今回は久々の長編RPG「Berceuse」をレビュー

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日本語読みだと「べるすーす」の模様

ベクターDLページ

作者HP

作者:錆龍 殿

【ストーリー・概要】
人間と魔族が共存する世界が人が圧倒的に支配する世界に変わった中、
人と魔族の交流や衝突を描いた長編RPG。

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イベントスチルも一部あります。

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マップについてはセレクトマップ。シナリオの都合上一本道式なので後戻りはできない。


【プレイ時間】
11~15時間ほど。


【長所・見所】
1 デフォルト戦闘+合体技を駆使してフロントビューバトルを工夫している
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ツクール2000のデフォ戦を加えて「合体技」を採用。互いの該当技を選択後、発動して大ダメージを全体に与えることが出来る。

ちなみにデフォ戦の戦闘BGMはあまり聞かない名曲

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猿でもわかる合体技講座。

2 登場人物
メインPTについては男3人と女1人。大抵は女の子が「萌え~」というゲームが多い中、
この作品はまったくの例外

PTメンバーの細部を言うと

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魔人と人のハーフの武士

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武士の猫耳妻(に等しい存在)

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700年前から生きているインテリ考古学者

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ホビット族の少年

というメンバーが
このご時世に中々ないストイックな構成となっている。

作品の画風や雰囲気もかなりストイック。

中身(性格・行動)はというと

女キャラより男キャラの方が葛藤や成長がはっきり見えていて好感が持てます。

特に良かったなと思うキャラを以下に上げます。

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グリモフは小物の敵で終わりかな?と思いましたが、後に加わり、カツヨリを目覚めさせる
きっかけを作ったりし、パーティーにいないと困る存在となりました。

ちなみに彼は「リア充」である。

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こちらはサブキャラ「カツヨリ」。かつてダイゴが仕えていた国の若き城主。
ダイゴが帝国との戦いにより帝国側に事実上寝返ったことで彼に対しなんともいえない感情になっていたが、ダイゴの忠義心は今も変わらず、グリモフを初めとした周りの叱咤等で最終的に人間や「城主」としても成長する。

【敵について】
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帝国の座を狙う公国の王セバスチャン

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反逆した帝国の将軍、リシュアン


この二人は中盤のクズ系敵で発言も行動もまさに「敵」そのものなのだが
キャラの性質については「小物」なのでいざ決戦となるとあっさりぶちのめすことができる。


【短所】
1 最終的な黒幕も物語中盤の敵同等「小物クラス」に終わったこと。

終盤になると黒幕が登場するのだが、見た目はともかくとして
考えや行動が結局「世界を支配したいから邪神復活させて利用する!」という
やってることはセバスチャンやリシュアンと変わらない小物の敵だった。

黒幕としての「カリスマ」や「狂気」というのが見受けられず、最終決戦も
主人公達との因縁が特になくトーンダウンしてしまったのが残念。


2 ヒロインであるベルの存在が「聖域」すぎること。

メンバーの紅一点であるベルが物語の始めから終わりまで
成長や変化、周りのキャラとの確執もとくになく終わってしまったのが残念だった。

また、彼女の歌は病や怪我を治し、邪神をも克服させる特殊な性質をもっているが
言ってしまえば性能がものすごくチートでしかもその歌、
制約もとくになく要所要所乱発していたのも疑問になった。

そんな便利な技もってたら真っ先に狙われたり襲われたりするはずなんですが
終盤敵に連れ去られて大変だと思ったらいつのまにか
「個別修行イベント ベル編」になってしまっていたのも残念。

例えるなら昔のジャンプ作品にあった
ハイスクール奇面組という作品にでていたメインヒロイン「河川唯」に似たような感じを受けた。
(欠点が色々あるもう一人の女の子、千絵のほうが使いやすいと作者はコメントしてたがそれも納得できる。)

キャラクターの性格や設定上仕方が無いのかもしれないが、せめて
それ相応の困難や挫折、喪失があってほしかった。


【総評】
ツクール200X作品でこういう正統RPGはほぼ絶滅しかけていますが
「世界征服から平和を取り戻す戦いを説得力をだして表現するのが
いかに難しいか」
を考えさせてもらった作品でした。


本作品は前述したとおり、女キャラより男キャラの方が良い(言ってしまえば 姫心と反対の作品)ので
「萌え女より漢キャラがみたい!」という方にお勧めします。
(色々TLでお話しさせて頂いてますが、作者殿も漢キャラの方が好きな模様です。)

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「Berceuse~神々に捧ぐ唄~」長所短所まとめ

【長所】
・「合体技」を駆使してフロントビューに工夫を練り込んでいること。
・男キャラが女キャラに比べて非常に人間味があって生き生きしている(フリゲでは中々みられないストイックなメンバー)
・要所に見られる美麗なイベントスチル。

【短所】
・最終的な黒幕も物語中盤の敵同等「小物クラス」に終わったこと。
・ヒロインであるベルの存在が「聖域」すぎること。