い方をすると、まさに自分そのものとしてすくっとそこにいるということです。自分以外の者としてそこにいるのではない。役割としてとか、仮面だけを見せてそこにいるのではないということです。

 ロジャーズはそれまでの医師と患者の関係、教師と生徒の関係、セラピストと来談者の関係に革命的な影響をもたらしたのではないかと思います。つまり、以前は医師や教師やセラピストは権威者として振舞うべきであり、患者や生徒や来談者とは精神的に距離を取り、私情をはさまない「客観性」と「プロフェッショナリズム」を持って接するべきだという考えが主流だったのではないかと思います。

 ロジャーズがグロリアという女性に対してカウンセリングをしているビデオが残っていて、YouTube でも見ることができます。それを見ると明らかに伝わってくるのですが、ロジャーズはグロリアの中に彼女の答えがあるということを信頼して、彼女に答えを与えることをしていません。しかしロジャーズが温かく見守りながら、グロリアの言うことを受け取って、理解したり要約した形で返していくにつれて、グロリアの中で気持ちの変化が起こってきます。2人はハート同士で出会っています。そしてお互いに深い愛の体験をしているかのようです。このセッションにおいて、ロジャーズはグロリアを自分と同じだけ尊重しています。同じ人間として出会っており、上下関係はありません。そしてロジャーズは自分の気持ちを正直に吐露しています。

 「患者」という言葉でなしに「来談者・クライアント」という言葉を最初に使ったのもロジャーズですが、来談者に対してセラピストは「透明」であることが大事だと言ったロジャーズは革命的だったと思います。ロジャーズは彼のところに来るクライアントがどうしても好きになれなかったら、そのことを正直に話すと言っています。本心で思いやりを感じられない状態でカウンセリングを続けてもクライアントに深い変容や学びが起こらないだろうからということです。

 つまり、ロジャーズはあるがままを受容し心を裸にして出会う(エンカウンター)ことによって、人は大きく変容していくということを言ったのです。本心を隠して、自己防衛をし続けていたのでは人は変われない。私の体験からも、心を開いた時に愛が流れてきます。恐れによって隠している時には動かない心のエネルギーが流れてきて、より深く自分を受容できたり、理解できたり、統合が起きて進む方向が見えてきたりします。

 嘘隠しごとのない正真正銘の自分であり、正直であるということと、何があっても受け入れて理解しようとする心があると、そこに不思議な力が働くのを何度も何度も体験してきました。やはり真理の力は偉大であり、愛の力は偉大であると思います。

 そしてそのことを理論だてて世に紹介してくれたロジャーズに感謝するものです。

カール・ロジャーズ その1

 カール・ロジャーズ

 あなたはあくまでハートの人だった

 人間っていうのは、そのまま受け止められたら、自分で自分を肯定して、自分の潜在能力を発揮して、自分で自分の問題に答えを出して生きていける素晴らしい存在なんだとあなたは言った

 あなたは医者や教師や親やセラピストが上から答えを与えてやるのではなしに、プロフェッショナルとしての役割や立場で人と関わるのではなしに、ひとりの正真正銘のあるがままの人間として人と関わることの大切さとパワーを教えてくれた

 建前で人と関わるのでなしに、あるがままの自分で関わることのすごい力を教えてくれた

 あなたは愛の力を教えてくれた

 愛を学問の人がわかるように学問のことばにして教えてくれた

 あなたは優れた学者だったが、それより何よりもまず愛の器だった

 あなたは心理学だけでなく、教育や社会活動にも影響を与えた

 人と人との関わりについて、人の可能性についてあなたが教えたことは

 地球の文明を向上させた

 私はあなたにお礼を言う

 そしてあなたから感じた愛を私は私なりに生きたいと思う

 私はあなたを深く愛している

トマス・ゴードン「コミュニケーションを阻む12の障害」

 私たち人間は、理解されたいという大事な欲求を持っています。そもそも人と話をするというのは、理解されたいから話すわけです。理解されてもされなくてもいいと思っているなら話す必要はないのです。

 ところが、そのように相手に理解して欲しいと思って話しているのに、話した後に「話すんじゃなかった」と嫌な気持ちになる時があります。「聞いてくれなかった」「理解されなかった」という不満が残り、話す前よりも心理的にはマイナスの状態になるような場合です。

