今回は「Moon whistle XP」をレビュー

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貴方が選ぶベストフリゲ2011 3位入賞作品

作者HP

ふりーむDL

作者:神無月サスケ 殿
【ストーリー(wikiから一部抜粋)】
主人公は「ぜのん」という幼稚園児。
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幼稚園児のぜのんは、正義のヒーロー「Xレンジャー」に憧れていた。
ところが、何故かぜのんの街にもXレンジャーが現れるようになり、様々な冒険へ
引き込まれていく。

【プレイ時間】
全23話  9~10時間

【概要】
本作品はツクール95で制作された「Moon Whistle」をツクールXPのツールで
リメイクした物である。

【長所】
1:勧善懲悪な物語のように見せかけて、「人間社会における軋轢」「夢や目標とは何なのか?」等我々が日常背負っている物を考えさせられるシナリオ。

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最初は子供が主人公のほのぼの冒険かーと思ったら途中からそうはありませんでした。
「いじめ問題」、「正義とは何か?」「夢」に対する悩みや疑問を
提唱してくるようになります。そしてXレンジャーにおいては・・・・・


2:幼稚園児からみた町を作り上げた世界観の構築と作者殿の執念
普通の民家やショッピングセンターだけでなく、メインである幼稚園や
神社、マンション等一つの現代町を手抜きすることなく作り上げています。


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町一つを作り上げたのは本当にすごい。

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敵キャラも世界観に会わせた個性ある敵ばかり。全てオリジナル。

フリーMIDI素材で有名な氷石彩亜氏が全曲専用BGMとして作曲しており、これがまた世界観としっかりシンクロされています。

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特にボス戦で使われる"XMIDI18"は燃えます。

作品全般から 
作者殿が全ての魂を賭けて作り上げた作品と見受けられます。



3:普通のRPGにもあるサブイベントややり込み要素がある
最強の武器探し、技探しなどちゃんと王道RPGに必要なサブ要素もしっかり
組み込まれています。(それも今時よくある「やりこませてやるイベント系」ではない。)

そのサブイベントにも作者の思いがひしひしとつたわってきます。


【短所】

1 登場人物が作者の傀儡として作者の言いたいことを代弁している。

下のスクリーンショットはその例である。

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ハルトというキャラが祖父であるマグマに唆される場面が多々あるが、
そのシーン、どう見ても「洗脳」にしか見えない。

作者が物語にも介入しているからか、
キャラの個人的思考、価値観がどうも見えない。

「キャラがしゃべっている」のではなく「作者がキャラに憑依してしゃべっている」
ように見えてくる。

キャラに意志や考えがないためにキャラクター個人に対する好感
(このキャラが好きだった!等)は特に見受けられなかった。

2 黎明期のフリゲ作品であるためか、癖が強く、ライトユーザー向けの作品ではない。
(記:これはもはやプレイする側の好みかもしれない)

【総評】
本作品は作者である神無月サスケ氏の魂を
全て出し切ったといっても過言でもない良作です。

ドラクエの呪文で言えば「マダンテ」を唱えたのと同じ。
プレイした自分はそれを肌で感じ取ることができました。
無印時代から多くのファンがいるというのも納得できます。

キャラクターが作者の傀儡(代弁者?)である、癖が強く大衆受けは難しいという
短所がありますがその短所を長所がしっかりとカバーしています。

某所のフリゲ2011 3位作品だったというのも納得できる内容でした。
(人気があるだけで面白くない「人気詐欺」ではない)

黎明期からフリゲを楽しんでいた方にはお勧めの良作です。

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「Moon Whistle XP」長所短所まとめ

【長所】
・勧善懲悪な物語のように見せかけて、「人間社会における軋轢」「夢や目標とは何なのか?」等我々が日常背負っている物を考えさせられるシナリオ。
・「一つの町」を作り上げる作者殿の執念が作品からにじみ出ている
・幼稚園児からみた町を作り上げた世界観の構築
・普通のRPGにもあるやり込み要素など、ゲームとして大事な要素も組み込まれている。

【短所】
・登場人物が作者の傀儡として作者の言いたいことを代弁しており、作品全体が「作者の主張」を大々的に報じている感じがすること。
・黎明期のフリゲ作品であるためか、癖が強く、ライトユーザー向けの作品ではない。