 相手がこちらを理解しようという気がない場合、コミュニケーションが成り立たないのは当然ですが、相手の動機がこちらを助けようというポジティブなものであっても、心の距離がさらに遠のくことがあります。

 心と心を遠ざける危険性の高いコミュニケーションのしかたを、「親業」で知られるトマス・ゴードン博士は12種類にまとめました。

 1.命令・指図
 2.脅迫
 3.説教
 4.解決法のアドバイス
 5.説得・議論
 6.非難
 7.賞賛・同意
 8.侮辱
 9.診断
 10.安心させる
 11.尋問
 12.ごまかし・皮肉

 これら12種類は、いずれも相手の言ったことに対して「共感的」ではありません。「聴く」というよりは、「反応」している訳です。相手の言ったことを本当に受け取れたのかどうか確認する前に、あるいは受け取りましたよということを相手に伝える前に、問題の解決を急いでいるやり方です。解決に突入している訳です。

 例えば、子供が「学校行きたくない」と言ったとします。親はどのように答えるでしょうか。12の例を見てみましょう。(注:これらの例は菅波亮介の創作です。)

 1.命令・指図 「行かなきゃだめです」
 2.脅迫 「皆から取り残されてもいいの?」
 3.説教 「人生にはね、やりたくなくてもやらなきゃいけないことがあるんだよ」
 4.解決法のアドバイス 「お風呂にでもゆっくり入ったら?」
 5.説得・議論 「楽しいこともあるかもしれないし、行った方がよくない?」
 6.非難 「お前、甘えているんだよ」
 7.賞賛・同意 「そうだね、学校なんてつまらないよね」
 8.侮辱 「弱虫だなあ」
 9.診断 「甘えん坊に育てた私が悪かったんだね」
 10.安心させる 「大丈夫大丈夫。そのうち楽しくなるって」
 11.尋問 「ひょっとしていじめられたりしたの?」
 12.ごまかし・皮肉 「あらやだ、この子不登校にでもなったらどうしよう?」

 このように言われたら、さらに心のうちを話したいという気持ちになりにくいのではないでしょうか?

 では、どのように相手の話を聴くことがコミュニケーションを助けるのでしょうか?

 カウンセリングの訓練でも教えている、「共感的聴き方」の基本は、1.黙って聴く、2.あいづちを打つ、3.受け取った内容をオウム返しする、です。

 「学校行きたくない」と言われたら、自分の反応は横に置いておいて、「うん」「そうなの」「行きたくないんだ」と言って、待つ。そうすると、次が出てきます。「行きたくないんだ」と言われた相手は、「これでよし」「終了」と言って、そこで打ち切りにはしないでしょう。「あ、聴いてくれた」「受け取ってくれた」という合図を感じて、次を話そうとするでしょう。そうやって、聴いているうちに、いろいろなことが分かってきたり、子供なりに整理できてきたりします。

 「聴いてくれた」と感じた後で、いろいろな解決法を一緒に探る方が、聴く前に素早く反応して解決してしまおうとするよりも、心の絆が深まるだけでなく、両者に満足のいく解決が見つかりやすくなります。

 アドバイスをするのが悪い訳ではありませんし、命令が必要な場面も人生ではあるでしょう。特に時間がなく、効率や結果が求められる状況では、気持ちの調和まで気を配っていられないかもしれません。しかし、心と心の調和や絆というものは、お互いの感情に対してどの位配慮して聴くことができるか、どの位本当に理解したいと思っていて、それが表現できるか、ということにかかっています。ある程度時間と深さが必要です。

 それから、聴く側に「相手の心のことはわからない」「だから聴こう」という謙虚さとオープンさが求められます。いくら家族や親しい人同士でも「私はわかっている」つもりになると、それ以上理解が進まなくなりがちです。思い込みをなくして、空っぽの状態で聴くことで、その瞬間でないと見えてこない命に出会うのではないでしょうか。

 関連記事1:ゴードン博士の親業に学ぶ「人との対立を解決する方法」

 関連記事2: お薦めの一冊「ゴードン博士の人間関係をよくする本」

世界のスピリチュアル・リーダー100人

 

今春、イギリスのワトキンズ(100年の歴史のあるスピリチュアルな書店の老舗)は、現在世界でもっとも影響力のあるスピリチュアル・リーダー100人のリストを発表しました。

 

選考基準は以下の3つです。

 

1.存命中であること。

2.世界規模で独自のスピリチュアルな貢献をしていること。

3.グーグルなどで検索数が多いこと。

 

来月金沢で開催する第3回スピリチュアル心理学セミナーで扱うエックハルト・トールとバイロン・ケイティはそれぞれ1位と17位です。スピリチュアル心理学セミナーについては、こちら↓

 http://blog.livedoor.jp/rsuganami/archives/1310836.html

 

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世界のスピリチュアル・リーダー100人
(Spiritual Power List 100)

1位 エックハルト・トール  

2位 ダライ・ラマ

3位 ウェイン・W・ダイアー

4位 ティク・ナット・ハン

5位 ディーパック・チョプラ

6位 ルイーズ・L・ヘイ

7位 パウロ・コエーリョ

8位 オプラ・ウィンフリー

9位 ケン・ウィルバー

10位 ロンダ・バーン

11位 ジェームズ・レッドフィールド

12位 ニール・ドナルド・ウォルシュ

13位 ドリーン・バーチュー

14位 アレハンドロ・ホドロフスキー

15位 リチャード・バック

16位 アレックス・グレイ

17位 バイロン・ケイティ

18位 江本勝

19位 ネルソン・マンデラ

20位 バーニー・シーゲル

21位 キャロライン・メイス

22位 ブライアン・ワイス

23位 マンタク・チア

24位 ジョン・グレイ

25位 グレッグ・ブレイデン

26位 スティーブン・R・コヴィー

27位 マリアン・ウィリアムソン

28位 デズモンド・ツツ

29位 マーター・アムリターナンダマイ(アマチ、アンマ)

30位 フィリップ・バーグ

31位 アーヴィン・ラズロ

32位 アンドリュー・ハーヴィー

33位 ドン・ミゲル・ルイス

34位 ヨゼフ・アロイス・ラツィンガー(ローマ法王)

35位 クリシュナ・ダス

36位 ドランヴァロ・メルキゼデク

37位 サイババ

38位 ジャック・コーンフィールド

39位 ペマ・チョドロン

40位 T.K.V. デシカチャール

41位 エスター&ジェリー・ヒックス

42位 ダン・ブラウン

43位 ゼブ・ベン・シモン・ハレヴィ

44位 ダイアナ・クーパー

45位 ラム・ダス

46位 アンドリュー・ワイル

47位 サティア・ナラヤン・ゴエンカ

48位 ジョン・カバットジン

49位 アラン・ムーア

50位 ダン・ミルマン

51位 ブルース・リプトン

52位 ピーター・キングスレー

53位 カレン・アームストロング

54位 ジュディー・ホール

55位 コリン・ウィルソン

56位 ジョスリン・ゴドウィン

57位 ジェームズ・ラブロック

58位 サティシュ・クマール

59位 シャクティ・ガウェイン

60位 エレーヌ・ペイゲルス

61位 佐々木承周

62位 ゲーリー・ズーカフ

63位 エーリッヒ・フォン・デニケン

64位 デイビッド・ディーダ

65位 オベルト・アイラウディ(“ファルコン”)

66位 スチュワート・ワイルド

67位 ジョン・ブラッドショー

68位 ジェフ・フォスター

69位 パトリック・ホルフォード

70位 アンドリュー・コーエン

71位 ウラジーミル・メグレ

72位 トーマス・クリアりー

73位 ダニエル・ピンチベック

74位 ジョナサン・ゴールドマン

75位 ソニア・ショケット

76位 サイイド・ホセイン・ナスル

77位 マザー・ミーラ

78位 裸足の医者

79位 リチャード・バンドラー

80位 ロバート・ブライ

81位 アディヤシャンティ

82位 ソギャル・リンポチェ

83位 李洪志

84位 スリー・バガヴァン

85位 ルパート・シェルドレイク

86位 ジョン&ケイトリン・マシューズ

87位 チョギャル・ナムカイ・ノルブ

88位 ケネス・グラント

89位 スタニスラフ・グロフ

90位 ジェームズ・ヒルマン

91位 クラリッサ・ピンコラ・エステス

92位 スティーブン・レヴァイン

93位 キャンダス・パート

94位 バーバラ・アン・ブレナン

95位 コールマン・バークス

96位 ロバート・サーマン

97位 B.K.S. アイエンガー

98位 ウィリアム・ブルーム

99位 リン・マクタガート

100位 マリオン・ウッドマン

英語のリストをご覧になりたい方はこちら↓
http://www.watkinsbooks.com/review/watkins-spiritual-100-list

感情を大事にする

 私が言いたい「感情を大事にする」というのは、相手の気持ちに配慮するとか、自分の気持ちに正直になるということも含みますが、それだけではありません。恐れや怒りや絶望や悲しみなどの、いわゆる「ネガティブな感情」をも、拒絶せず、無視せず、それらの伝えようとしていることに耳を傾けるということです。また、ポジティブな感情を大事にするということは、自分に喜びをもたらすもの、感動を与えるもの、情熱を感じるものについて知っていくということでもあります。

 私たちの学校教育では、点数で測りやすい知育がどうしても優先され、感情的成熟ということに関しては後回しになってしまいがちではないでしょうか。「みんなで仲良く」とか「協力する」とか「できないことも一生懸命努力する」など、精神的・道徳的な教えは確かにされていますが、怒りや悲しみや傷ついた心を実際に体験した時に、それにどう向き合ったらいいのかという、人間としては極めて根源的なことがらについて、私は学校でも家庭でも教わったことはありませんでした。ですから、一人で暗中模索するしかありませんでした。

 一昨年から昨年まで留学したサンタモニカ大学 (University of Santa Monica) というところでは、感情を含む全人格的な教育がされていました。生まれて初めての体験で感動しました。これまで私が受けた教育の中でも、最も優れたものだと思いました。この全人格的な教育では、学生ひとりひとりが自分の感情に向き合います。私たちの怒り、悲しみ、絶望感、そして喜び、感動、情熱に。そして、学生同士でカウンセリングをして、自分の人生の課題に取り組むのを助け合います。

 日本は非常に形を重んずるところで、心がなくても形が整っていればそれが本物として通ってしまう危うさがあると常々感じています。心がいっぱい詰まっていても形が標準でなければ、受け入れられないという偏狭さもあります。こういう文化では、社会が承認する決まりに自分をはめて、形として外から見ると極めて「尊敬できる形」を取っていながら、実際には愛のない結婚、生き甲斐のない仕事、形だけ出席する会、儀礼的な返事などに溢れています。本当の感情を抑えて、「こうあるべき」「こうしなくてはならない」によって生きるのが大人ということになっています。

 「社会が神様」「他人が神様」になってしまい、自分の中にいる「宇宙の神様」の声を聴いていない生き方というのは、自分に不正直な生き方、自分を偽った生き方ですから、心底幸せにはなれません。

 「どのように生きたらいいのか」という形や頭の解答ではなく、「どのように生きたいと感じるか」「どのような生き方だったらやる気が湧くか」「自分が生き生きするか」というハートの解答によって生きる人が増えてくると、もっともっといい社会になると思います。そういう風に自分に正直に生きている人は、他人が自己実現するのを心底喜べるものです。お互いの潜在能力が発揮できるのが、真の調和だということを知っているからです。

 自分を偽って「いい人」になって生きている人は、心の底に怒りがあります。恨みつらみが歪みとなってどこかに出てきます。自分に忠実であるということは、自分を本当の意味で愛し大事にしなくてはできないことです。自分の中の大自然の声に忠実であることを学んだ人は、あらゆる人の中に生きている大自然の声を尊重します。本当に自分を大事にできて初めて、他人を大事にできます。自分を殺して他人に従って生きている人は、自分の子供や後輩や隣人にもその生き方を伝授します。自分に従わないように期待します。このようにして、ある日誰かが不自然さからくる苦しみに目覚め、マイナスの鎖を断ち切って、自分自身の人間となるまで、これは続きます。

 社会はこのような人が増えることを待っています。自分の感情は、頭が教えてくれないことを教えてくれます。「べき」ではない「したい」の中に、その人の宝があります。それを生かすことで、その人は開花し、他人をも潤します。自分を真に生かせない人は、ユリなのにバラになろうとしているようなものです。自分の花を咲かせるには、自分の感情と友達になって、そのメッセージを聴くことを学ばなくてはなりません。その声は、他の誰にも聞こえません。自分しか聞こえないのです。自分しかわからないのです。

 そう、あなたしか、あなたが生きるべき道を感じ取ることができません。あなたが耳を傾けなくてどうしましょうか。

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